1965年(昭和40年)4月
トランジット・ビザ(通過客査証)制が実施される

 

1965年4月、沖縄を通過する旅客に対して、72時間の滞在を許可するトランジット・ビザ制が実施されることになりました。

この制度は、沖縄以外の国に旅行する目的でパスポートを持っている旅行者のうち、途中、沖縄に「72時間以内」滞在する通過客に限って適用されました。

 

沖縄への入域手続きが簡素化されたことで、観光事業に資することが期待されました。

『琉球のあゆみ』1965年3・4月合併号

 

 

 

1965年(昭和40年)5月
憲法記念日が休日となる

 

沖縄では1965年から、5月3日が憲法記念日(休日)となりました。

 

1965年4月の「住民の祝祭日に関する立法の一部を改正する立法」(1965年立法第6号)によって、憲法記念日があらたに祝祭日(休日)に加わったためです。

『住民の祝祭日に関する立法 立法 さ-60』(R00160752B)

 

本土では、1948年7月の「国民の祝日に関する法律」で、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」として憲法記念日が祝日となりました。一方、1965年に制定された沖縄の憲法記念日は、「日本国憲法の施行を記念し、沖縄への適用を期する」日となっています。

 

1965年(昭和40年)6月
「慰霊の日」が6月23日となる

 

それまで6月22日とされていた「慰霊の日」が、1965年から6月23日に改められました。

 

 

1965年4月の「住民の祝祭日に関する立法の一部を改正する立法」(1965年立法第6号)によって、「慰霊の日」は6月22日ではなく6月23日となりました。

 

もともと慰霊の日が6月22日となったのは、沖縄戦時に第32軍司令官の牛島満中将が自決した日とされたことによりますが、実際は23日の明け方であった可能性が高いことから、23日に変更されました。

『立法に関する書類 1965年 1』(R00000850B)

 

【関連記事】

歴史年表 > 1961年7月:6月22日を「慰霊の日」とする

資料紹介 > 儀式及び褒章に関する書類(2)「慰霊の日」

 

1965年(昭和40年)8月
琉球政府行政組織法の改正による行政機構改革がなされる

 

1965年8月1日、改正された琉球政府行政組織法が施行され、行政機構改革が行われました。

 

『琉球のあゆみ』1965年8・9月合併号では、「新機構スタート 内部刷新と行政能率化をめざして」と題して、この行政機構改革を報じています。

内務局が総務局に、計画局が企画局に、経済局と建設運輸局の一部が統合されて、農林局、通商産業局、建設局の各局となり、また主税庁が昇格して主税局になるなど、これまでの9局から11局になりました。さらに、それまでの次長制が廃止されて部長制が採用されました。

 

 

【関連記事】歴史年表 > 1961年8月:琉球政府行政組織法の施行による行政機構改革がなされる

 

 

1965年(昭和40年)8月
佐藤栄作首相が来沖する

 

1965年8月、佐藤栄作首相が、戦後日本の首相としてははじめて沖縄を訪れました。

 

右は、八重山地方庁が佐藤首相来島に関する文書をまとめた簿冊です。

 

佐藤首相は、沖縄が復帰しないかぎり日本の戦後は終わらないと、沖縄の施政権返還の実現に向けて決意を語りました。

 

1965年(昭和40年)9月
那覇市役所の新庁舎が完成する

 

1965年9月18日、那覇市役所の新庁舎の落成式が行われました。

 

USCARの広報局が発行した『今日の琉球』(1965年11月)の「20年の発展のシンボル 那覇市新庁舎落成」には、「終戦直後の荒廃から、今日の繁栄が築きあげられるまでの二十年間を象徴するものとして官民こぞって、その落成式を盛大に祝った」とあります。

 

また、「発展の一途をたどる大那覇市」と題して、那覇市各地・各施設の様子が紹介されています。

 

今日の琉球 第09巻11号 1965年11月 来たれ!カブスカウトへ ボーイスカウトへ エクスプローラーへ ボーイスカウト』(U00000227B)

 

 

1965年(昭和40年)11月
第7回琉球立法院議員選挙が実施される

 

1965年11月14日、琉球立法院議員の第7回総選挙が行われました。

 

有権者数は392,862人、投票者数は327,869人で投票率は83.45%でした。

 

「立法院議員選挙法の一部を改正する立法」(1965年6月15日立法第22号)によって、選挙区が29から32に増えたため、この選挙では32名の議員が選出されました。

 

『選挙結果調 立法院議員総選挙 1965年11月14日執行』

 

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