新春文書いろはカルタ~『文書だより』の概要

1971年から72年にかけて琉球政府が発行した『文書だより』を紹介します。『文書だより』は、行政府の文書主管課であった総務局渉外広報部文書課が、文書事務の管理改善をはかるための資料として発行しました。

 

廃棄するな、いまに郷土の宝もの

これは、『文書だより』にある「新春 文書いろはカルタ」の「は」の文章です。いま私たちが、琉球政府文書を目にできるのは、こうした文書を残そうとする努力の賜物です。

この「文書いろはカルタ」は、1972年1月発行の第13号に掲載されています。5月15日の復帰が目前に迫ったことと、1月発行の新春号を意識したのでしょう。ユーモラスな文章あり、苦肉の策ありのカルタの読み札をいくつか紹介します。

」いつも明るく、笑顔で親切

」論より実践、とにかくやる気

」廃棄するな、いまに郷土の宝もの

」2,203億8,200万円(県予算)

」本土復帰(5月15日)は、100日ちょっと

これはほんの一部で、「い」~「す」まで全部で45首ありますので、どうぞ資料をクリックしてご覧ください。ちなみに、「す」の「スマート、シャープ、フレッシュ」は、文書課職員に対する文書主管部長の激励のことばからきているようです(『文書だより』12号編集後記 )。

 

 

『文書だより』の概要

『文書だより』の主な内容は、文書関係法規の解説、文書事務の質疑応答、文書主任会議の結果、文書事務管理資料などで、行政府各部課と各市町村に配布されました。

第1号には、「文書事務の改善事例など他の部課の参考となるような事例があれば寄稿してください」とあり、行政府職員に対して、文書事務の管理改善に向けた協力を求めています。

 

『文書だより』は、1971年1月から1972年3月にかけてほぼ毎月、全14号が発行されました。画像をクリックすると、各号をご覧いただけます。

 第1号(1971.1.4)

  第2号(1971.2.1)  第3号(1971.3.1)  第4号(1971.4.1)
 第5号(1971.5.1)  第6号(1971.6.1)

 第7号(1971.7.1)

 第8号(1971.8.1)
 第9号(1971.9.1)  第10号(1971.10.1)  第11号(1971.11.1)  第12号(1971.12.1)
第12号付録(1972.12.1)  第13号(1972.1.10)  第14号(1972.3.25)

 

『文書だより』の内容を各トピックに沿って順次紹介していきます。どうぞご覧ください。

『文書だより』(1)文書事務質疑応答

『文書だより』(2) 文書事務の用語

『文書だより』(3) 公文書の年号

 

 

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