那覇市で使用する水の量は?~最大使用水量の試算

琉球水道公社のシリーズ「需給管理に関する書類」から『最大給水量の推定 那覇市』(U99000914B)を紹介します。

1968年2月に那覇市水道局企画調査課が作成した「那覇市上水道 将来11日当り最大給水量の推定」は、一般家庭用水、工業用水といった業種別に1人が1日あたりに使用する最大水量を試算したものです。

 

この資料の冒頭には、「那覇市の水道事業は人口の増加と生活程度の向上に伴い発展の途上にあり拡張工事によって需給のバランスをはかるよう計画している」ものの、「需要用はまだまだ増加するものと思われる」ため、「目標年次を1980年として1人1日当り最大給水量を求め」るとあります。

このうち、一般家庭用水の基定水量は、那覇市内の家族平均人員を4.4人として計算されています。

例えば、洗濯用水は「洗たく機の平均容量を55ℓとし洗たく1回につき3倍の水を使用し2日に1回洗たくする」と一人119ℓ、手洗いの場合は30%減の13ℓとされます。そのうえで、1980年時点での洗濯機の普及率を65%(手洗い35%)と推定し、一人1日あたり17ℓという数字がはじきだされています。

また、浴場用水は「平均水槽容量を270ℓとし4.4人が使用する上り湯を126ℓ計396ℓを1回に使用し2.5日に1回入浴する」と一人136ℓ、1975年以降は2日に1回入浴するものとして45ℓとしています。1975年時点での家庭用浴槽の利用率を24%とすると、2日に1回入浴した場合の使用量は、一人1日あたり11ℓと推計されています。

このように、一般家庭用水の最大使用量は、洗濯機や家庭用浴槽の普及率との相関で推計されており、生活家電の普及や生活様式の変化と水の使用量とが密接にかかわっていたことがわかります。

 

<関連記事>

水は生活の基盤です~琉球水道公社の概要

福地ダムの建設~貯水量は10倍に

上に戻る