1946~49年の往復文書の概要

「対米国民政府往復文書」(通称「往復文書」)は、1946年から72年までの間に、統治者である米国側(軍政府・米国民政府 USCAR)と、沖縄民政府・沖縄群島政府・琉球政府などの間で交わされた文書のことです。

琉球政府で翻訳を担当した、総務局渉外広報部 文書課が保管していた往復文書379冊が、「米国民政府との往復文書の管理に関する書類」としてまとめられています。

 

往復文書の内訳

往復文書は、沖縄側が作成して米国側に送付した文書を主として綴った「発送文書」、その逆の「受領文書」、両者が混在する「発送・受領文書」、そして目録(文書件名のみのリスト)に大別できます。

資料年度別にみると、1950年代後半から60年代半ばにかけての資料が多くを占めています。

     

 

1946 ~49年の往復文書

1940年代の往復文書9冊のうち、目録を除いた7冊の内訳は、次のとおりです。

タイトル 資料コード 資料日付
1946 対米国民政府往復文書 1946年 受領文書

対米国民政府往復文書 1946年 発送文書

R00165446B

R00165445B

1946/2/1~1946/11/30

1946/2/1~1946/7/31

1947 対米国民政府往復文書 1947年 受領文書

対米国民政府往復文書 1947年 発送文書

R00165448B

R00165447B

1947/1/1~1947/10/31

1947/1/1~1947/12/31

1948 対米国民政府往復文書 1948年 受領文書

対米国民政府往復文書 1948年 受領文書

R00165449B

R00165450B

1948/4/1~1949/1/31 

1948/1/1~1948/4/30

1949 対米国民政府往復文書 1949年 受領文書 R00165451B 1949/1/1~1949/12/31

これらの資料からは、占領開始当初の米国と沖縄との日常的なやりとりや、両者の関係性がみえてきます。以下の記事では、1946~49年の往復文書のなかから、トピックごとに注目資料を紹介しています。どうぞご覧ください。

1946~49年の往復文書(1)帰還/送還

1946~49年の往復文書(2)軍事基地と住民生活

1946~49年の往復文書(3)軍作業

1946~49年の往復文書(4)軍関係者への美術品の販売

1946~49年の往復文書(5)出版許可

 

翻訳を担当した沖縄側の部署

往復文書の翻訳などにあたった沖縄側の部署は次のとおりです。1946~49年の時期は、主として沖縄民政府の知事官房 翻訳課が担当しました。

沖縄民政府(1946.4~1950.11) 知事官房 翻訳課→(1949.12~)知事官房 翻訳文書課
沖縄群島政府(1950.11~1952.3) 知事室事務局 翻訳課
琉球臨時中央政府(1951.4~1952.3) 行政主席事務局 翻訳課→(1952.1~)行政主席官房 翻訳課
琉球政府(1952.4~1972.5) 行政主席官房 翻訳課→(1965.8~)総務局渉外広報部 文書課

 

 

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