農薬の安全性(2)~新聞投書への回答
『農薬安全対策 1972年度』(R00058789B)
農林局 特産課/農産課の「農業災害及び病害虫に関する書類」から、農薬の安全性をめぐる新聞投書とそれへの回答を紹介します。
『農薬安全対策 1972年度』(R00058789B)のなかに、琉球政府などの農薬対策を問う新聞投書と、これに対する農林局の回答が綴られています。
この回答には、1971年10月22日、沖縄公害衛生研究所で学校給食用野菜の残留農薬を検査した結果、「DDT(現在は使用禁止)が残留許容量を超えて検出され」、農林局が緊急に対策を協議した結果、残留毒性のある農薬については、「今後「仕入れない」「売らない」「買わない」「使わない」の四ない運動を強力に展開することにした」こと、「農薬による公害問題は今後いろいろな形で発生するものと予想され、農林局では、農薬行政対策を一層強化しなければならない方針」であることも記されています。
これらの内容から、当時、農薬の安全性に対する懸念が住民の間でも高まり、琉球政府にはその対策が求められていたことがわかります。