米軍演習による漁業被害に補償を!

農林局 漁政課/琉球水産試験場「漁業に関する書類」から、米軍の爆撃演習による漁業被害に関する文書を紹介します。

『軍用土地等の漁業補償関係 1955年 平和条約発効以後 爆撃演習等による漁業の被害調査要項』(R00060054B)には、米軍の爆撃演習などで被害を受けた「沿岸漁民」(沿岸漁場で操業する主として零細漁民)に対して、「軍用地等の補償要綱に基く調査要綱に準じて」補償を行うための調査結果が綴られています。

これは、「海に於ては陸地のように個々の所有権こそないけれども、現実に漁民は海からの収入によって生活が支えられており、直接間接に受ける損害に対しては、土地に対するのと同様、何らかの補償がなさるべき」として行われた調査で、爆撃演習前の正常な状態にあった年度と、演習後の年度の漁獲高の比較によって被害高を測定しようとしています。

 

入砂島が米軍の演習地として接収され、村漁業の基本をなす鰹漁業、一本釣漁業などに「致命的な損害」を被っていた渡名喜村の調査には、「軍用土地問題として唯土地だけに使用料の補償支払いがなされて来たのであるが、この土地問題と相関連するこれ等軍飛行機演習によって蒙る漁民の被害が如何に甚大且つ莫大な金額にのぼり、又その及ぼす影響が計り知れない悲惨を包蔵しているか、別紙書類御参考の上、一日も早く被害漁民の救済の実現と之が対策の善処方を切に懇願いたす次第であります」と訴える渡名喜村長による要望書も添付されています。

 

米軍基地をめぐる補償の問題としては、軍用地に注目が集まりがちですが、漁業もまた深刻な被害を被り、補償が必要とされていたことがわかります。

 

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