凡例・用語解説

凡例

テキスト中の記号・略記について

  1. 司会者(インタビュアー)の発言は「Q」で示し、証言者の発言は「証言者」とした。複数の証言者が連続して発言している場合は、音声で識別可能な限り「証言者1」「証言者2」(以下同様)のように数字を付して区別した。
  2. 証言者番号(例:証言者1)は、1件の資料における証言者の収録順で付与した。証言者番号は証言者を同定する番号ではなく、1件の資料の中で証言者を区別する番号として使用した。
    したがって、複数人の証言が複数の資料をまたいで記録されている場合、同じ証言者であっても各々の資料中の収録順によって証言者番号が異なる場合がある。
  3. 音声不明瞭で言語の聴取ができない部分について、単語・短文の場合は「***」で示した。
  4. 音声不明瞭で言語の聴取ができない部分が、複数の節にわたり連続している場合は、次の表記方法で示し、( )内に時間の範囲を記した。
    (00:00:00~00:00:00 聴取不能)
  5. 沖縄方言音の表記は、原則としてカタカナを使用し「ハイサイ(こんにちは)」のように括弧内に意味を記した。
  6. 沖縄方言部分の要旨は、原則として次の表記方法で示し、( )内に証言の要旨を共通語で記した。 (方言要訳:〇〇〇〇)
  7. 進行上の打ち合わせや証言と無関係なやり取りについては、文字起こしを省略し、次のように表記した。
    [進行上のやり取りのため省略]
  8. 証言中の固有名詞、日付等が正確でないと考えられる場合は、該当する語の後に( )を付けて想定される語を記した。
  9. 非公開とする情報は、該当する文字数を■で示しマスキングを施した。
    該当する文字が10文字以上の場合は次の表記方法で示し、( )内に時間の範囲を記した。
    ■■■■■■■■■■[利用制限情報 00:00:00~00:00:00]

音声マスキングについて

  1. 非公開とする音声情報は、該当箇所を無音とした。

「沖縄戦を聴く」ウェブサイト参考文献

  • 『沖縄県史 第9巻各論編8 沖縄戦記録1』琉球政府 1971年
  • 『沖縄県史 各論編 第六巻 沖縄戦』沖縄県教育委員会 2017年
  • 『沖縄県史 ビジュアル版 14 沖縄戦』沖縄県教育委員会 2025年
  • 名嘉正八郎・谷川健一編『沖縄の証言 庶民が語る戦争体験(下)』中公新書、1971年
  • 仲程昌徳『宮城聰 『改造』記者から作家へ』ボーダーインク 2014年
  • 『うらそえ文藝』第24号 浦添市文化協会文芸部会 2019年10月
  • 久部良和子「沖縄戦証言記録の公開について オーラルヒストリー活用の試み」沖縄県公文書館研究紀要 第13号 2011年3月
  • 『沖縄大百科事典』沖縄タイムス社 1983年

用語解説

沖縄戦証言記録中に使われる特有の言葉、方言についての簡単な説明

あ行

馬乗り(うまのり)

「馬乗り攻撃」のこと。沖縄戦において米軍が用いた戦術。米軍は日本軍の地下陣地や洞窟陣地(壕やガマ)の上を占拠し、洞口から爆雷、黄燐弾(おうりんだん)、ナパーム弾、手榴弾(しゅりゅうだん)、ガス弾、火炎放射器などを投入してせん滅する戦法を用いた。特に南部では、馬乗り攻撃により日本軍と共に死傷した一般避難民が多かった。

か行

ガマ

【方言】自然洞窟。人間が入れるだけの大きさをもった地下の空間。アブとも言う。人工的な防空壕などには言わない。

~グヮ

【方言】接尾語。漢字では「〜小」と書く。小さいことを表したり、愛称などに用いるほか、軽蔑の意にも用いる。

(ごう)

人間が掘った防空壕や待避所、自然洞窟など総称して壕という。

壕まけ(ごうまけ)

長期間の壕生活による疲労や栄養状態の悪化等によって体調を崩すこと。

コンセット

米軍の組み立て式カマボコ型兵舎のこと。兵員の移動に伴い民間に払い下げられ学校、病院、役所などに利用された。

さ行

シマ

【方言】文字通りの「島」を意味するだけでなく、村、字、出身の集落も指す。

た行

蛸壺(たこつぼ)

戦場で砲撃、爆撃を避けるため、兵士1人が入れる大きさに掘った壕。

トンボ

沖縄戦で米軍が使用した小型偵察機。飛行する様子がトンボを連想させるためそう呼ばれた。

は行

部落(ぶらく)

各集落、字のこと。村落共同体。

捕虜される / 捕虜取られる

捕虜になること

ま行

飯上げ(めしあげ)

「食料運搬」を指す。看護婦や女子学徒隊などが、砲爆撃の中、集落の炊事場からそれぞれが勤務する壕まで兵士の食事や水を運ぶ作業。

ムイ(森)

【方言】草木の有る無しにかかわらず、丘、山などの高く盛り上がった地形をいう。例:運玉森

や~わ行

やられる

砲弾や銃弾を受けて死亡することを意味する。

友軍(ゆうぐん)

日本軍に対する沖縄住民側からの呼び方。

A~Z

CP(シーピー)

Civilian Policeの略。米軍の捜査・公安機関に対して沖縄側の警察という意味で「民警察」という言葉が使われた。終戦直後、収容所内で米軍によって住民が任命され治安維持に当たったことから始まった。

MP(エムピー)

Military Policeの略。米軍の憲兵 。本来は部隊の軍律・治安維持の任務にあたるが、戦後の米軍統治下では民間地域で警察活動も行った。

参考文献:『沖縄大百科事典』 / 『沖縄県史 第9巻 沖縄戦記録 1』 / 大琉球語辞典ウェブサイト(琉球大学) / 『ブリタニカ国際大百科事典』 / 南風原町HP / 他

Remembering the Battle of Okinawa : Voices of Survivors.  Remembering the Battle of Okinawa : Voices of Survivors.  Remembering the Battle of Okinawa : Voices of Survivors.  Remembering the Battle of Okinawa : Voices of Survivors.