- 組織名
- 沖縄民政府
- 開催日
- 1948年07月22日
（昭和23年）
- 会議名
- 軍民連絡会議 1948年7月22日
目録詳細 
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- 議事録
- 軍民連絡会議〔選挙・政党・女性選挙権・沖縄の処遇〕
七月二十二日（木）午前九時半
出 席 志喜屋知事、又吉部長、島袋官房長。
軍 側 マック司令部教育部情報課。
Ｒｏｂｅｒｔ Ｈａｔｈａｗａｙ（ロバート・ハゼウェイ）
諮詢事項
ロバート氏
沖縄に対する著書をして居る。之は在沖米人に沖縄を理解させるためである。沖縄人のものの考へ方を知りたい。
政治方面。
議会議員人員（又吉部長、二五人）。
何時選挙したか（七年前、又吉部長）。
戦争後の選挙（又吉部長、なし）。
何時頃選挙やるか（又吉部長、今の所判らない）。
志喜屋知事
軍政府から時期を公開するなと云はれて居る。而し今研究中である。選挙法作成中。
ロバート氏
今後民政府の組織が変更する場合、研究委員会を設けるか。
志喜屋知事
法制審議会を設けて研究したいと思ふ。
ロバート氏
沖縄人は米国のデモクラシーについて如何考へて居るか。
志喜屋知事
住民はデモクラシーを知りたいと研究して居る。
ロバート氏
デモクラシー国家、国家主義等があるが、孰れを選ぶか。急にデモクラシーで行くか徐々に行くか。
志喜屋知事
デモクラシーで行くが堅実で徐々に行きたい。
ロバート氏
政治問題は自分で考へるか。
志喜屋知事
自分で考へたい。
ロバート氏
政党は幾つあるか。
志喜屋知事
二つある。
ロバート氏
党名は。
志喜屋知事
人民党と民主同盟。
ロバート氏
党の本部所在地は。
志喜屋知事
人民党は那覇、民主同盟は首里。
島袋官房長
主権は軍政府にあるので総て指令によりやって居て批判は許されて居ない。
ロバート氏
党の指導者は誰か。
志喜屋知事
民主党は仲宗根氏。
人民党は浦崎氏。
ロバート氏
浦崎氏の仕事は。
仲宗根氏の仕事は。
志喜屋知事
浦崎氏は元新聞記者。
仲宗根氏は議員。
ロバート氏
現在の議員二十五人は戦後生還した者か、生残った者だけか。
志喜屋知事
民政府の部長の代りに出た者も居る。
ロバート氏
二十五人の設立した時政党はなかったか。
志喜屋知事
なかった。
ロバート氏
女も選挙権を与へられたか。
又吉部長
此度の市町村長選挙の時から与へられた。
ロバート氏
現在女議員が居るか。
志喜屋知事
三人程居る。
ロバート氏
女の議員の選出に対し男は如何思ったか。
志喜屋知事
当然ぐらいに考へて居る。女が出しゃばると云ふ考はない。
ロバート氏
女が最高地位に置くことに対しては如何考へて居るか。
志喜屋知事
武富婦人は相当の知識を有って居るが。
ロバート氏
男女の比率は如何なって居るか。
又吉部長
戦前戦後共女が多い。人工は五十四万人である。
ロバート氏
女子を有つ親が結婚に心配して居ないか。
志喜屋知事
終戦後は心配もあったが今日では帰還者があって緩和された。
ロバート氏
沖縄人は米人に対し何を期待して居るか。
志喜屋知事
現在米国の世話になって居るが将来は自給自足を希望して居る。
ロバート氏
沖縄は信託統治に置かると沖縄人が云ふが如何思って居るか。
志喜屋知事
住民の意向を聞いて纒めたこともない。又、ポツダム宣言で吾々は何とも云へない。
ロバート氏
沖縄人は好戦的な人種でないと思ふが、労務兵として戦争に出たのか。
志喜屋知事
然うである労務兵が多い。
帰属につき貴下は如何思ふか。
ロバート氏
個人としてゞあるが、私の考では沖縄は日本に帰へらないだらう。米国のものにもならないだらう。
米国としては外国に浸潤させない様にする。
志喜屋知事
そんならば米軍が引上げた時は如何なるか。
ロバート氏
独立するだらう。
志喜屋知事
吾々もそれを希望する。
ロバート氏
米国は領的野心はない。希望する所は交易をし、友好的にすると云ふことである。歴史的に米国は日本よりも若い。米国は物資を持って居る。之を交易したい。交易も間接でなく直接である。
沖縄人の生活様式は従来の生活様式よりも向上したものを取りたいか。
志喜屋知事
最も向上した様式を取りたい。
ロバート氏
東京で或会に行ったが、女の服装が優美であった。
沖縄は如何するか。
志喜屋知事
従来の生活様式と米国式との採長補短で行きたい。
ロバート氏
初等・中等・高等学校に如何なることを教へるか。
古波蔵課長（文教部）
詳細に説明す。
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