戦後初期会議録

組織名
宮古群島議会
開催日
1951年05月21日 
(昭和26年)
会議名
第4回宮古群島議会(定例会)[4] 合同研究会、本会議
議事録
 一九五一年五月二十一日
    (合同研究)
◎議長(玉城玄教君) 開会致します。(午前十一時七分)
 追加議案第七十一号についてお諮り致します。
○経済部長(眞喜屋惠義君) 議案第七十一号を訂正致したいことがありますので、始める前に第二条の第四項の手数料一個に付き二十銭とあるを安過ぎるので四十銭と致したいのです。
◎渡久山知照君 船賃、桟橋賃等加算して四十銭では大変である。そのまま二十銭として、もし少なければ後で直して欲しいですが。
◎平良金一君 農村のためにも、そのままに致して欲しいです。
◎議長(玉城玄教君) どうですか二十銭では。
  (「原案通り」「賛成」の声あり)
 それでは二十銭にしてそのままにして下さい。
◎福里芳夫君 第五条について、実際はどうなるのですか。検査員が出張して検査証を交付するというならば、交付所でなくて出張所とすればよいではないか。
○経済部長(眞喜屋惠義君) それでは第七十一号の第三、四、五条を削除し、第二条を次の通りに改める。「検査手数料は左の通りとし、政府の発行する手数料領収証紙を以て納付するものとする。」
◎嵩原惠典君 議案第七十一号の第六条を次のように訂正して下さい。「附則本条例は一九五一年 月 日より施行し、一九五一年五月一日より適用する。」
○経済部長(眞喜屋惠義君) 議案第七十二号の附則を次のように訂正してほしい。「本条例は一九五一年 月 日より施行する。」
◎福嶺紀仁君 諮問案第三号の第十六条の「十銭」を上げたらどうですか。
○税務署長(垣花惠政君) 丁度手頃だと思いますが。
◎議長(玉城玄教君) それではそのままに致します。
◎下地敏之君 追加議案第七十二号の第六条の委員の人数の割合を決めたらどうですか。
○財政部長(島田文雄君) 次のように訂正して下さい。「委員の定数は次の通りとする 平良市八名、下地町二名、城辺町二名、上野村二名、伊良部村二名、多良間村一名」
○経済部長(眞喜屋惠義君) 議案第四十九号の汽船を機帆船として欲しい。
○財政部長(島田文雄君) 議案第五十九号について説明をなす。
◎議長(玉城玄教君) それではその位にして、知事に一言御願い致したいのですが、貿易庁で色々な品物を買っているらしいがこの問題は経済関係もあるから、群島政府としても充分に連絡してその土地に必要な品物だけを取入れてやるようにしたがよいと思いますが。
○副知事(東風平惠令君) 個人として発注して居るのですし、群島政府とは計らないでやって居るのです。
○知事(西原雅一君) 個人として発注しどんどん取って居ります。
◎福里芳夫君 商業資金とにらみ合せて群島政府と連絡してやる様によく連絡して下さい。
◎砂川玄仁君 貿易庁の性格が不審に思われますが、政府と連絡することは私も議長と同意であります。尚理由として貿易庁は政府のサークルの中にある立場のものであり、政府の政策の一部をなすものでなくてはならないものである。
◎議長(玉城玄教君) 中央政府が設立されたことはよいが同時に人材を送り込むということも良い事である。今は惜しいことには嵩原参議がなくなって宮古は連絡が切れているのであるが、知事さんがよく折衝して、それを補うため多くの人材を送るようにして是非努力して下さい。
○知事(西原雅一君) 宮古の将来ということにもなりますから今度帰ってくる留学生の八名をも全部中央政府に採用して貰うようにそして広い所で研究させるようにする考えであります。それで成るべくなら全部入れてやりたいつもりにして居ります。
◎下地敏之君 法科だけは待遇をよくして上げてもらって宮古にくるようにして貰いたい。
○知事(西原雅一君) 私が行って面と向って話をつけようと思って居ります。
◎議長(玉城玄教君) 議会に出た意見を施策するのは政府であるから全琉の意見は中央政府で出してもらって、文書か何かで早急にやって欲しいと思います。
◎下地敏之君 議会の招集は時期が時期だから毎月でも招集して欲しい。尚裁判官は新進気鋭なものより老人の方がよいと思います。参考のために申し上げます。
◎議長(玉城玄教君) 研究会はこれで終ることに致します。二時には本会議を開きます。(午後零時二十分)
◎議長(玉城玄教君) 議案第四十六号から第七十三号までと諮問案第一号より第三号までを全部一括して第二読会を開きます。(午後二時三十分)
◎砂川玄仁君 今議会に提案された件数は三二件の多くに上って居ります。その中議案第五十七号、議案第五十九号を除いた外は政策施行上重要なものであって、個人研究、綜合研究をして色々意見も出し合ってやりました。それで修正案を原案とし、議案第四十八号は次の議会まで研究し、議案第七十一号は施行月日を今日の日附、適用月日を五月一日と致したいと思います。尚諮問案第一号から第四号までは郡の自立経済と関連して全部堅実な諮問案だと思います。よって全部をひっくるめて読会省略後確定議に致したいと思います。
◎議長(玉城玄教君) 読会省略後確定議に致したいとの御意見がありますがどうですか。
 (「賛成」の声あり)
◎議長(玉城玄教君) それでは全員御賛成のようですから確定議に致します。
◎下地敏之君 議案第四十八号の扱い方ですが、次の議会まで待たれないから当局で比較研究し、委員に付託するように致したいと思います。
○砂川玄仁君 議案第四十八号は委員に付託することに同意ですか、皆さんはどうですか。
 (「賛成」の声あり)
◎知事(西原雅一君) 今度の議会に於ては朝早くから夜遅くまで慎重に審議下さいまして、本当に誠心的気持で協力致しました事を衷心から感謝致します。今後共宜しく御願い致します。
◎議長(玉城玄教君) これを以て本議会を終了致します。(午後三時三十五分)以上

 一九五一年五月二十一日
宮古群島議会議長 玉城 玄教 サイン
    一番議員 平良 金一(印)
    九番議員 砂川 玄仁 サイン
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