戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1947年06月03日 
(昭和22年)
会議名
軍民連絡会議 1947年6月3日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民連絡会議〔建物・結社・言論〕

  六月三日(火)午後二時半
  出 席 志喜屋知事、又吉部長、島袋官房長。
  軍政府 レートン中佐、東通訳。
諮詢事項
 軍政府
  開拓庁の規則を渡す。
  知事は各項目を見られて良否を検討して貰いたい。
 ◎金曜日迄でに回答されたい。
 ◎沖縄にある日本政府公有の民政府に属する指令。
 ◎個人のものと云はさない様に注意されたい。
 ◎医料団設立認可指令。
 ◎渡久地の施盤工場民営移管の許可。
 ◎探人、新垣カマ、西村セイジ(佐敷新里の人)。
  軍政府に於て人口五一万七千人。
 ◎配給面には五二万四千人。
  人口調査に錯誤があるが其理由は如何?
  去年十、十一、十二月の承認された予算一〇五〇万円であったが、調査して見ると最も膨大すべき時期に於て八〇〇万円を消化し残二五〇万円は軍政府に返納されて居る。
  一、二月も大差はない。
  三、四、五、六月も八〇〇万円で賄って来たから此の実績により西表の予算を含むとしても猶余りありである。
 ◎特別の事業に対しては日本から材料を取ってやる。
 ◎税金の収入は八〇〇万円に加はるから之を差引く。
  付加税を徴収して幼稚園を設けたら如何。
  警察で家宅捜索に関する件は警察に通知してあるが知事の意見があれば申請されたい。知事は警察と研究されたい。金曜日に回答されたい。
  土産品売店主任の當間嗣徳氏は認可になる。此の売店は将来民間にも解放したい。関係各部が連絡を取って協力しなければならない。
 ◎オーストラリヤへの真珠採集者は行って働いてよい。
 志喜屋知事
  建物を民政府に移譲することは如何なりましたか。
 軍政府
  建物の所有権については相談して回答します。
 志喜屋知事
  課税もさせられたので議会の権限も拡張しなければならない。即ち議決権も付与しなければならないと思ひますが如何なるものでせうか。
 軍政府
 ◎議員が選挙された後の事で今は諮詢機関であるから斯る必要はない。
 志喜屋知事
 ◎結社を作るのは如何なるものですか。
 軍政府
 ◎之を取締る法を作ってやったらよい。
 ◎政党を組織するに、
   1 秘密に集まるのはいけない。公開すべきである。
   2 政党の綱領を明かにすること。
 ◎住民福利のことなら副長官も承認するだらう。
  結局国家の福利、個人の幸福を害せない様にせよ。
  候補者は選挙費用の制限外はいけない。
 志喜屋知事
 ◎帰属問題を論ぜんとするが如何なるものでせうか。
 軍政府
 ◎論じても何もならない。国際会議で決定するから。
 ◎言論の自由であるから論じてもよいが、而しマッカーサー司令部や米国政府の政策に触れてはいけない。
 志喜屋知事
 ◎宮古は言論の自由を抑制されたとのことでありますが。
 軍政府
 ◎言論の自由であるから福利民福を害せないことならよい。
 又吉部長
  首里市○○氏の減刑をお願ひす。
 軍政府
  知事から陳情したら如何ですか。
 又吉部長
  本部長の分村問題は如何なりましたか。
 軍政府
  もう一度クレーグ様に聞いて見る。
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