戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1946年09月13日 
(昭和21年)
会議名
部長会議 1946年9月13日 目録詳細 画像を見る
議事録
部長会議〔民政府移転問題・規格住宅・通行制限〕

  九月十三日(金)午前九時
  出 席 志喜屋知事、山城、平田、仲村、比嘉、當銘、許田(司法)、玉城、安谷屋、糸数、松岡、又吉、當山、大宜見、護得久の各部長。
協議事項
 志喜屋知事
  一、公共物は軍政府工務部から知事を通して民政府工務部に移る。
  一、読谷山の移動が解禁になる。
  一、与那原・具志川の一部が移動出来る。
  一、久場崎付近が移動出来る。
  一、クロンボー部隊の移動。
 ◎民政府は十月末日迄でに移動せよとの命令である。
 糸数部長
  御互之に対し協議する必要はない。我慢すべき所は我慢しなければならない。
  此の移転は民政府の鼎の軽重を問はれるものである。
 松岡部長
  五月以降二七、〇〇〇戸の規格住宅が建設された。
 糸数部長
  建築資材を勝手に集めざる様各市町村長に通知を発したら如何。
 志喜屋知事
  松岡部長で民政府の各部事務所を決定されたい。
  来週金曜日に報告する様にされたい。
 志喜屋知事
  甘藷の値段臨時措置につきて。
  六週間小売三十三銭。
  帰還者の受入に注意すべき点はありませぬか。
 護得久部長
  通貨を取締らなければインフレーを醸す恐れがある。
  預金封鎖は暫く中止するとの軍政府の命であった。
  記者又は他人から聞かれた時、知らすべきは知らし、又軍の許可後でなければ話せないと各部でも歩調を取りたい。
 大宜見部長
 ◎新光旅館に於て宴会が多い。
 ◎其資材は何所から来るか。
 糸数部長
  石川配給所から行くに違ひない。
 志喜屋知事
  公共建物の件(軍指令)。
  将来の公共建物の計画(公衙等)。
 糸数部長
  各地区倉庫に対する計画説明。
  田井等地区は名護に、前原地区は金武湾に移動したい。
 全部長
  異議なし。
 松岡部長
  田井等モータープールを名護に、前原モータープールを具志川に移転したい。
 全部長
  異議なし。
 仲村部長
  住民の通行制限に関し、仲泊より石川間の線より南方、那覇・与那原間を通ずる線に挾まれたる中頭、首里・那覇は証明なき者は通行すること不能。
  部落・部落間は区長証明。村・村間は村長証明を要す。
  九月七日付で元の通り通行制になった。中頭地区(首里・那覇を含む)通行出来ない。但農耕地、学童を除く。憲兵、警察の証明を要す。
  目的
   住民の窃盗。
   住民の保護。
 志喜屋知事
  日本に帰へる人々は二十三日頃出発の予定である。
  沖縄人を妻にしたP・Wが居るが、軍に文書を以て帰へすことになったから御了承を願ひます。
  日本では軍人は官吏に就き得ないが沖縄では出来るや否や。
  復興計画全額を持って来た時は減俸は取止になる。
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