戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1946年08月09日 
(昭和21年)
会議名
軍民連絡会議 1946年8月9日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民連絡会議〔住宅・通信〕

  八月九日(金)午後二時
  出 席 志喜屋知事、又吉部長。
  軍政府 レートン中佐、ラブリー少佐。
諮詢事項
 軍政府
  比島に居るP・Wが帰還したいと。
  水産、木材、バターの価額の件許可。
  廃品蒐集の許可の件。
  各部から提出する書類は目下知事が決裁して居るが之を各部に委任したら。サインを軍政府に取って置く。
  此々の人々に委任すと云ふサインを提出す。
  工務部にトラック五〇台来ることになって居る(中二五台は行った)。
  クレーグ大佐から子供等を道に出さないことについて注意したが、知事のお蔭でよくなった。左側通行も注意して感謝す。
  クレーグ大佐は帰還者に関心を有って居る。キャステルは経験者も居るが、久場崎は未経験者で心配して居るが。
  予行演習をやって見たら如何。
  来週火曜日に演習したら如何。午前十時から。
  医者も係人をも総動員でやって見たら如何。
  民政府移転につき、佐敷は如何。此所と如何。
 志喜屋知事
  職員が多くて住宅の関係もあるが。
 軍政府
  必要であれば住宅を新しく村を作り又部落の延長でもよい。
  住宅につきてはテントが一二、〇〇〇程来つゝある。移動家族のものではあるが分与出来る。
 志喜屋知事
  東恩納に在る現在の事務所等及び住宅用の建物は如何するか。
 軍政府
  職員の住宅は新材で作る。斯るものは住民に使用させる。クレーグ大佐は考へて居る。
 志喜屋知事
  水は不足なきや。
 軍政府
  一人当五ガロン程度あったら如何。
 志喜屋知事
  住宅の準備が出来たら早く移転したい。
 軍政府
  二ケ月は要するだらう。
  知念にある中央倉庫は新しく作って移さなければならない。
 志喜屋知事
  本島内のみの切手を民政府で発行してよきや否や。
 軍政府
  移動後(軍政府)日本か米国かに依頼したい。
  日本・沖縄間の通信につきてはマック司令部から指令が出て居る。軍政府の移転後持って来る。
 志喜屋知事
  壺屋に電話線があるが払下げられたい。
 軍政府
  文書を以て提出する様にせよ。
 志喜屋知事
  日本に在学する学生に送金の方法はないでせうか。
 軍政府
  簡単には返事は出来ない。
 志喜屋知事
  奨学金が鹿児島興銀に十四、五万円あったがそれを以て学生を救助する方法はないでせうか。
 軍政府
  調査します。
 志喜屋知事
  沖縄興銀の戦後の顛末につきて話す(書類を提出す)。
 又吉部長
  牧志の国民学校敷払下げ移動の件。
 志喜屋知事
  台湾で勤務した沖縄人が上京して俸給や退職金を請求しに行きたいが。
  若し之が出来たら沖縄の日本官吏も該件で行きたい希望を有って居る。
 軍政府
  新しい事件だから研究して見る。
 ◎座波氏への金員三、三〇〇円也。志喜屋知事へ渡す(座波氏は知事奥様の姉に当る)。
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