戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1946年05月13日 
(昭和21年)
会議名
部長会議 1946年5月13日 目録詳細 画像を見る
議事録
部長会議〔予算・食糧・土地〕

  五月十三日(月)午前十時
  出席 志喜屋知事、又吉、當銘、玉城、山里(商務)、平田、仲里(文化)、大宜見、比嘉、山城、護得久、前門、安谷屋、仲村、松岡(中途から予算の件協議の時)。
協議事項
 志喜屋知事
  伊平屋に積出す肥料を本部に集積中であるが、仲地氏と云ふ二世が漁船を貸さないとのことで積出すことは出来ないが。
  此の件は玉城部長から取計られたい。
 玉城部長
  私の方で取計ひます。
 又吉部長
  バス主任の宮城氏の話によると濫用されて居る様だから、自粛する様にとのことである。
  特に婦人の乗車(公用は此限りに非ず)を絶対に禁止す。
  婦人の公用は特別仕立にすること。
 護得久部長
  運転手にも勝手に車を乗り廻さゞる様厳に注意すること。
 仲村部長
  非常時には運転手は早速駆け付けて来る様訓練されたい。
  ヂープの車庫を造ったら如何でせう。
 ◎車の登録用式紙を本日ワッキンス少佐に請求すること。
 護得久部長
  財政部で各部の予算を査定して居るが、長官及各部と接渉するには明日のみでは出来ない。故に明後水曜日に軍政府に提出することは出来ないが如何にしますか。
 志喜屋知事
  金曜日の午前中には出来ますか。
 護得久部長
  明日から各部と接渉しますから可然御了承を願ひます。
  本日日割を決定します。
 山城部長
  来る土曜日伊波ハイスクールで全島の学芸会。午後一時半。
  日曜日は体育競技会。午後一時半。
 大宜見部長
  未(ママ)種痘をやることにします。
 安谷屋部長
  手工芸品を検討して土産品として二十種程を選定した。
  集貨は私の方でやり軍政府に渡す。検査をして商票を貼付す。
  毎週生産報告をさせて闇防止をする。
 志喜屋知事
  沖縄議員の会合は如何するか。
  各部長も十分程方針を話されたいとのことである。
 護得久部長
  開くとすれば互に話さなければならないが日時は短くても長くてもいけないから然うしたら如何。
 前門部長
  非公式に話合って軌道に乗ってから招集したら如何。
 志喜屋知事
  水曜(二十二日)に呼んで廿三日(木)に開きませう。
  又吉部長で世話をして下さい。
  各部長も十分間程方針を話して下さい。
  各部の職員は如何しますか。
 護得久部長
  糸満地区の食糧が急速に逼迫する様子である。
 比嘉部長
  糸満、コザは藷は取ってあるが植付けはして居ない。早魃のため植付けが出来ない。故に食糧に見通しがつかない。
  八月から食糧の配給が激減するとの通知指令を市町村長にも通達して置くこと。
 志喜屋知事
  土地配分につきても担当部は注意を払ふこと。実地に調査すること。順調に行はれない所もある様だ。
 比嘉部長
  糸満、コザは建築のみして生産には熱心でない。
  若し島尻・中頭が生産に熱心であれば藷の自給自足は心配はない。
  島尻・中頭の生産の障害は建設にある。
 仲村部長
  越境者が多いため窃盗も多い。各部長からも機会ある毎に注意を促されたい。
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