戦後初期会議録

組織名
沖縄諮詢会
開催日
1946年03月29日 
(昭和21年)
会議名
諮詢会協議会 1946年3月29日 目録詳細 画像を見る
議事録
諮詢会協議会 〔学校・部長任命・分村〕

  三月二十九日(金)午后一時。
  出席  志喜屋、松岡、又吉、仲宗根、山城、糸数、平田、安谷屋、大宜見、當山、比嘉護得久、仲村の諸委員。
  公用他出 前門委員(法務部会議)。
  病欠  知花委員。
協議事項
 山城委員
  コザハイスクールの生徒を前原ハイスクールに転校させる。
  越境ならぬ様に取計ふと思ふ。
  地区隊長の話によると臨時に前原に移したとの事である。
  ハナ少佐曰く、教員にして近頃時局の話が多いとの事である。
  例せば沖縄の帰属問題、国際関係、及日本に未練がある様だから注意して貰いたい。
  ハイスクールの生徒は休暇中は田植えの手伝ひに、初等学校児童は道路の邪魔にならぬ様にとの注意がありました。
 仲宗根委員
  布哇からの慰問品は中央倉庫に集荷した。
  布哇に於ける慰問品蒐集の事情を説く。
  配給方法
   一、困窮者に給与す。
   一、役職員の特配等はなさざる事。
 安谷屋委員
  宮古在住の本島出身の技術者を呼寄せたい。

  (午后二時)
  軍政府 ワッキンス少佐。
諮詢事項
 軍政府
  経済部門の、農務、工業、商務、財政の各部長は決定になった。
   農務部長 比嘉永元委員。
   工業部長 安谷屋正量委員。
   商務部長 糸数昌保委員。
   財務部長 護得久朝章委員。
  又吉委員から提出の各村長(諮詢会で承認決定済)は其通り任命する事になって居る。
  糸満、知念、コザの三市は軍政府将校が行って新しい人を任命す。
  コザ地区は村長が居なかったが其地区も諮詢会で推薦した通り決定した。
  村長の辞令はムーレー大佐から出る。
  四月四日午前八時半から新村長の辞令交付式を行ふ。
  又吉委員から訓示を述べる事にする。
  其後財政部に関する件につき打合す。
  金武村の分村の件につき申請されて居るが、志喜屋委員長、又吉委員、金武村長と私(ワッキンス少佐)とで境界を視察したい。
  明朝行く事にする。
  分村の境界を視察して後ムーレー大佐の許可を得て分村式を挙行したい。
  金武村の境界が元通りで判然として居るなら調査する必要はない。
  沖縄の家族は如何なる風に区別するか。
  例せば、曽祖父―祖父―父―己―子―孫―曽孫の如く何代までか。
  横は又どの系統までか。
 又吉委員
  分家しない中は皆一家族として居る。
 軍政府
  前原線は(トラック)如何なるコースを取って居るか。
 平田委員
  往・具志川文教学校―与那城屋慶名―高江洲―与那原―知念。
  復・同じコースを取って帰へる。
 軍政府
  山田真山氏は絵を書く事を承諾せしや否や。
 當山委員
  志喜屋委員長と私と二人で御願ひした所承諾してくれた。
  本日恩納に絵題取りに行きました。
 軍政府
  日本海軍の水兵が沖縄に居るか。
  海軍の機関士が居るか。
 當山委員
  字伊芸部落に少尉で運転免状を有って居る者がある(乙種免状)。
 軍政府
  船員及技術関係者を仲宗根委員で調査されたい(労務関係上)。
  商務、工務両部の事務所を作る。
 糸数委員
  クワンセット一個お願ひしたい。
 軍政府
  ローレンス少佐と相談されたい。
 比嘉委員
  農務部の事務所も狭隘である。
 軍政府
  機械の責任者を工務部に置く事はよい。
  早く人を配置して貰いたい。(工場)に。
  道路は住民地区は住民でやり之を工務部に属す。
  早く技術者を求める様にされたい。
 安谷屋委員
  工業方面の技術者を宮古、八重山及日本等に在住する沖縄人を呼寄せたい。
 軍政府
  ローレンス少佐と相談されたい。
 山城委員
  前原ハイスクールにつき説明す。
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