戦後初期会議録

組織名
八重山群島議会
開催日
1951年08月29日 
(昭和26年)
会議名
第5回八重山群島議会(定例会)[4]
議事録
一九五一年八月二十九日(水曜日)午前十時二十分開議

議事日程第四号
  午前十時二十分開議
第一 議案第五十六号 開放病院及び八重山中央診療所使用料徴収条例制定について
第二 議案第六十四号 八重山群島政府職員定数条例の一部改正について
第三 議案第七十号 八重山群島議会委員会設置条例制定について
第四 議案第五十一号 臨時市町村財政調整交付金条例制定について
第五 議案第五十二号 八重山群島財政条例制定について

◎議長(潮平寛保君) 開会いたします。(午前十時二十分)
○書記長(眞玉橋長要君) 出席議員の報告をなす。
 四番議員、六番議員、七番議員は不参で他は全員出席であります。七番議員は病欠で六番議員はすぐ見える筈です。四番議員は少し遅れて来ると議長に申し出があります。
  (時に六番議員出席す。)
◎議長(潮平寛保君) 議案第五十六号開放病院及び八重山中央診療所使用料徴収条例制定についてを上程します。
  (書記長(眞玉橋長要君)議案第五十六号開放病院及び八重山中央診療所使用料徴収条例制定についてを朗読する。)
◎厚生部次長(三島保夫君) 提案の理由を申し上げます。従来徴収して来た使用料は、前政府時代からの料金で、未だ条例化されてないので、それに薬価の高低もあるのでこれを考慮し、本案のように条例化したいので提案した次第であります。
○議長(潮平寛保君) 休会します。(午前十時二十五分)
  (休会中に、議案第五十六号開放病院及び八重山中央診療所使用料徴収条例制定についてと議案第六十四号八重山群島政府職員定数条例の一部改正についてを一括して審議し修正意見をまとめた。)
○議長(潮平寛保君) 開会いたします。(午前十一時)
 議案の修正箇所を言って下さい。
  (書記長をして言わしめる。)
○書記長(眞玉橋長要君) 議案第五十六号の条例案の標題を、臨時開放病院及び八重山中央診療所設置並びに使用料徴収条例とする。
 第一条 八重山群島に臨時に開放病院及び八重山中央診療所を設置する。を挿入し、「第一条」とあるは「第二条」に、「第二条」とあるは「第三条」に、「第三条」とあるは「第四条」に訂正、
 第三条一項中「左のとおりに定める」を「左のとおりとする」に改める。三号薬価を次のように訂正、内服薬一日分 一〇円、外用薬一剤につき 一〇円、頓服薬一回に付 一〇円、但し高価薬はこの限りでない。
 注射薬 実費、五号手術器具使用料 「手術料の一割」を注射料の次に挿入、処置料は六号とし、証明書料は七号とする。証明書料一枚に付 二〇円に訂正、
 第四条中の「但し入院者からは」とあるを「入院者は」と訂正
 附則 この条例は一九五一年九月一日から施行する。
◎議長(潮平寛保君) 第五十六号議案は、ただ今書記長がよみあげたように修正して、可決したいと思いますが如何ですか。
  (異議なし)
◎議長(潮平寛保君) 議案第五十六号開放病院及び中央診療所使用料徴収条例制定については別に御異議ないようですから修正可決します。
 議案第六十四号八重山群島政府職員定数条例の一部改正については原案可決したいのですが如何ですか。
  (異議なし)
◎石垣用中君 軍の援助によってりっぱな開放病院、診療所、保健所が新たに出来ましたことをよろこぶものであります。この条例が制定されるに当り一言申し上げたいと思います。進歩した医学は病気に罹って、治療すると言うことよりも、前もって病気に罹らないようにするという予防医学にあるので、アメリカの医学も予防医学に力を入れているのであります。政府としても治療というよりも予防医学に重点をおき、新たに出来る保健所に対して力を入れ、施設をなし、りっぱな成績をあげられるよう希望しまして本案は原案に賛成する次第であります。
  (「異議なし」の声多し)
◎議長(潮平寛保君) 議案第六十四号八重山群島政府職員定数条例の一部改正については、原案通り可決いたします。
 議案第七十号を上程いたします。
  (書記長(眞玉橋長要君)議案第七十号八重山群島議会委員会設置条例制定についてを朗読し始める。)
◎星克君 本案は議員が前もって打合せて作ったのであるから、朗読を省略してはどうですか。
○議長(潮平寛保君) 議案朗読は省略いたします。
 本案は前もって打合せ審議してあるから御異議ないと思いますので原案可決してはどうですか。
  (「賛成」の声あり)
○議長(潮平寛保君) 休憩します。(午前十一時六分)
  (議案第七十号八重山群島議会委員会設置条例制定について話合をなした。)
◎議長(潮平寛保君) 開会します。(午前十一時二十六分)
 議案第七十号は施行年月日を一九五一年九月一日とし原案可決してよろしいですか。
  (異議なし)
◎議長(潮平寛保君) 議案第七十号八重山群島議会委員会設置条例制定については、原案可決いたします。
 議案第六十八号は後回にして、議案第五十一号臨時市町村財政調整交付金条例制定についてを上程いたします。
  (書記長(眞玉橋長要君)議案第五十一号臨時市町村財政調整交付金条例制定についてを朗読する。)
◎星克君 本案は最も適切な提案として賛成の意を表するものであります。この提案については各市町村として前政府時代よりの要望でありました。本案を可決する前に特にお願いしたいことは、市町村として上手に願出たものには多額を交付するということがないように、執行に当っては、委員会は厳選された権威ある委員を以て組織され、規準を定めて、それに基いて公正に交付されるよう希望し、原案に賛成する次第であります。
○知事(安里積千代君) ただ今の二番議員の御希望の趣旨はよくわかりました。御希望に副うよう、執行面には十二分に注意して処置したいと考えています。
○大山眞整君 第二条の委員についてですが各市町村長も委員に含めますか。
○財政部長(崎山信邦君) 交付申請をなすのは市町村長であり、その調整上、市町村長も入れるべきだと思います。
◎大山眞整君 第四条について財政需要額調書並びに予算書を添えて申請するようになっているが、予算書とせず決算書にしてもらったらどうですか。予算書を決算書として、本案は原案に賛成するものであります。
○財政部長(崎山信邦君) 交付金はその年の計画によって成る予算に対するものであり、決算書はおくれる関係上、その年の初めにおいて計画される予算書とした方が適当であると思います。
○知事(安里積千代君) 決算書は参考材料として当然調べられるべきものであるから、予算書としても別に差支えないと思います。
○大山眞整君 ただ今知事の言われたように、決算書も参考として調査していただきますよう希望します。
◎古見石人君 議会に対して各市町村から陳情もありましたが政府としてこの条例を提案していただいたことを感謝します。政府におかれては各市町村の財政状態をよく御検討下さいまして、財政調整に対し、陳情通り交付していただきますよう切望して原案に賛成するものであります。
◎議長(潮平寛保君) 本案は施行期日を一九五一年九月一日として満場一致原案可決したいと思いますが如何ですか。
  (「異議なし」と全員言う。)
◎議長(潮平寛保君) 議案第五十一号臨時市町村財政調整交付金条例制定については、満場一致を以て原案可決します。
 議案第五十二号を上程します。
○星克君 本案は長いようだから朗読省略して、すぐ審議にうつってはどうですか。
○議長(潮平寛保君) 朗読を省略して、質疑応答審議にうつります。
◎財政部長(崎山信邦君) 本条例は長い間議会の要望もあり、中央政府の法の来るのを待っていたのですが待てず、公金取扱の公正適正を期するため本案を提案したのであります。条例案をつくるにおいては、財政法、県の会計法を参考として作成し、上程したわけであります。
◎議長(潮平寛保君) 本案は逐条審議してはどうですか。
  (「賛成」の声あり)
◎議長(潮平寛保君) 休憩します。(午前十一時四十分)
  (休会中、財政条例案について逐条研究話合をなす。)
  (四番議員(佐久眞長助)午後二時十五分遅参す。)
◎議長(潮平寛保君) 開会します。
 時間が過ぎましたから本日はこれで休会します。(午後四時五分)
  (午後四時五分閉議)

 本日の会議に付したる事件
一 日程第一 議案第五十六号
 開放病院及び八重山中央診療所使用料徴収条例制定について
一 日程第二 議案第六十四号
 八重山群島政府職員定数条例の一部改正について
一 日程第三 議案第七十号 八重山群島議会委員会設置条例制定について
一 日程第四 議案第五十一号
 臨時市町村財政調整交付金条例制定について
一 日程第五 議案第五十二号
 八重山群島財政条例制定について
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