戦後初期会議録

組織名
琉球臨時中央政府立法院
開催日
1951年09月17日 
(昭和26年)
会議名
立法院参議公選特別委員会 1951年9月17日
議事録
立法院参議公選特別委員会会議録

 一九五一年九月十七日(月曜日)
 午前九時三十六分開議

○委員長(城間盛善君) これから特別委員会を開きます。今までの所選挙法の検討は凡そ終ったので原案が出てくるまで待つとして残っている問題を審議したいと思います。つまりルイス書簡の第四項にある問題で人数、選挙区、任期、時期などを決めて全部の原案が出来た後でさらに審議することに致します。残った問題ではどれを先にしますか。まず各群島政府の意見を読んで下さい。
  (立法院事務局長比嘉良男君朗読)
○委員長(城間盛善君) 各選挙区別の人口がわからんと定員も割出せん。それを計算している間に任期と時期の問題に移ります。任期について沖縄群島が二年というのはこういう主張ですよ。読んで下さい。
  (事務局長比嘉良男君朗読)
○委員長(城間盛善君) 社会状勢が急激に変化したらということ、それから基本法が制定されたら一応は選挙しなおした方がいいという意見だ。市町村選挙法と同じく次の選挙は何年何月に行うということにして今度はどうしても端数が出る。一年という説もあったが…。
○與儀達敏君 一年では何も分らんよ。
○委員長(城間盛善君) 選挙期日が群島選挙とかち合ったらどうなるわけかな。
○田畑守雄君 かち合っても構わないよ。将来群島はどうなるかわからんからね。
○委員長(城間盛善君) 基本法制定が終ればなるべく遠くない時期に任期が終って改選した方がいいと思う。又それによって群島政府の形態も変ると思うから一緒になってもいいね。選挙の時期としてはやはり十月がいいな。ちょっと忘れましたがリコール制も考えてみような…。
○與儀達敏君 主席の公選があってはじめて議会解散の意義があるといえるな。宮古の意見もそうだ。それで次の選挙は一九五五年九月にやったらどうだ。
○委員長(城間盛善君) 三年半だね。
○田畑守雄君 私も賛成だ。三年か四年がいい。
○與儀達敏君 考えられるのは一九五五年九月か五四年十一月にするとかち合わない。
○委員長(城間盛善君) 五三年十月は早すぎるね。
○與儀達敏君 それでは何にも出来ない。
○吉元榮光君 五五年九月とするならむしろ十月を主張するね。二期作の問題もあるから…。
○大濱國浩君 三年七ヶ月だね。
○委員長(城間盛善君) 基本法制定はどうしても一、二年はかかるね。どうですか、任期は三年として今回だけは五四年の十月にしたら…。
○吉元榮光君 そうしたら群島選挙とぶつかりませんか。
○委員長(城間盛善君) それまでには群島の組織も変るからぶつかってもいい。五五年がいいという理由は群島選挙とぶつからないという事…。
○與儀達敏君 それに主席の公選が見通しつかないという事か。
○大濱國浩君 主席公選の見通しがついた時は議会は布告で何時でも解散出来ると進言したら…。
○委員長(城間盛善君) それはいいですね。
○與儀達敏君 基本法制定後、主席公選の時期が決れば何時でも解散出来るとする訳だね。
○委員長(城間盛善君) 十月にするという理由は…。
○吉元榮光君 農閑期という事、それから大体天候がいいのも理由だね。
○委員長(城間盛善君) それから予算審議も考えんといかんね。普通の任期は四年としますか。
○與儀達敏君 そうしましょう。
○委員長(城間盛善君) 次の選挙を五五年十月とすると十月の何時がいいですか。
○與儀達敏君 第一日曜がいいじゃないですか。
○委員長(城間盛善君) 今度の選挙の時期は何時がいいかな。
○吉元榮光君 旧正月もありますしやはり三月の第一日曜日がいいでしょう。
○委員長(城間盛善君) 三月の第一日曜日にしますか。その理由は旧正以後に選挙運動をはじめる。そして四月一日以後の招集に充分間に合うということでいいですね。ではそういうことに致しましょう。今日はこれで終りましょう。
  (午前十一時二十分閉議)

  本日の出席者
   委員長  城間 盛善君
   委 員  吉元 榮光君
    〃   大濱 國浩君
    〃   田畑 守雄君
    〃   與儀 達敏君
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