戦後初期会議録

組織名
沖縄諮詢会
開催日
1946年01月28日 
(昭和21年)
会議名
軍民協議会 1946年1月28日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民協議会 〔人口調査・裁判所・他〕

  一月二十八日(月)午后二時。
  出席  志喜屋、又吉、松岡、大宜見、山城、仲村、糸数、仲宗根、比嘉、平田、護得久、安谷屋、前門の諸委員。
  病欠 知花委員。
  軍政府 ワッキンス少佐。
協議事項
 軍政府
  當川、池田、水谷三氏の居る所は。
 前門委員
  池田氏は野嵩より屋嘉へ、水谷氏は兼城市に居るとの事ですが。
 軍政府
  近く沖縄の人口調査を行ふ。
 仲宗根委員
  一月十五日現在で私の所で調査して纒めて居る。
 軍政府
  又吉委員の方の戸籍調べに属するものである。
  移動済の所から調査する様に計画を立てゝ置かれたい。
  水谷、池田両氏の住所を前門委員に頼む。
  簡易裁判所は何ヶ所に設置しますか。
 前門委員
  七ヶ所に設置する事になった。
 軍政府
  七ヶ所に留置所も設置するや否や。
 前門委員
  目下警察にあるが衛生上から云っても最と好い建物が欲しい。
 軍政府
  監獄は幾つあればよいか。
 前門委員
  裁判所のある所には各一個所あって欲しい。そして中央に一つあって欲しい。
 仲村委員
  長期に亘る入獄者は中央又は外に二、三ヶ所設けて監守を置きたい。
 軍政府
  何所に置くか。
 仲村委員
  現在の所では石川市に置きたい。
 軍政府
  中央機関が出来たら中央に置くか。
 仲村委員
  然り、中央機関の所がよい。
 軍政府
  上級裁判も出来る準備して居るや否や。
 前門委員
  係隊長が暫く待って居よとの事で今待って居る。
 軍政府
  上級裁判は何時頃が適当か、委員に諮詢す。
 仲村委員
  簡易裁判と同時に出来て欲しい。何故なれば簡易裁判で不服な者は上級裁判に訴へる事が出来るからである。
 軍政府
  上級裁判の計画をやって貰いたい。
  今までの裁判所は。
 前門委員
  区裁判所―地方裁判所―大審院(軽罪)。
  地方裁判所―控訴院―大審院(重罪)。
 軍政府
  大審院が必要か。
 前門委員
  二審裁判にしたい。
 軍政府
  簡易裁判所の備品や書籍の必要な分を提出する様に。
 仲村委員
  警察として二月十五日迄で簡易裁判を設置して欲しい。
 軍政府
  警察の近所に裁判所も設置したら如何。
 仲村委員
  其の方がよいと思ふ。
 松岡委員
  東恩納の電気と水道は目下石川から行って居るがもー一人又吉なる者を呼ぶことにして居るが。
 軍政府
  東恩納のマネージャーは。
 志喜屋委員長
  白石武八郎氏を推薦す。
 軍政府
  住宅は。
 志喜屋委員長
  宿直制にします。
 軍政府
  水曜日から移転する事にする。
 大宜見委員
  通勤は如何にするか。
 軍政府
  歩行する事になるだらう。
  ヂープ二台を諮詢会に上げる事にする。月―金まで使用して土曜、日曜は軍政府に置く。
 仲宗根委員
  事務員が通勤する時のパスを与へて貰いたい。
 軍政府
  部所毎に役職員の氏名を記入し仲村部長より憲兵隊長の許可を得べくしたら如何。
  又吉委員から川上、仲宗根両氏に今其(デモクラシイ研究)時機でない事を話して貰いたい。
  米の代価六十五銭とは何所から来たか分らない。
  一円二十五銭である事を聞いた。
  運転手の免許状を発行する事にした。
 平田委員
  南行きのトラックが糸満廻りするので距離が遠くなり、又首里、南風原からも局設置の願があるため南行きは二線にして貰いたい。
 松岡委員
  個人から軍政府に手紙を出す事が出来るや否や。
 軍政府
  地区隊長の居る所は隊長を通して出し、居ない所は直接に出す事が出来る。
  軍政府との連絡会議の時は米の将校又は二世でも面会する事は出来ないとの事をムーレー大佐から指令が出て居るから其積りで居られたい。
  (ワッキンス少佐帰府)
 仲宗根委員
  米が一円二十五銭の場合生活困難になるが如何にするや否や。
 松岡委員
  商工別々にするや否や。
 志喜屋委員長
  商工の件は安谷屋委員で研究して案を諮詢会に提出して貰いたい。
  台湾在住県民の救済方の陳情書を通達す。
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