戦後初期会議録

組織名
琉球臨時中央政府立法院
開催日
1951年09月14日 
(昭和26年)
会議名
立法院参議公選特別委員会 1951年9月14日
議事録
立法院参議公選特別委員会会議録

 一九五一年九月十四日(金曜日)
 午後二時三十分開議

○委員長(城間盛善君) 特別委員会を開きます。議題は選挙法の研究は済みましたから選挙公営ですが日本の公営を基礎にして今日でおよその決定まで行きたいと思います。
○與儀達敏君 まず公営をやるという根元方針から決めて進んだらどうかね。
○委員長(城間盛善君) そうですね。公営という根元方針を決めてどの面で行うかということにしたい。では公職選挙法の第一四九条から…。これはどうですか。
○田畑守雄君 広告する新聞を限定しているがこれが問題だ。
○與儀達敏君 それは候補者自身が選ぶんだろう。
○委員長(城間盛善君)候補者の選ぶ新聞に限り一回でいいでしょうね。これは新聞広告を制限した方がいいということだったのですがそうなれば公営でやらねばいかんね。これはいいですね。では第一四九条は日本の方法をそのまま採用します。次の放送の問題はどうですか。
○與儀達敏君 このままでいいじゃないか。
○委員長(城間盛善君) 現状では沖縄しか利用出来んのに公費でやっていいかという訳だが。
○與儀達敏君 我々が譲歩するよ。
○委員長(城間盛善君) いやそうではなく公費という問題からだがね。
○田畑守雄君 これは完全な放送室もないから撤回したらどうかね。
○吉元榮光君 これは自由にしてしたい人は出来るというふうにしたら…。
○委員長(城間盛善君) 問題は放送局の設備がなければどうにもならんから一応向うに聞いてみましょう。次に移ります。第一五一条は第一五〇条と一緒ですね。
○與儀達敏君 これも放送局自身がなるべくやってほしいな。
○田畑守雄君 放送するなら全候補者の名前を放送せんと問題が起るよ。
○委員長(城間盛善君) いいですね。次行きます。
○與儀達敏君 いいでしょう。
○委員長(城間盛善君) 五千以上の人口の所は必ずやらねばいかんというのではなく管理委員会の指定するものですね。指定の主体はどこですかね。
○與儀達敏君 地区の管理委員会だろうね。
○田畑守雄君 これを行うなら交通機関の公営という所までいかんと駄目だ。
○委員長(城間盛善君) 調査員の所で案を作って貰って審議することにして次に行きましょう。第一六四条…。
○田畑守雄君 これは当然の規定だ。二回以上は自分で金を出す訳だね。
○委員長(城間盛善君) 第一六一条だがここでいう都道府県委員会は地区管理委員会に当る訳だね。これはどうかね。大変な数に上るが…。
○吉元榮光君 第二項だけ削ったらいいじゃないか…。
○委員長(城間盛善君) これはどうかね。たいした費用じゃないから公営にしないでもいいじゃないか…。
○吉元榮光君 これはあってだね。只施設に義務を負わさないということにして第二項を削除したらどうかな。
○委員長(城間盛善君) 施設の義務がなければ公営にならないよ。
○吉元榮光君 場所は貸すが施設はしないでもいいというようにしたら相当緩和出来るよ。
○委員長(城間盛善君) そうしましょう。第一六四条は削、第一六一条の第二項を削除する。趣旨は結局立会演説は公営で個人個人の演説会は自由に任せる。ただし会場は委員会が指定してやれば管理者は貸さないといかんというようになります。
○吉元榮光君 公営施設はこの三つで公営施設でない時はどこでも出来る訳だね。
○委員長(城間盛善君) 公営施設はこれだけだがその他の施設はどうするかというのが問題だ。会場に関する規定を集めて貰って研究させましょうか。
○與儀達敏君 それがいいですね。
○委員長(城間盛善君) 次に行きましょう。第一六七条、これはやらんといかんね。
○田畑守雄君 現在の交通機関では選挙期日までに届くかどうかが疑問だ。
○與儀達敏君 そうだね。三日前だからね。
○委員長(城間盛善君) これは地区毎の意味でしょうね。この三日前というのを取って選挙運動期間中とした方がいいかも知れんね。
○田畑守雄君 後の十日というのが問題だ。琉球の現状では届出期間というのを考えんないかん。
○委員長(城間盛善君) 今日はこれで終ります。
  (午後四時二十六分閉議)

  本日の出席者
   委員長  城間 盛善君
   委 員  吉元 榮光君
    〃   大濱 國浩君
    〃   與儀 達敏君
    〃   田畑 守雄君
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