戦後初期会議録

組織名
沖縄諮詢会
開催日
1946年01月21日 
(昭和21年)
会議名
諮詢会協議会 1946年1月21日 目録詳細 画像を見る
議事録
諮詢会協議会 〔各部報告・軍民協議〕

  一月二十一日(月)午前九時。
  出席  志喜屋、護得久、糸数、大宜見、仲村、仲宗根、平田、比嘉、當山、前門の諸委員。
   公用他出 松岡、山城、安谷屋の三委員。
   病欠  知花、又吉両委員。
協議事項
  仲宗根委員
   壺屋町の現状報告を朗読す。
   俸給制度に対し説明す(別紙軍政府案各委員に配布す)。
   俸給案に対しワッキンス少佐を通してローレンス少佐の臨席を願って質疑をなす事。
   各部長より俸給案に対する意見を仲宗根委員に提出する事。
   本日午后〇時半まで津嘉山書記で纒める事。
  志喜屋委員長
   二月の行事予定作制の件。
   東恩納へ事務所移転後現在の事務所処理の件。
  糸数委員
   該事務所を水産組合連合会に貸し貰いたい。
  當山委員
   諮詢会委員の応接室としても差支へありませぬか。
  糸数委員
   差支へありませぬ。
  仲村委員
   警官服装の件。
   移動先遣隊と同時に警官派遣の事。
   八歳より十七歳までの子供の窃盗の取締を厳にする事。
   軍の電話を使用する事。
   日本軍を探し出し之を憲兵に申出づる事。
   越境者の取締を厳にする事。
   以上憲兵司令官よりの達しなる事を報告す。
  糸数委員
   水産業者労銀と生活費との関係につき報告す。

   (午后二時)
   出席  志喜屋、又吉、山城、糸数、護得久、當山、仲宗根、大宜見、前門、平田、安谷屋、比嘉の諸委員。
  遅刻  松岡、仲村両委員(公用他出のため)。
  病欠  知花委員。
  軍政府 ワッキンス少佐。
協議事項
 軍政府
  本島離島間の通信は近い中に出来るかも知れない。
  日本及布哇との通信は全然出来ない。
  東恩納に諮詢会事務所は決定した。
  出来るだけ早く引越し準備をして貰いたい。
 比嘉委員
  机、腰掛の設備は。
 軍政府
  はっきり分らない。
 護得久委員
  各部の室の割当は軍政府でやって貰いたい。
 軍政府
  未だ準備もして居ない。
 比嘉委員
  各部の配置は幹事に委したら如何。
 全委員
  異議なし。
 糸数委員
  移転後此事務所を水産組合連合会に使用させて貰いたい。
 軍政府
  建物の使用は諮詢会で同意であれば私も賛成である。
 志喜屋委員長
  何日頃までに移転すればよいか。
 軍政府
  大宜見委員の事務所は何日移転する積りか。
 大宜見委員
  来る金曜日に移転する積りである。
 軍政府
  委員会事務所は博物館の側にある建物である。
  定例会議には訪問客も出入しない事になる。
  明日午后二時より志喜屋委員長及又吉、松岡、糸数の三委員と共に東恩納の事務所を見に行く。
  委員の身分証明書は近日中発行します。
  憲兵司令部より証明書は発行する。
  委員の外証明書の必要なる人には仲村委員の推薦により発行す。
 松岡委員
  沖縄人免許を有する運転手は二十七名も居るから採用して貰いたい。
 軍政府
  前門委員の事件に対する御意見は伝へて置いた。
  各部の事務員は多い様だから明日志喜屋委員長から進言して貰いたい。
  軍政府としては執行機関でなく諮詢であるから人員は余り多く入らない。
  明日四人の委員(志喜屋、又吉、松岡、糸数)と打合せ全委員と諮って進言して貰いたい。
  俸給制度になると其れに対する資料を有つ必要があるから、仲宗根宗温、川上喜重は如何なる人物か(デモクラシー研究に対する意見書が提出されて居る)。
 又吉委員
  アブノーマルである。
 仲宗根、當山、大宜見
  一応彼等の意見も諮詢会として聞く必要がある。
 又吉委員
  今彼等の意見を聞くと却而民衆を混乱するのではないか。
 軍政府
  デモクラシーを研究すると如何なる利益があるか又本もないし。
  デモクラシーに対し指導者も本もないし今やる必要がないではないか。
  手紙を通して見ると人もよいし希望も動機もよいが而し資料の得らるゝ時から研究してもよい。
 仲宗根委員
  米国から然るべき本を取寄せて貰いたい。
 軍政府
  当面の問題として団体を作って研究するのは効果はない。
  軍政府下でデモクラシーを唱へる時機でない。
 仲宗根委員
  労銀、俸給につきローレンス少佐に質問があるから明後日以後お会ひしたい事をお願ひしたい。
 軍政府
  労銀の方針は決定して居るが細目は決定して居ないと思ふから私からローレンス少佐に伝へて置く。
 仲宗根委員
  伊江、本部の住民が慶良間から帰へりたいと云って来たから、本部、田井等の地区隊長の意見を聞いた後返事をすると答へて置いた。
 志喜屋委員長
  職務分掌につき各部の人員を如何にするか。
 仲宗根、大宜見両委員
  各係将校と部長との折衝したら如何と進言す。
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