戦後初期会議録

組織名
琉球臨時中央政府立法院
開催日
1951年08月08日 
(昭和26年)
会議名
立法院財政金融商工委員会 1951年8月8日
議事録
立法院財政金融商工委員会会議録

 一九五一年八月八日(水曜日)
 午後六時五分開議

議事日程
 一、煙草消費税法中一部改正について

○委員長(與儀達敏君) 煙草消費税法中一部改正の議案につきまして委員会付託になりましたので、これが審議を致したいと思います。改正の個所は第三条の末尾に但書を挿入し、二十四条の改正と、後は輸入倉庫という言葉を保税地域に改めるということと、第二十六条に新しく二十六条の二を加へることになっておりますが、これにつきまして御質問なり或は修正御意見がありましたら一つ…。
○城間盛善君 日本から輸入された煙草は包装が違うから問題はないということになり、アメリカから輸入されたものはレッテルが違うのでそれも区別が出来る。問題はPXから出るものでせうね。これも正式にPXから出るということは恐らくないと思うが、例へば押収したものは矢張り証紙を貼るのですか。
○委員長(與儀達敏君) 証紙を貼って競売する。それに集成刑法を改めて不正煙草の取締が強力に出来る様に法の改正をやりつつありますから、あれが出来たら住民の商店に入っていって捜索することが出来る様になる訳です。
○城間盛善君 結局此の修正の方の問題としては、要するに証紙や検印がなくても正式ルートで来る煙草とそうでない煙草が明瞭に区別出来るということが問題になるが、結局根本の問題は闇の抑制ということになるのですね。其の面に於て現在新聞紙上でやっていることは聞いていますが、実際やっていますか。
○委員長(與儀達敏君) あれは法の改正をしなければならない。
 現在の集成刑法では疑うべきところがあっても踏込んで捜査をすることが出来ない。それで財政局では改正立案をしている様です。あれが出来たら各商店、小売店或は嫌疑のあるところは捜査が出来る筈です。
○城間盛善君 この問題について法の問題になるかも知れないが、財政局で計画している家宅捜索の権限を与へるということは実際問題として出来ますか、民主主義の人権擁護の立場から…。
○委員長(與儀達敏君) 小売店に煙草が飾られていても、それが証紙がないと知りつつも押へることが出来ない。
○城間盛善君 現在のところははっきり売っているものしか出来ない訳ですね。
○委員長(與儀達敏君) そうです。そこに飾られたものしか出来ない。踏込んでそれがあるかどうかを捜索することも出来ない。
○城間盛善君 根本問題は結局PXから出るものでせうね。
○松田賀哲君 PXから出る煙草と輸入したラッキーとは袋の包装の点で五つ違うとかいっていましたよ。
 第三項になりますが、輸入倉庫とあるを保税地域と改める。これは括弧に入れた方がいいのじゃないかな。
○委員長(與儀達敏君) 事務局長の方で調べて入れようということになっております。
 それでは委員会はこの案通り発議して貰う様に、委員会に報告致しますが。
 それから委員会は明日午前十時に財政局長を証人として喚問して財政局の方針を聴くことに致しませう。
 これで委員会を閉じます。
  (午後六時二十一分)

  出席者
   財政金融商工委員長
        與儀 達敏君
   委 員  城間 盛善君
     〃  吉元 榮光君
     〃  松田 賀哲君


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