戦後初期会議録

組織名
奄美民政議会
開催日
1950年03月27日 
(昭和25年)
会議名
第2回民政議会(4日目)
議事録
第二回民政議会議事録

四日目 三月二十七日午前十時十分開会
◎中江 それでは今日の会議をこれから始めたいと思います。いろいろの会議で話を申上げてあるんですから予算の説明を一応致しまして、これを検討して頂いた上皆さん他に財源があるかないかと云うことを一つ研究して頂きたいと思います。財政部長から予算編成の方針とか或いは大まかなことにつきまして申上げる筈です。尚詳しいことは主管課長から一つ尚また各部門にわたって質疑応答が出る場合は主管の部長をよびまして御説明申上げます。
◎重村 予算説明の順序として五一年度はどう云う編成方針で編成されたかと云うことを一応御説明申上げます。数字的な面の方がわかりやすいと思います。一応編成方針の概略を極く要点だけを説明申上げます。それからだんだん入って行きたいと思います。先ず五一年度編成予算の一般予算編成の現況と致しまして、五〇年度の本年度に於ける酒税が台風の被害のために食糧が減収した。従ってその方面から非常に大島の経済状態が悪くなっていること、更にまた本諸島の通貨が日用雑貨購入のために沖縄に相当流れて行っております。こう云う方面から非常な金詰りを来していると云うために本諸島の財政状況は非常に不健全な様相を呈しているのであります。従って五一年度予算は歳入歳出面に於てはこう云う経済状態の上にたって編成しなければいけなかったのでありまして、非常な圧縮を歳入歳出共に加えております。しかし乍らこう云う制約下に於て尚可及的に及ぶ限りこの枠内に於て一般行政方面やその他また一面本諸島内の文化向上と云う面からその方面に対しては出来るだけの支出をしたいと考慮した訳であります。更にまたその逼迫した財政の中から市町村方面への補助或いは要救護者の救護金と云う方面にも多少の金額をわずかでありますが多少の意を配っております。それから歳入方面をもっと具体的に申上げた時に歳入の最も大きなものは御承知の通り税収入でありますので、別にその面から税務署の機能の強化を考慮して所得分布の適正確実なるものを把握して、負担の公平を期したいと云う面から出来るだけ税務署方面の出張とか人員方面の強化を図った積りであります。それから更に官業官有財産収入増加を計画致しまして特別会計事業も独立財政同様もっと更に高度の経営の合理化に依りまして増強を図って一般会計に繰入れてもろうと云うことにしております。それから雑収入の面であります。特に罰金科料が大きなものだと思います。雑収入の増加を図りたいと思ってこれを五〇年度予算より多額に計上してあります。次は歳出でありますが歳出の面に於きましてはあらゆる歳出面に徹底的に検討を加えまして不要不急の費用の削減また人員の縮減を考慮して、即ち人員の面から申上げますと本年度に於ける行政費と職員定数は二千七百名あったのでありまするが来年度に於ては二千六百六十九名となっております。しかしこの二千六百六十九名のうちには七十七名が結局財政課に勤務しておりますがそれが尚三十五名減員と云うことになっております。次の俸給の面でありますが俸給は十一月から(昨年の)八百円平均五一年度に於てもやはり八百円であり、財源の関係上俸給の増額も出来ないのでありまして本年度も同じ金額を計上しましてこれが約二千五百九十(ママ)円約二千六百円になっております。これは予算の大体五十パーセントであります。それから五一年度予算は一応緊縮財政を前提として編成致しましたのでありますが、情勢の変化に依りまして歳入を強化するか出来るだけ追加予算の増加或いは事業面の強化を図っていきたいと思っております。それから御承知の通り五一年度予算と五〇年度予算の大きな変化は先般来皆さんが御検討している処の酒税の件でありますが放出物資からの特別会計であります。繰入金が認められないと云うのでこの方面を全部特別会計に計上してありません。それからもう一つ歳出面の大きな特色は五〇年度に相当補助金を出しております。しかし乍ら五一年度に於ては補助金は原則として認めないと云うようなことになっております。従来の事業方面の補助金を相当出しているにかかはらずその方面からの成果と云うものは大して見えない。こう云う根本的な補助金を出すよりもむしろ事業的な面或いは金融的な面或いは実際的な面から一つ大いに援助して行きたい。側面的な援助をやって行こう。その他の方面で一応五一年に於ては認めない、人件費あたりはどうしても出さんにゃいかん分は茲に計上してあります。大体以上のような方針のもとに五一年度予算を編成してあります。それから歳出の雑費を非常に縮減してあります。従来雑費は人を採用したり或いは宴会その他の費用にあてておりますが、来年度はこう云う面を徹底的に縮減しましてこう云う風なものは出さない、支出しないと云うことにしております。以上が大体五一年度の予算編成の主な点であります。それから次に五一年度五〇年度歳入歳出総額の比較を致して見ますと本年度五〇年度予算だけは更正予算であります。更正予算に於きましては四千二百二十三万二千五百三十八円であります。それから五一年度歳入が四千六百十二万三千百四十五円であります。それで本年度明年度の増減を比較しますと明年度三百八十九万六百七円増となっております。その大部分は先程申上げましたように一九五〇年度は年度途中から八百円ベースになった訳でありますが、五一年度は年度当初から八百円ベースだと云うのがその大部分だと思います。それから均衡予算でありますから歳出も同じです。歳入と同じ額を計上してあります。それから各部の歳入歳出の合計は皆さんの手許に上げてあります処の数字ではっきりすると思います。これを先ず当初予算歳入を見て頂きます。当初予算だけ修正予算だけでありますが当初予算だと申しますのはこの間復興予算を一月に沖縄の軍政府に提出致しました、これであります。例の放出物資一千七十八万を特別会計に計上してはいかんといはれ、その後予算を修正致しまして出来たのがこの修正予算額になっております。その次に増減でありますがこれは修正予算当初予算の増減高であります。一応増或いは減の説明をどう云う訳で増減が生じたかと云うと、この問酒税問題からわかった為に例の一千七十五万のうちに七百四十四万は酒税方面から増を図っております(此の間から話があります)、更に百万円を所得税税源八百七十四万税源を計上しております。更にもう一つ放出物資関係で組んでおりました沖縄に送る分その他この特別会計放出物資の特別会計がなくなりましたので、その資金の運用が出来なくなった関係上一応明年度に於ては繰入れをしないと云う積りで繰入金の利子は明年の予算に組んであります。それから税務署の酒造関係の取締りとして二十三万円を組んで倍の増に、放出物資特別会計復興予算からその方面から百五十万程一般会計に計上しました関係上それだけ増になっております。この合計要するに一千七十五万のうち八百七十四万円と云うものは税関係で後二百一万円それから百五十万円、合計三百五十一万円と云うのが官業収入或いは官業財産から増収を図っていると云うことになっております。それからこの表を一つ御説明しますと修正予算、これは当初予算は問題ないと思います。徴税負担額の方で御説明申上げます。これはこの表を一応ごらんになれば説明する必要はないと思います。どう云う、総務部でどれだけ全部の歳入パーセンテイヂを占めているか、或いは財政部がどう云うパーセンテイヂを占めているかと云うことを御説明致したいと思います。この表にありませんから書込んで頂きたいと思います。総予算の率が政庁費三十二、六パーセントになっております。その内訳になりますが総務部が〇、二七パーセント財政部が〇、八三パーセント文教部が〇、〇九パーセント経済部は一、二五、衛生部が〇、二四公安部が六、四四(歳入です) 農務部が四、七一七一(ママ)工務部は歳入はありません。通信部が一六、五四それから税務署が五八、三三、裁判所三、九五刑務所一、四八警察署なし中央病院一、三八古仁屋病院が〇、四六それから産業試験場〇、六六新制高等学校一、二〇奄美博物館〇、〇八、以上です。それから歳出方面を申しますと政庁全部で三〇、三六パーセント、その内訳としまして総務部九、六一財政部四、六七文教部が〇、五八経済部が二、四五衛生部が一、一四公安部が三、〇五農務部が六、二四工務部が一、三四通信部が一、二八税務署五、〇六裁判所二、六八刑務所が一、七四警察署が六、四一中央病院一、七七古仁屋病院四、四〇和光園一、四一産業試験場二、〇八新制高等学校三、四一新制中学校一〇、四〇小学校が一八、四九新制高等学校一、七九博物館〇、七九郵便局九、二九有線工事局一、七七無線工事局一、二七軍政府費が〇、一予備費が〇、六五こう云う大体歳入歳出のパーセンテイヂになっております。更に例えば文教部関係学校といはゆる学校関係がどれだけかと申しますと、文教部高等学校、新制高等学校、小学校先ず歳出歳入の合計はつくと思います。歳出面の数字を申しますと、全歳出三四、六七パーセント農務関係で農務部が試験場八、三二パーセント通信部郵便局関係一三、六一パーセントこう云う数字であります。大体学校関係で約三分の一以上使っていると云うことになる訳であります。それからこの例えば政庁の総務部の歳入がどう云う内容でそれから歳出がどう云う内容だと云うことまで説明しますか。総務部の収入は公報購読料簡易宿泊所器具備品使用料、歳入から一応説明をします。工務部なし財政部各種の収入(これは日本時代の)三十八万三千三十八円文教部教員試験検定手数料四万円経済部船舶運営費これは海運課船舶特別会計これの益金自動車益金陸運課企業免許収入特別会計から主食品売払金その他、それから商工課の方でありますが染色製撚関係の復旧手数料、水産製品検査手数料、鰹節その他水産品検査手数料です。経済部の方では没収船引揚権利金戦争中に没収した船を一応漁業者が多い処から権利金を貰って払下げをやってその権利金を決めてやっております。農務関係の収入官有林画伐益金これは特別会計からの益金受入れ苗圃経営屠所貸下料、その他官林からの種畜払下げ代砂糖検査手数料百合検査その他ありますがこう云うのが農務部の歳入です。衛生部にも二、三の検査手数料がありますが公安部では罰金及び科料没収金没収船払下げ代、その他物品売却代運転免許手数料牝馬登録手数料その他になっております。通信部歳入は郵便収入電話補給部は五一年度は関係ないと思います。税務署の方を申しますと所得税が六百六十五万二千二百五十円法人税が三万円特別法人税十二万円相続税四万円酒税一千四十四万円砂糖消費税五百五十七万三千九百円織物消費税十一万一百円遊興飲食税百万円通行税十七万四千円入場税二十七万二千円喫煙税三十万円、地租が六万二千六百円家屋税が一万二千円営業税が三十四万五千円船舶税が二万六千円、自動車税二万二千三百円不動産所得税十五万円漁業権税七千七百五十円芸妓税一万五千円過年度滞納税百五十二万八千九百円以上全部合計二千六百八十八万一千八百円、この他に犯則者罰金五千円間接税犯則者納金五千円督促手数料が六百円、それから土地家屋台帳謄本下附手数料一万六千六百円以上全部税務署関係全部の歳入二千六百九十万四千円。次は裁判所の歳入の方面に移ります。裁判所の歳入は主に罰金科料没収金登録手数料その他弁償金、物品払下げ代、刑務所歳入は囚人作業生産物売払い代不用品売払代その他、中央病院の方が薬価入院料診察料手数料処置料入院患者賄料その他、それから古仁屋病院も大体それだけです。それから産業試験場の方は生産物売払代苗払下代種畜払下げ代その他種畜使用料冷蔵庫使用それだけです。大島高等学校の方が授業料、検定書、入学金その他手数料生産物売払い代奄美博物館図書閲覧料博物観覧料それだけです。以上歳入の全部です。
◎祷 改めてお尋ね致しますが株式会社(食糧関係の)これは軍からの命令ですか。軍からこうせよと云ういはゆる至上命令であれば仕方ないですが。
○中江 公文は来ておりません。
◎祷 政庁の方で一千七十五万になっておりますが各町村の手数料は合計幾らですか。
○重村 市町村はこっち数字を持って来ておりませんが調べたら大体分ると思います。
◎祷 大体どの位になりますか。
○重村 平均十万円繰入れになるんではないでしょうか。全部合計したら……。
◎祷 食糧株式会社は資材燃料薬品も全部やるんですか。
○中江 これはそうぢゃありません。食糧だけです。
◎祷 大島だけ現在の儘やって呉れと陳情することは出来ませんか。
○中江 出来ませんね。軍政府の傾向が官営はすべていかん、郡(ママ)に移譲すると云うことが向うの根本方針のようであります。
◎祷 それは原則として或いは良いかも知れませんけれども現在青年連中の討論会を聞いて見ましたけれども、商売人に商人にかまれるぞと云うこれが青年の声ですがね。それからこの歳入が郡民が利益を得ているのが一部の資本金、それは商売人にかまれるぞと云うのが現状維持派の希望のようですがね、本問題もそう思うんですがね、軍の意向がすべて自由にしろと云うことに進みつつあるんです。反対の意見を云っても私共はあっちに行った人の話を聞いただけですが、これは沖縄側の陳情に依ってこう出来たものか軍から大島郡琉球諸島はこうやっても適切な時期だと云う判定の下にそうしろと云う命令が出たものかはっきり分らんですがね。
○中江 琉球海運会社が出来たのは軍、官営の民営移管ですね。やはり軍の方針は官営事業は民営にすべて移すと云う方針でやっているんでしょう。
◎祷 若し絶対に食糧株式会社と云うのを作らなければならぬ、我々は軍政の方針を批判する自由はない、だからこれは(メーファース)だ、そうなれば我々は食糧株式会社組織の問題については研究して良いんぢゃないかと思うんですがね。
◎大野 財政部長に一つお尋ねしますが今の船舶運営自動車運営企業免許これは財政部に属するんですが、処でその一般繰入金合計金、運営五十五万四千七百円になるのが現在の修正歳入としても五十二万四十円位ありますが、その他に何かある筈ですが何かありませんか。
○重村 私の云い間違いです。船舶運営とあるのは奄美海運が出来るからそれで自動車運営二十一万いくら企業免許手数料が四万七千九百七十五円主食売払い金三万いくら、それからその他の委託手数料九十六万円それから染色委託手数料一万二千六百円水産検査手数料四万五千円沈没船引揚権利金四十七万円船舶運営費三十何万修正予算は省いてあります。
◎鬼塚 食農庁が出来上れば間接官署がそれに補給部でやっている水産業あたりで歳入歳出が出ていますけれども、産業試験場がこれは結局食農庁のうちに入り茲の農務関係もそこに移って来るのです。従って農業関係の中にある試験場も向うの農事改良局と云うものになる訳です。まだ一応そうなると云うことは予見はしておりますけれども向うは向うで予算を編成してある、我々は我々で予算を編成しておけと云うことで一応編成しているだけです。そう云う風に食農庁を置くことになればそうなると云う話です。これは一般予算のみならず復興予算も同じでありますが、我々が要求している復興予算の農務関係のものは向うの食農庁の予算にまた一括して入っている訳です。
◎祷 財政部長さんにお伺いしますが今年の復興予算は大分もらえるときいて喜んでおりますが、その復興予算関係でどの位でしょうかね。
○中江 連絡所長からの電報で復興予算がほぼ目安がついた自分が三十日に帰るからと云って来ました。非常に心配しておりますが良かったらうまく行きはせんかと思うが期待が持てなくて電報が来たがどっちが良いか分りませんが、きく処に依ると来た分千五百万円残っただけと云う話です。来た分千五百万円位八千五百万円或いは一億五千万円とこう云うように云っておって数字は分らない、不安でたまらないんですよ。数字は〇を一つ落して通訳の間違いで追加しなければ分らない。
○祷 内容が分らんと云うと幾らと云う見当はつかん、兔に角一応景気が良くなるかね。
○中江 そう云うことを予算に計上することは出来んと思うんですよ。
◎祷 昨年度徴税高はいくらでしたか。
○里原 昨年度は五百六十一万七千二百五十七円です。
◎祷 昨年度の実収高はいくらですか。
○里原 今やっております。
◎祷 いくらとれることになっておりますか。
○里原 五百二十一万いくら過年度分の未徴収金がありますから去年今年の未徴収を大体同じと見て大体五百六十万入ると見ております。
◎祷 この間七十万だとおっしゃったではないですか。
○里原、重村 いやこれは本年度の分です。
◎大野 昨年度は分っておりますか。
○里原 分っております。更正予算は分っております。更正予算を申上げますと租税収入全部で一千七百四十二万二千八百円、それからそのうち所得税五百六十一万七千二百五十七円それから法人税二万五千円特別法人税九万円相続税四万円、酒税が二百七十万円砂糖消費税が四百万円織物消費税が十一万一百円遊興飲食税が来年度も同じ百万円、通行税十七万一千円入場税二十七万二千円来年本年度同じ喫煙税も同じく三十万円地租六万二千六百円家屋税が一万九百九十三円、営業税三十八万円船舶税二万六千円自動車税二万二千三百円不動産所得税十五万円漁業権税七千七百五十円芸妓税一万五千円過年度去年度(ママ)二百四十二万二千八百円それだけです。
◎祷 所得税は昨年はざっと三分の一ですね(所得税についてお伺いしますが)今年は税収入は三分の一になっておらんようですが昨年度と同じ率に上げて良いぢゃありませんか。
○里原 所得税は大体その当時の流通貨幣のパーセンテイヂでやっていることになりますから。
◎祷 一億五千万円出来たら良いと思います。千五百万円だったらこれより減りますよ。酒税は街にいろいろ出ておりますがこれは貧乏人いぢめの税でしたね、私共の酒三十円あんた方三十円喰うや喰はずの連中が払う税も三十円です。私共も間税撤廃論者です。それを酒税としてこれを全部歳入一千万円の歳入の欠陥に大衆税の酒税を持って来た事に疑問を持っているんですがね。
○里原 そうしますと二千六百五十万、三分の一で御座いますが所得税そのものが大衆課税になって来ますよ。
◎祷 所得税ではある者から取る、これから大島郡は中小の連中が潰れて来ると思います。大資本はどんどん肥えて来ます。大資本は益々肥る一方です。
○里原 過渡期の現在の税法から致しますか中間累進ですがその点は変ってくるだろうと思うんですがね。
○祷 現在まではそれを実際にやっておりますよ。
○里原 それをやれば税法全般を変えなければならない。
○祷 税法の規定は本島でも日本でもないと思う、大島はないと思います。
○里原 それにある一年間千二百円所得のある者は課税しようとなっておりますが、恐らく年の収入が三千円位以下の処は一人も課税していない、その辺のことはやっております。
◎鬼塚 放出食糧に対する問題について会社が出来るとその会社の大きな事業家、それを対象としての増税は認めないとこう云うように考えております。
○里原 今その課が出ましたがアメリカがやれと云う会社には課税するなと云う、それで困っております。軍が取らさんのです、これに対する指令が出ているんです。
○中江 軍の指示した会社、軍の出資したものには課税するなと云うんです。株式会社はこう云った組織だから課税したらと思うんですがね。一般法人税で規定する税はかかると思う、只これに対して免許料と云う特別会社を免許すると云うような免許証(料カ)を取るか取らんかと云うことは今後研究しなくちゃならぬと思います。一種の独占事業ですからね。
◎鬼塚 法で規定する法人税等は取ると思いますが。
○財政部、龍 説明申上げます。
 これは五一年度予算を編成してから放出物資一億一千九百十二万六百八十八円これが放出物資配給予算の増額であります。それから差引きますのが原価の九千四百七十万二千二百四十円それが結局原価と思います。それから一般会計に繰入れを見てありましたのが一千七十五万八百四十九円この原価と繰入れを差引いて残りが軍の経費になる訳です。一億五百五万三千六百八十九円、千三百六十六万七千五百九十九円これが経費と見ております。
◎祷 これと関連して政庁当局にお伺いしますが、三十五万ドルの日用雑貨品ですね、あれはまだ私共詳しい話は聞いておりませんけれども、あれはやはり結局は大金持がもうかるような風にきいているんですがね。目的は大島郡民に安い衣料雑貨品を与えようと云うのが私はそこにあると思いますけれども結果に於ては却って一部の金持だけがもうかるのではないか入札の方法ですがね。
○中江 この問題はあとまはしにします。
  (協議会に入る 午後零時五分終了)
  (午後一時四十分再開)
  (協議会に入る 午後三時十五分)
   閉会
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