戦後初期会議録

組織名
琉球臨時中央政府立法院
開催日
1951年12月28日 
(昭和26年)
会議名
第1回立法院本会議 1951年12月28日
議事録
第一回立法院本会議会議録
        第八十一日目

 一九五一年十二月二十八日(金曜日)午後一時十分開議

議事日程
 一、琉球臨時中央政府商工局設置法案について(二読会)

○議長(泉 有平君) 本会議を開きます。
 今日の議題は商工局設置法について先日に引続き二読会を続行致したいと思います。
○松田賀哲君 第二読会中いろいろと修正がございましたが、その修正については、修正してお手元に差上げてありますが、この前の修正で相当な加除がありますので、御記入はなさっていませうが、見難かろうと思いますので、再修正したものを更に刷ってありますので、これを差上げて協議を進めたいと思います。
 懸案になっておりますのは、第七条の第二号の「輸出品の品質包装の規格標準の設定及び監督に関すること」というのでありますが、これは吉元参議からもお話がありまして資源局との関係もありますので、十分その間の諒解を遂げるよう要望がありましたので、商工局長をお招びしまして話しましたところ、この前吉元参議と私との話合の通り承認したのであります。又今朝農林省のその担当の方に会いまして矢張り今見たように、商工局長が承認したように承認して、ここは、はっきり、商工局で取扱うものは輸出品としての品質包装規格の標準の設定、それから生産品としての品質、包装、規格及び検査というものは資源局ということにはっきり決りました。はっきりとここは諒解することになりました。
 それからその次は第十条の第三号「土木建築企業の促進発達に関すること」というのでありますが、これも群島政府の工務部というものは官営のものであって民にはタッチしないけれども、今度新しく出来る工務部はどうなるか分らんし、又従来群島政府の工業課がやっていた土木建築企業については単なる軍から照会が来た場合に世話をしてやるといったようなもので、そうこっちでも特記すべきものではないから、これは削除したらどうかということを商工局長に話しましたところ、結構だということでありました。それでこれは削除したいと思います。
 それからこの前の修正に於てちょっと不適当なところが出て来たのでありますが、それは第十一条「商工局に度量衡検定所を置く」とありまして、その次の第十二条に「商工局に左の支局を置く」第十三条に「商工局に大島染織指導所を置く」第十四条に「度量衡検定所支局及び大島染織指導所については別に規則を以て定める」そこまではいいのであるが、第十五条「商工局に駐日貿易代表事務所を置く」ということが工合が悪くなります。と申しますのは、この前の吉元参議からお話がありました、第十六条に関してですが、第十五条に「商工局に駐日貿易代表事務所を置く」ということは、前の度量衡検定所支局などと同様に「駐日貿易代表事務所については別に規則を以て定める」ということがなければならないじゃないかというお話があったが、その点については、未だ向うにはそういう規定はないということを申上げたのですが、これも商工局長を招んで話しましたところ、ここに書いてある第十六条がその内容であるが、それでは他との釣合が取れんから矢張り別に規則を以て定めるというような風にして第十六条を削ってしまって、その代りに「駐日貿易代表事務所については別に規則を以て定めると」とこうした方が条文の座りがいいんじゃないかといったら、じゃ、その通りやって構いません、こういうことになったのであります。そこで第十六条の内容を削って「駐日貿易代表事務所については別に規則を以て定める」となると、前に「度量衡検定所、支局、大島染織指導所については規則を以て定める」ということになって、又ここに「駐日貿易代表事務所については別に規則を以て定める」というような風にするよりは、この駐日代表事務所も前に引っ括めてしまって、第十四条の前に今の商工局の駐日貿易代表事務所を置くといって、「度量衡検定所及び支局大島染織指導所及び駐日貿易代表事務所については別に規則を以て定める」ということになってもいいんだが、一つ一つ「商工局に大島染織指導所を置く」とか「商工局の左の支局を置く」というように三つの無駄な条が出来るような恰好になるもんですから、それよりも、そういわずに、「商工局に左の附属機関を置く」として、附属機関及び支局名を列記して、その次に「附属機関及び支局については別に規則を以て定める」とこうした方がよくはないかと思っているのですが。
○議長(泉 有平君) 今の委員長の御説明に対して御質問がありましたら…。
○與儀達敏君 順序はどうなりますか。
○松田賀哲君 第十一条が消える訳です。次が第十一条になる訳です。それから第十二条に「商工局に左の附属機関を置く」として、そこに三つ並べる訳です。そして次の第十三条を削って、そして第十四条が第十三条になる訳ですが、それを「支局及び附属機関については別に規則を以て定める」とする訳です。
○城間盛善君 附属機関の中に大島染織指導所、度量衡検定所、駐日貿易代表事務所がある訳ですか。これは全部がちょうど支局みたいに、局長に直属するのか、或はどっちかの課に属するというようなものはありませんか。
○松田賀哲君 全部局長の直属です。
○與儀達敏君 大島染織指導所は現業官庁ですか、作業をやるのですか。
○議長(泉 有平君) 試験と、事業もある訳です。養成と三つですね。休憩します。
  (午後一時二十九分休憩)
  (午後一時四十分再開)
○議長(泉 有平君) 再開致します。
○松田賀哲君 今の度量衡検定所、大島染織指導所、駐日貿易代表事務所を引っ括めて附属機関として、第十二条の条文を御承認になりましたので、それにつれて第九条の第三号の度量衡検定所に関することというのは削除して貰いたいと思います。従って皆さんに差上げてありますものの第十五条と次の第十六条は当然削除になります。それから、前から問題になっております臨時規定でありますが、これは委員会でも、今朝もやりましたけれども、未だはっきりした結論に達しませんので、そのまま出してありますが、これはどう致しませうか。
○冨名腰尚武君 この扱い方はいろいろ考えられますが、無理をすればするだけその面が浮いて来るものがあって、非常に工合が悪くて行き悩んでいるのですが、これは一つこういう風に考えられないものかと思います。今の条文によりますと、第十四条商工局に当分の間臨時業務部を付設する、第十五条、臨時業務部に関しては別に定めるところによると、これだけを謳いきりにして、商工局設置法とは別途に商工局臨時業務部設置法を設けて、臨時規定をそこに引っ括めて一緒に議決するといったような方法を採ったらどうかと思われますが、問題は商工局臨時業務部設置法といった形のものが設けられるかどうかということでありますが、別に定めるところによるとして、立法措置に委任すれば、そのための立法をすることはいいだろうと思うのですが、商工局臨時業務部設置法という云い方が出来るかどうか、商工局というものが頭に被さった、特別な機関の設置法ですね、そこのところを若し出来るような見通しがありましたならばそういうやり方が一番簡単に行けるのじゃないかと思います。
○議長(泉 有平君) 休憩します。
  (午後一時四十五分休憩)
  (午後一時五十分再開)
○議長(泉 有平君) 再開致します。
○松田賀哲君 では先から問題になっております「臨時規定」という文句でありますが、これはどうも条文の座りが悪いようでありますから、これを削除することに致します。これでよろしうございますか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(泉 有平君) 商工局設置法については委員長の修正案をお認めいただいたことにして本会議を終ります。
  (午後二時五十二分散会)

  出席者
   議 長  泉  有平君
   参 議  松田 賀哲君
    〃   與儀 達敏君
    〃   城間 盛善君
    〃   冨名腰尚武君
    〃   大濱 國浩君
    〃   吉元 榮光君
    〃   田畑 守雄君
上へ戻る