戦後初期会議録

組織名
琉球臨時中央政府立法院
開催日
1951年12月17日 
(昭和26年)
会議名
第1回立法院本会議 1951年12月17日
議事録
第一回立法院本会議会議録
        第七十五日目

 一九五一年十二月十七日(月曜日)午後一時三十三分開議

議事日程
 一、琉球臨時中央政府運輸局設置法について

○議長(泉 有平君) 開会致します。先日仮局長と全員協議会で打合せました結果成案が出来ましたので、これを一括して委員会の修正案としてここにお配りした次第であります。念のためもう一回修正案について検討することに致したいと思います。修正案について委員長の御説明を願います。
○田畑守雄君 十四日に委員会として提案したのでありますが、途中で未だ疑義がありましたので、十四日、十五日と第七条から検討を加えまして、第六条、第七条、第八条、第九条を一部訂正致しました。そしてここに本日委員会案として提案致すことにしました。第六条の第六項附属機関の管理並に監督に関することというのを削除致しまして、そして第八項の物品の購入保管に関すること、これも委員会として削除致すことに致しました。そしてこれは各関係課にこの権限を、第六項は海運課、或は陸運課に、物品の購入も局長に於て、特殊なものはその課に於てやるというような見解の下で、ここでは単なる用度の問題だけであれば特に項目に入れる必要はなく、局内の決算、予算会計に関することに入るだろうということで削除致したのであります。
  (午後一時三十七分城間盛善君出席)
 それから第七条に於きまして第二項に特に船舶用品の検査に関すること、これは船舶用品の検査ということは特に海運業に対して必要なことであるからというので、特に一項目を挿入したのであります。それから原案の第二項にあります、船舶用品、資材、燃料及び油脂に関することを、これじゃ内容が十分納得が行けないというのでこの項を二つに分けて、船舶の用品、資材及び油脂の補給又は斡旋に関すること、とはっきり燃料油脂の斡旋ということを限定したのであります。第九項の船舶の運賃、傭船料、水先料に関することを、「調整に関すること」ということをはっきり表現しました。それから第十項も「海上運送業者、船舶所有者並にその海上輸送業務の規制に関すること」とはっきりしたのであります。それから第八条の港湾課に於きまして第二項に港湾の指定に関することと特に港湾指定をはっきりとここに入れたのであります。原案の第七項の「港湾施設の使用、維持並に改善に関すること」というところを「港湾の建設、改良、保存並びにこれらの助成及び勧告に関すること」とし、それから第九項を「入港料、港湾施設の使用料、港湾作業料その他運輸料金に関すること」とし前の第七項を二項に分けまして権限をはっきりとさせたのであります。第八項の「港湾運送に関すること」というのを「港湾運送業務に関すること」とし、これも「運送」という漠然としたことを「業務」とはっきり限定してありました。それから溯りますが、第八条の原案の第二項(修正案の第三項)「港湾その他海面の工事に関すること」とし「施行する」という言葉を削ったのであります。それから第九条の陸運課に於きまして原案の第三項「陸運輸送業務の監督に関すること」ということを「陸上運輸業務の規制に関すること」とし、それから原案の第四項「陸上運輸料金に関すること」というのを「陸上運輸料金の調整に関すること」とはっきり調整をするということを謳ってあります。
 それから第七項を新たに挿入致しまして「その他陸運に関すること」とし前記六項目に謳ってない場合がないとも限りませんので第七項にその他陸運に関する総てのことを陸運課がやるということを附加しております。それから第十条「運輸局は左の場所に出張所を置く」というのを一部本局の権限を各出張所に委任するようなことがあった場合に出張所では工合が悪いというので支局に改めてあります。それから附則は「本法中の第九条各項の規定は別に法律に定める日から」というのを「別に布令でその権限を与えられた日から」と改まっております。
 各条につきましては逐条審議の際に又御説明申上げたいと思います。以上御報告を終ります。
○議長(泉 有平君) 以上の委員会の修正案について一括しまして疑義乃至御質問でもありましたら…。
○與儀達敏君 本修正案は運輸局長を交えて全員で十分検討したのでありますから、質疑を打切り直ちに軍との綜合調整に移ったらと思います。
  (「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(泉 有平君) では本案は全員一致して異議ないものと認めまして、直ちにSOPの段階に入ることに致します。
○冨名腰尚武君 字句の問題ですが、附則の第一号「別に布令で定める」というのは、はっきりと民政府布令といった方がいいんじゃないかと思います。
○議長(泉 有平君) どうですか。附則の第一号の「別に布令で」というのをはっきり民政府布令としたらという御意見でありますが。
○冨名腰尚武君「琉球列島米国民政府布令」とそこまではっきりしたらどうですか。
○議長(泉 有平君) ではそういう風に致します。
 続いて日程を追加致します。メッセージ第二十八号と致しまして、法務局の設置方を要請しておりますので、局長をして朗読致させます。
  (事務局長比嘉良男君「メッセージ第二十八号」朗読)
○議長(泉 有平君) 今までの取扱通り本案の本件の研究方を行政法務委員会にお願いしたいと思いますが如何ですか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(泉 有平君) それでは本件の研究方を行政法務委員会にお願い致します。
 これで本日の本会議を終ります。
  (午後一時五十二分散会)

  出席者
   議 長  泉  有平君
   参 議  松田 賀哲君
    〃   與儀 達敏君
    〃   城間 盛善君
    〃   冨名腰尚武君
    〃   大濱 國浩君
    〃   吉元 榮光君
    〃   田畑 守雄君
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