- 組織名
- 琉球臨時中央政府立法院
- 開催日
- 1951年10月11日
(昭和26年)
- 会議名
- 第1回立法院本会議 1951年10月11日
- 議事録
- 第一回立法院本会議会議録
第五十四日目
一九五一年十月十一日(木曜日)
午後二時二十一分開議
議事日程
一、文教局設置法について(第二読会)
○仮議長(松田賀哲君) これから本会議を開きます。
議題は先に第一読会を終って委員会附託になっている文教局設置法についてであります。委員長の大濱参議から御説明を願います。
○大濱國浩君 私の方から経過を報告致します。九月七日第一読会で委員会附託になったが九月十日に発足出来るようにというメッセージがあったので急いでいましたが十月八日附でルイス准将から主席代理に書簡が来て設置法案については異議はないという書簡が来て立法院としては十月十日その書簡を受けておられます。
英文の方については別に変った事はないが本日委員会を開いた所第二条の初等学校を小学校に又中等学校を中学校に修正しなければならないということに意見が一致しました。どういうわけで修正しなければならなくなったかというと国際情勢の推移からして教育或は経済、貿易というのが日本と直結しなければならない情勢になっておる--。なおそういう状勢からおし進めて考えると日本の学制に準拠した方が至当であるという事で修正した方がいいという事に意見が一致したのでこれを二読会で修正を認めて欲しいという訳であります。以上御説明申上げます。
○仮議長(松田賀哲君) 今の修正意見に対して異議はありませんか。
○冨名腰尚武君 これは現在の所初等教育、中等教育は各群島政府で所管しているがこの設置法によって従来のよび方を変えるには一応中央政府から何か通報しなければならないと思うがその通報によって群島が名称を改めますかね。或は改めさせる権限を持ちうる訳ですか。
○大濱國浩君 権限ははっきりしないがとにかく大島、宮古、八重山では日本に倣って小学校、中学校と名称している。私は最初から日本に準拠した方がいいという意見を主張しましたが沖縄の屋良文教部長が後で一定しようという希望があってそのままこうやったのでありますが、文教部長も後で周囲の意見を聞いてやはり日本並にした方がいいという意見があったので文教局長もこれを直したのであります。
○冨名腰尚武君 沖縄でもこう直す見通しがあるわけですね。
○大濱國浩君 そうです。
○仮議長(松田賀哲君) どうします。逐条審議でいきますか。
○冨名腰尚武君 一括審議でよくありませんか。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
○仮議長(松田賀哲君) 異議がなければ一括して審議致します。
○冨名腰尚武君 私は一読会に出ていないので質問が出来なかったが質問していいですか。
○仮議長(松田賀哲君) よろしいでしょう。
○冨名腰尚武君 第三条の第一項ですね。今群島政府が持っているもの、いわゆる各学校の施設の管理権、監督権を文教局が握るのか。
○大濱國浩君 現在の所全琉球に亘るものはないわけです。
○冨名腰尚武君 ああそうですか。地域を指しているのではなく教育施設の形容詞になっているわけですね。次は第二項の何々に関する調査研究を行うことになっているがこれだけで終るわけか。
○大濱國浩君 その結果立法すべきものは立法することになる。立法の基礎になるように調査研究するわけだ。
○冨名腰尚武君 当分の間調査研究を行うだけの業務になるわけだね。
○大濱國浩君 そうです。
○仮議長(松田賀哲君) 他にございませんか。なければ二読会を終ることに致します。
(午後二時三十一分閉議)
本日の出席者
仮議長 松田 賀哲君
参 議 與儀 達敏君
〃 冨名腰尚武君
〃 大濱 國浩君
〃 吉元 榮光君
〃 田畑 守雄君
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