- 組織名
- 琉球臨時中央政府立法院
- 開催日
- 1951年08月31日
(昭和26年)
- 会議名
- 第1回立法院本会議 1951年8月31日
- 議事録
- 第一回立法院本会議会議録
第四十四日目
一九五一年八月三十一日(金曜日)午後四時十八分開議
議事日程
一、中央政府設立手続計画について
二、文教局設置法について
三、財政局設置法中一部改正について
○仮議長(松田賀哲君) これから本会議を開催致すことに致します。出席参議の数は六名で定足数に達しております。
議題になりますのはこの前から問題になっております中央政府設立手続の計画ということについてでありますが、これは泉主席代理からルイス書簡を貰っておりまして、それについて一応お互研究して見ようということになっておりますが、それは休会間近であったもんですから、そのままになっておりますが、もう休会も明けましたから、これを一つ適当な参議の方に発議して貰おうと思うのですがどんなもんでせうか。これは大体は適当な参議と申しましても行政法務委員会に属する方がこれに当るべきじゃないかと思うのでありますが、現在の行政法務委員会のメンバーに色々事情が出て来るだろうと思いますから、単にその方だけでもって発案するのは差支があるのじゃないかとこう思いますが、その辺何か御意見はございませんか。
○城間盛善君 本来ならば、議長のおっしゃるように行政法務委員会で研究して成案を得た上で発議するのが普通の手順だろうと思いますが、行政法務委員会は休会によりまして與儀参議が郷里にお帰りになってまだこちらに出席なさる迄に至っていないということでありますし、現在二人しかいない。それともう一つは與儀参議がお見えになっても嘉陽参議が九月の半ば頃には国民指導員としてアメリカに出発されるということになれば、又そこで一人委員に欠員を来すという風な状態に行政法務委員会がある訳であります。それが一つの理由と、もう一つは選挙法の問題は全琉の問題で、各群島に関連する重大問題であり、どんな問題でも各群島に関係のない問題はないかも知れませんが、特にこれは選挙に関する問題でありまして、特に各群島にその間の事情によって色々な関係があるという意味から出来れば各群島代表が少くも一名宛はおられるという風な特別委員会を作って貰ってその特別委員会に附託して研究して貰う、それで原案が出来たら、それを発議して貰うという手順を取っていただいた方が現状に即していいんじゃないかと思います。
○仮議長(松田賀哲君) それは行政法務委員会とは別に特別委員会をこしらへる訳ですね。
○城間盛善君 そうです。その中に行政法務委員は全部入れる訳です。更に行政法務委員会には沖縄群島と宮古群島の出身の参議だけしか入っていないので他に大島、八重山群島の方も加えて臨時にこの問題の研究立案という意味だけの臨時の特別委員会を作っていただきたいと思います。
○仮議長(松田賀哲君) 如何ですか。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
じゃそういうことに致します。
ところでどういうメンバーで構成したらいいでせうかな。
○城間盛善君 大体の員数を決めれば後は議長一任でよくはないかと思いますがどんなもんですか。
○吉元榮光君 それにしても、今城間参議がお話している群島代表はまだ揃わない訳ですが、正式の委員会というのはむつかしいと思いますが、その間に色々研究をつづけて行き、また軽い議案があるならばそういうのをやりつつ午前と午後にやって行くという風な方式にもっていかんと埒があかんのじゃないかと思います。
○祷 清二君 議長一任でどうですか。
○吉元榮光君 城間参議の希望通りは各群島のメンバーが揃っていない…。
○城間盛善君 尤もな御意見だと思うのですが、今日で休会明け後はじめて本会議が出来るようになって後一ヵ月しかない訳です。その間九月の半ばには嘉陽参議が渡米するということは決定的なんです。行政法務委員会の立場からしますと出来るだけ九月の半ば頃迄には或る程度の構想を纏めて置きたいという気がします。今吉元参議のおっしゃるように宮古、八重山の参議の方々はまだお帰りにならないのでありますけれども、然し本会議を開ける定足数でありますので、沖縄側と大島の方も田畑参議がお帰りになっておられるしするから、それで委員会の構成は十分出来ると思います。本会議に於て決めるなり或は議長一任にして決めるなりして、結局宮古、八重山代表も加えるということさへ決れば現在、いる委員によって正式な研究がはじめられると思います。勿論最後的決定は委員会としても恐らく全員揃わんと出来んかも知れませんが、然し兔に角正式に発足さして、研究さして行くという様な手順を取った方がいいのじゃないかと思います。
○嘉陽安春君 結局これは行政法務委員会として附託するという形よりはこの問題に関する特別委員会を作ってそれに附託ということにしたい。だから特別委員会を今日設けて、そのメンバーは行政法務委員会と各群島の代表に拡大するということにして、そして実際の人はだんだん揃って来るだろうが差当り行政法務委員は二人はおるが、行政法務委員会ではなくて特別委員会だから群島代表は沖縄の人を更に加えて委員を拡大するか、或は大島のどなたか入られるということを決めることにして一応特別委員会に附託する。その特別委員会は一応行政委員会に各群島代表を加えてもいいんじゃないかと思う。
○祷 清二君 人選を議長一任にしたらいいですよ。
○仮議長(松田賀哲君) それでようございますか。
○城間盛善君 差支へないと思いますが、ここにまだお見えになっていなくても決定、--議長一任なら議長一任として--決定すれば特別委員会は発足する訳です。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
○仮議長(松田賀哲君) じゃ特別委員会を設置することにして、そのメンバーの選択については議長一任でよろしうございますか。
(「賛成」と呼ぶ者あり)
それではその通り決定致しまして、特別委員会のメンバーを城間参議、嘉陽参議、冨名腰参議、田畑参議、與儀参議、大濱参議これだけの方にお願いしようと思いますが、御異議はございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それではその通り決定致します。
○嘉陽安春君 それから名称の問題ですが、これは答申案特別委員会ということになるのじゃないのですか、立法院公選に関する特別委員会かな…。
○仮議長(松田賀哲君) 立法院公選に関する答申特別委員会。
○嘉陽安春君 立法院参議公選計画特別委員会でいい訳です。…「計画」は抜いてもいいですね。
○仮議長(松田賀哲君) それではこの特別委員会の名称は「立法院参議公選特別委員会」としてよろしいですか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは名称はその通り決定致します。
それから、この立法院参議公選特別委員会の委員長を決めたいと思うのですが、これは私から指名してよろしうございますか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは城間参議にお願い致します。
次の議題は文教局設置法についてでありますが、これは泉主席代理からメッセージが来ておりますのでそれを一応読上げます。
(仮議長、主席メッセージ朗読)
こう来ておりますがこれは今文教厚生委員長の大濱参議がまだ帰っておられんのであの人が帰って来てからやろうと思っておりますが如何なもんですか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
じゃその通りに致します。
次は財政局設置法中一部改正についてでありますが、これも主席代理からのメッセージが来ております。一応それを読みます。
(仮議長「主席メッセージ第十六(ママ)号」朗読)
こう来ておりますが、これは従来財政金融委員会の所管になっていた訳でありますが祷委員長が病気でお休みになったためにこの前お諮り致しました通り財政金融委員会と商工委員会は一時一緒にしておいたのでありますが、委員長も出られておるので、この問題は委員長の祷参議を中心にして発案をお願いしたいと思いますが如何でせうか。
○吉元榮光君 委員会附託に賛成します。
○仮議長(松田賀哲君) 今の財政局設置法中一部改正については先ず全員協議会に移したいと思いますが、如何ですか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
じゃその通り決定致しまして、この全員協議会は明日の午前中に開きたいと思いますが如何ですか…。
それでは明日の午前中に財政局設置法中一部改正についての全員協議会を開きます。
外に何か動議はございませんか。外にございませんようですから、これで閉会致します。
(午後四時五十三分閉議)
出席者
仮議長 松田 賀哲君
参 議 城間 盛善君
〃 祷 清二君
〃 吉元 榮光君
〃 嘉陽 安春君
〃 田畑 守雄君
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