- 組織名
- 琉球臨時中央政府立法院
- 開催日
- 1951年04月18日
(昭和26年)
- 会議名
- 琉球臨時中央政府立法院 1951年4月18日
- 議事録
- 琉球臨時中央政府立法院会議録
一九五一年四月十八日(水曜日)
午後二時開議
議事日程
一、主席のメッセージ
二、指令草案に関する意見書案審議
○議長(泉 有平君) これから本会議を開議致します。
主席からこの間からの連絡会議をお知らせ致します。それから布告第四号、第五号の草案の審議を致します。
○主席(比嘉秀平君) この間からルイス大佐、アーレン大佐が度々こちらに来まして事務上の打合せやこちらの要求をしています。立法院との連繋についてざっくばらんにお話し致します。アーレン大佐の話では未だに中央政府の上には民政府があり係がそれぞれ連絡するようになっているとの事だが、私としてはそうされると面白くないと思ひます。そう云ふのは、そうなると何かにつけて自然に圧されぎみになる場合があります。
それで、そこは、アーレン大佐がおさえているから話して直接ルイス大佐と連絡してもよいとこう思っています。
キャンプ桑江があり又民政官府があるとそれで問題がある場合には、すぐキャンプ桑江に行くと云ったら「いや、向うはちょっとしたものでも、うるさいから、用事があったら連絡して貰えばこちらに来るから」との事でした。こちらは静かでいいと云っていました。
中央政府の予算については民衆が非常に注目している。確定したら発表したいと思ひます。
それから毎週水曜日午後二時から軍との定例会議を開かうと思ひます。
新聞の発表については非常に気になる。それは新聞に発表はされたがなにも実施されてないと思はれたら困るから、その点は見通しのついたものを発表する事にしたいと思ひます。
金融委員会は大佐の内諾を得ました。人選については何かと通知する筈になって居ります。
財政局長は現在の群島政府財政部長宮里勝君を採用することに決定しました。
しかし、その宮里君が近日中に東京に出発するようになっているので、そういふ事を軍へ話しましたら「それは困る、こちらとしても財政局長になってから東京へ行って貰ふ用件もあるから」といっていました。その事は新聞にちょっと書いて貰うつもりです。
財政局の組織法の事ですが向うで案を作成し終った筈であります。
来週の水曜日第三回目のメッセージを送りたいと思ひます。
予算は軍としての内示を与へたものと見ていいと思ひます。第一、四半期は令達がすぐ来る筈です。一応は報告書を出して、その交渉によっていくらか変更があると思はれます。首脳部の俸給は決まって居るそうです。それからマッカーサー元帥の解任に際して感謝の電報と感謝状を送りました。又、新しくリッジウェイ中将が琉球民政府長官に就任した事をお祝ひ申上げる為祝電を発送することにしました。
二十六日の米琉親善は各群島にメッセージを送り案を樹てて呉れるように昨日発送してあります。
昨日農林省総裁と係将校がアーレン大佐と連絡会をやるから私も立合って呉れといはれましたので同会議に出席しました。
貿易庁が百三十人位から百人に整理され三十人の整理が必要になるし郵政庁が千何百人から三百人の整理をしなくちゃいけないが主席としてどう思ふかとの質問がありましたので私は知らないと答へた。
大体この様な話しでした。極く大事な處だけ新聞に発表したいと思ひます。
別に質問事項はありませんですか。
(三番の声)
○嵩原重夫君 最近群島への便船が非常に悪くなっています。それで今後群島宛の文書は出張所に依頼し出張所を大いに利用して頂き度いと思ひます。
○主席(比嘉秀平君) 結構です。すぐそういうふうにやらせます。
○嵩原重夫君 もう一つ製糖会社の問題ですが製糖会社と貿易庁とはどういう関係にありますか。
○主席(比嘉秀平君) さっぱり分りません。どう云う事情か分らないが貿易庁と関係しているのはどうかと思ひます。農林省と関係すると話が分りますがね。
(雑談に移る)
○議長(泉 有平君) それじゃ起草案に関する意見書の審議を致します。嘉陽さん一つ。
○嘉陽安春君 一つ読んで貰ひませうか。
(「意見書案」朗読)
(一応の説明あった後審議の結果第三条eの(3)に下記の通り附加して同意見書案は可決された。)
(3)中央政府以外からも広く証人、資料を求め得ることにして貰ひ度い。
公職者以外の証人には日当を支給するものとする。
○嘉陽安春君 事務局で翻訳して副長官宛提出して下さい。
○議長(泉 有平君) これで本日の日程を終了致します。
午後三時十五分散会
本日の出席者下記の通り
議 長 泉 有平君
参 議 松田 賀哲君
〃 嵩原 重夫君
〃 冨名腰尚武君
〃 嘉陽 安春君
〃 田畑 守雄君
〃 祷 清二君
〃 大濱 國浩君
主 席 比嘉 秀平君
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