戦後初期会議録

組織名
琉球臨時中央政府立法院
開催日
1951年09月10日 
(昭和26年)
会議名
立法院参議公選特別委員会 1951年9月10日
議事録
立法院参議公選特別委員会会議録

 一九五一年九月十日(月曜日)
 午後二時三十分開議

○委員長(城間盛善君) 特別委員会を始めます。選挙公営についてですが刷物の参考資料にやった方が早く行くと思うが…。
○嘉陽安春君 公営に関する理論を整理するために日本の方法について書いたものがありますからちょっと読んでみます。
  (嘉陽安春君「選挙運動の臨時特例に関する法律」を朗読)
○委員長(城間盛善君) そうなると取締りが忙しくなるね。
○田畑守雄君 街頭演説は出来る訳だね。
○委員長(城間盛善君) 候補者がいないといかん訳だ。さあ、逐条でいきましょう。読んで下さい。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法一四九条=新聞広告=」朗読)
○嘉陽安春君 無料では一回しか広告出来ないという訳だね。
○委員長(城間盛善君) これは問題はないですね。次行きましょう。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法一五〇条=政見放送=」朗読)
○嘉陽安春君 実際問題として今の沖縄の放送ではね…。
○田畑守雄君 沖縄の場合は考えられないこともないが大島や先島の場合はちょっと考えられないね。
○與儀達敏君 それでもやはり利用した方がいい。
○嘉陽安春君 やるとなれば夕方の放送の時間が相当割かれるね。これは一応おいて進みましょう。
○委員長(城間盛善君) これは余り問題にならない。次に行きましょう。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法一五一条=経歴放送=」朗読)
○委員長(城間盛善君) 十回放送出来る訳だね。これは前と関連がある。次に行きましょう。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法一五二条=公営の立会演説を行うべき選挙=」朗読)
○委員長(城間盛善君) これは考える必要があるね。首里市の青年団がやっていたように同じ場所で政見を発表するという程度のものでしょうね。
○田畑守雄君 今まで立会演説がなかなか実現しなかったのは先にやるのが分が悪いという問題があったからだ。
○委員長(城間盛善君) 次読んで下さい。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一五三条=立会演説の開催主体=」朗読)
○委員長(城間盛善君) 市町村がやる訳だがどこどこの市町村がやるというのは都道府県の管理委員会が指定する訳だね。はい次。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一六四条」朗読)
  ○委員長(城間盛善君) 一回限りが無料で後は何回でも有料で出来るという訳だね。第一六一条まで読んでみましょう。
    (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一六一条」朗読)
  ○委員長(城間盛善君) 回数の制限はないですね。
  ○嘉陽安春君 二回以上はマネーがかかるという意味ですよ。
  ○委員長(城間盛善君) 次行きましょう。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一六七条」朗読)
○委員長(城間盛善君) これが一番大きな問題だね。
○田畑守雄君 これもあるし挨拶状もあるよ。
○委員長(城間盛善君) 次行きましょう。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一七〇条」朗読)
○委員長(城間盛善君) これはたいした問題じゃない。はい次。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一七三条」朗読)
○委員長(城間盛善君) これはここでやっていいかね。これをやれば順序など問題になる。次に行きましょう。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一七六条」朗読)
○委員長(城間盛善君) これには個人経営のバスなど含まれるだろうな。次。
  (事務局長比嘉良男君「公職選挙法第一四二条」朗読)
○委員長(城間盛善君) 名刺はどうですか。
○嘉陽安春君 それは禁じられているよ。
○委員長(城間盛善君) 新聞広告は一回でいいかも知れんね。
○田畑守雄君 それは公営費から出るんでしょう。
○嘉陽安春君 公営にせんでもいいじゃないか。制限だけで…。
○委員長(城間盛善君) 次に放送はどうですかね。
○與儀達敏君 折角のなんだから利用せんと…。
○嘉陽安春君 それぐらい入れておいてもいいじゃないか。
○田畑守雄君 これはやるようにしておいた方がいい。
○委員長(城間盛善君) それから個人演説会ですがね。
○田畑守雄君 一回は無料で後は有料ですか。
○嘉陽安春君 そうでしょうね。
○委員長(城間盛善君) 個人演説と公営の問題だがこれは採上げましょう。次は選挙公報だがこれは公営の一番大きな仕事でしょうね。ここでやるとすると全琉の管理委員会が出来ないと…。いや都道府県がやる訳だからここでは群島ですね。この費用なども計算して軍に進言せんといかんね。次の候補者の氏名など掲示などもやりますか。
○田畑守雄君 次の交通機関の利用だが十五枚というのは何を基準にしたのかな。
○嘉陽安春君 交通会社の数を計算したんじゃないか。
○田畑守雄君 これは運動員の数などとも関係があるんじゃないかな。
○與儀達敏君 選挙費の大部分がこの交通費だ。
○委員長(城間盛善君) これは採上げましょうや。文書図画の頒布はどうですか。これも制限せんといかんだろうな。又この頒布は誰がやりますか管理委員会ですか。
○嘉陽安春君 そうでしょう。
○委員長(城間盛善君) 一、二お諮りしたいですが明日の証言を求める要点ですがね。郵政局長は文書の配布だけですね。
○與儀達敏君 候補者の傭人が配ると戸別訪問になるからね。
○委員長(城間盛善君) 警察についてはどうですか。選挙運動問題について聞かんといかんでしょうね。
○嘉陽安春君 弊害を是正すべき点ということについてでも聞いたら…。
○與儀達敏君 法の解釈上の疑義なども聞くべきだね。
○委員長(城間盛善君) 管理委員会にはどうですか。
○嘉陽安春君 選挙行政の機構だろうね。事務的に見てどこがいいか。管理の方法ですね。それから選挙費用の問題もある。
○委員長(城間盛善君) 選挙事務と選挙費用ですね。ではこれで今日は閉会します。
  (午後五時二十五分閉議)

 本日の出席者
   委員長  城間 盛善君
   委 員  大濱 國浩君
    〃   與儀 達敏君
    〃   嘉陽 安春君
    〃   田畑 守雄君
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