戦後初期会議録

組織名
沖縄諮詢会
開催日
1946年04月24日 
(昭和21年)
会議名
経済小委員会 1946年4月24日 目録詳細 画像を見る
議事録
経済小委員会 〔賃金制・紙幣交換〕

  四月二十四日(水)午后一時。
    本日午前九時於軍政府知事任命式。此日の記録最後に記す。
  経済小委員会
  出席  志喜屋、安谷屋、當銘、糸数、護得久、比嘉の諸委員。
      玉城委員。
  軍政府 ローレンス少佐、ワイズ氏。
諮詢事項
 軍政府
  此所に記してある人々は海員として許可したから各人の俸給を當銘部長で記入する事。
  来る土曜日に提出して貰いたい。
  明日市町村長に金融の通貨制につき公式に軍政府から発表するから其事項につき打合せたい。
  明日までに謄写版で賃銀表を刷る事。日給金額及月給金額は記入しないでおく。
  労務種類だけでよい。
  但書を入れて非公式であると記入する事。正式のものは英文を以てす。
  明日市町村長に金融機関につき誰が話すか。
 護得久委員
  軍政府から話されて貰いたい。
 糸数委員
  話す要項は五月一日から賃銀制になると云ふ事。
  六月一日から売買制になると云ふ事。
  市町村が小売商店になると云ふ事。
 軍政府
  明日話すべき事を糸数委員は綱目を挙げて提出する事。
  問題の説明をする人は志喜屋委員長から適任者を命ずる事。
 護得久委員
  紙幣の交換期日二十八日を経過しても尚交換し得るものと住民は思って居るらしく、交換を出渋って居る者があるらしいが。
 軍政府
  護得久委員からも話されたら如何ですか。又重役を紹介してもよい。
  交換した金は二十八日迄でに全部銀行に来るや否や。
 護得久委員
  精算があるから二十九日に来ます。
 比嘉委員
  農産品は五月一日から売る事になるが、其品の集荷は農業組合がしてもよいか。
 軍政府
  集荷までは農業組合の責任である。
 志喜屋委員長
  明日の説明をお願ひします。
  財務(護得久委員)、商務(糸数委員)、労務(當銘委員)、農務(比嘉委員)、工業(安谷屋委員)、水産(玉城委員)、以上の方々にお願ひします。
  市町村長から質問がありましたら以上の方々で応答をお願ひします。
 糸数委員
  商務につき明日一時間程市町村長にお話したい。
 軍政府
  長官から承認されて居ないから公式に発表は出来ない。
 糸数委員
  心構へだけでもお話したい。
 軍政府
  商務につき決定した後話した方がよい。
  卸、小売の方針だけ、ローレンス少佐が話すから其れについては話してもよい。
  労務として方針を話してよい。
 軍政府
  比嘉、玉城、安谷屋の各委員も生産されたものは村で販売する事を話して貰いたい。
 安谷屋委員
  瓦等は村に持たれないが如何するか。
 軍政府
  其の場所に売店を持てばよい。
  明日の市町村長との話合の順序を志喜屋委員長の所で作って置かれたい。
 志喜屋委員長
  明日の市町村長会は午后一時から開会します。
 軍政府
  来週月曜日午前九時から経済小委員会を開きます。
  仲宗根委員は生活費に比して賃銀が低いとの事であったが、若し賃銀が低ければ理由が立てば上げてよい。
 糸数委員
  石川か東恩納に船員の宿所を設置する必要なきや否や。
 軍政府
  其件は海運の将校と話されたい。
  四隻の船だが予算を立てゝ貰いたい。
  (ワイズ将校帰米の挨拶をなす)。
 志喜屋委員長
  明日市町村長から質問のある時は各部長担当で答弁をされたい。
  (明日の式順につきて打合す)。
  県会議員補欠者を軍政府より通達がありましたので報告します。座安氏の代りに 瀬長亀次郎氏。
  長田氏の代りに 幸地新蔵氏。
○本日午前九時より軍政本部に於て沖縄民政府知事志喜屋孝信氏に対しムーレー副長官より辞令交付式挙行さる。
 参列者 志喜屋知事、又吉、松岡、仲村の三部長及比嘉義雄通訳。
○午前十一時より部長以下全職員に知事就任挨拶を挙行す。於食堂(東恩納)
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