- 組織名
- 沖縄諮詢会
- 開催日
- 1946年04月08日
(昭和21年)
- 会議名
- 諮詢会協議会 1946年4月8日
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- 議事録
- 諮詢会協議会 〔執行機関機構〕
四月八日(月)午前九時。
出席 志喜屋、仲宗根、當銘労務部長、糸数、平田、大宜見、前門、比嘉、山城、松岡、護得久、仲村、又吉、安谷屋の諸委員。
公用他出 玉城水産部長。
協議事項
志喜屋委員長
未執行機関機構の審議から先にします。
玉城、當銘両部長の委員会出席方の可否を明確にしませう。
午后二時の軍政府との連絡会議に参加出席するや否や。
護得久委員
オブザーバーとして参加したら如何ですか。
志喜屋委員長
委員の会合には如何するか。(委員のみの会合)
仲村委員
一所に参加して何か採決のある場合は参加しない様にしたら如何ですか。
又吉委員
軍政府との連絡会議の時も出席して貰ったら如何ですか。
松岡委員
軍政府と連絡会議の時は任意にしたら如何ですか。
比嘉委員
軍政府(ワッキンス少佐)が聞いた時任意にしてあると答へたら如何。
當山委員
文化部執行機関機構につきて説明す(別紙印刷物)。
護得久委員
財政部の機構とは趣を異にして居る。
教化、宗教、芸能団体は外郭として点線で行くべきだと思ふが。
山城委員
学校との関係はどうなって居るか。
當山委員
学校に於て協力して行く所にある。
比嘉委員
文教部の学校機構は如何なって居るか。
文化と関連すると思ふが。
山城委員
学校は点線でなく直通して居る。
大宜見委員
文化行政なら之でよいが只機構なら護得久委員に賛成す。
當山委員
訂正します。
仲村委員
各部の局課の名称の統一をやりたいが。
大宜見委員
部は統一し局・課は各部の機構に多少があるから課の多い所は局で纒める事にして部長に任したら如何です。
志喜屋委員長
局を置くと局長を置くことになるな。
大宜見委員
然り。
課は必ず置いて局は各部随意にすると。
護得久委員
企画局を置いたら課はない事になる。
糸数委員
経済部に於ては決定して居るか。
護得久委員
局・課何れか一にしなければならないと思ふが。
安谷屋委員
文教・民警察も課になって居るから其通り課を付けたら如何ですか。
護得久委員
局課を英訳する時はビューローと訳すればよいと思ふが。
糸数委員
従来の県庁組織に拘はる必要はない。
志喜屋委員長
名称の統一は後にしませう。
平田委員
通信部の機構につき説明す。
軍政府_通信部
_庶務課
_郵務課
_電務課
_為替貯金課
_電信電話工事課
_各郵便局
山城委員
電信電話は以前那覇局にあったものでせうか。
平田委員
然り、之を工事課とした。
松岡委員
電信電話は全部通信部に属す。
車は乗用は出来ない。
平田委員
元県庁にあった自動車と同じ意味で置いた。
護得久委員
当分通信事務を主体とするバスとしたら如何。
平田委員
現在のバス、ジープは其まゝ通信部に置く事。
全委員の賛成を得て電話工事、電信機は全部通信部に置くと。
志喜屋委員長
通信部はよろしいですな。
全委員
異議なし。
前門委員
法務部機構につきて説明す。
軍政府_法務部
_民刑局
_法務局
_刑政局
護得久委員
従来の機構によると司法部長から判検事総て発せらるゝ様になって居たが従来の機構と抵触はしないか。
山城委員
弁護士会は如何なるか。
又吉委員
ワッキンス少佐は私設市町村長会等の必要はないと云って居た。
全委員
異議なし。
仲宗根委員
社会事業部機構につき説明す。
軍政府_社会事業部
_企画課
_養護課
_中央部救済物資倉庫
_庶務課
仲村委員
養護課に不良児を集める所を考へて下さい。
前門委員
感化院を設立しなければならないが。
全委員
右機構に異議なし。
又吉委員
総務部機構につき説明す。
機構の概略。
軍政府_総務部
_総務
_行政
_調査
_翻訳
_土地整理
各部連絡は省略して官房に置く事にする。
比嘉委員
農務部にも耕地整理等があるが。
又吉委員
元の所有主に土地を還へす事である。
全委員
総務部機構につき異議なし。
仲宗根委員
労務部機構につき説明す。
全委員
異議なし。
松岡委員
工務部機構につき説明す。
仲村委員
運輸は如何なるか。
平田委員
去る金曜日松岡委員からのお話に海運は商務部に陸上運輸は工務部に軍政府の命により分ける事になったと。
ワッキンス少佐は運輸部を独立させるとの事で委員皆の意見も一致したが其後一ケ月足らずワッキンス少佐の意向が運輸を分けてあったと。
其時(金)別室に於てワッキンス少佐との御話合を承りたい。
(別室に於て話合せし委員は、志喜屋委員長、又吉委員、松岡委員の三人とワッキンス少佐)の四人。
護得久委員
私の銀行問題を先にさせて貰いたい。
志喜屋委員長
平田委員の質問は後廻はしにします。
護得久委員
銀行設立につき説明す。
名称・沖縄中央銀行。
銀行法規を朗読す。
中央銀行に、取締役 崎浜秀主、高橋司、仲村清栄。
監査役 石川逢篤、古波蔵必達。
を推薦したい。
又吉委員
結構ですな。
全委員
異議なし。
糸数委員
監査役等の任期はないか。
護得久委員
之には任期はない。
糸数委員
任期を考へて下さい。
志喜屋委員長
執行機関になる時書記室に官房を置いては如何です。
全委員
異議なし。
山城委員
通訳学校卒業生採用申込につき、申込部 翻訳、民警察、農務、通信、公衛、商務、労務、護得久委員
交換現金持込みの件。
作業人の監視、警官派遣。
之は秘密にして貰いたい。
當山委員
元県会議員の集りの件。
志喜屋委員長
軍政府の了解を得るや否や。
仲村委員
了解を得た方がよい。
(午后一時再会)
當山委員
体育協会設立の件。
全委員
異議なし。
仲宗根委員
石川市の三月及四月五日迄での食糧配給事状を報告す。
三月は九〇〇カロリー(一人一日平均一四八一カロリーに対し)。
四月五日まで五〇〇カロリー(仝上)。
以上の事情であるから本日軍政府に此の事情を報告する事にします。
皆様の御援助を願ひます。
又吉委員
ワッキンス少佐から十部門の権威者を提出する様にとの事であるから今其案を申上げます。
宗教 仲里朝章、金城(普天間寺の僧侶)、比嘉義雄。
水産 親川栄蔵、比嘉宇太郎、仲宗根源栄。
農務 平良辰雄、吉元、 仲里朝章。
財務 崎浜秀主、山里永明、仲村清栄。
工業 大城、 赤嶺、 大城鎌吉。
工務 伊佐、 仲座、 瀬底。
公衛 長田、 仲地紀彦、神村吉助。
法務 当間重剛、山田政功、真栄城守康。
教育 比嘉秀平、島袋俊一、宮城久栄。
行政 当間重民、仲宗根秀俊、新崎寛政。
全委員
異議なし。
津嘉山書記
伊平屋、粟国両村よりの陳情書を朗読す。
平田委員
通信部の小委員会は木曜日午前九時から開きます。
(午后二時)
出席 全委員
軍政府 ワッキンス少佐。
諮詢事項
軍政府
山田氏の絵は。
當山委員
進捗しつゝある。
軍政府
会議室のペンキ塗は。
又吉委員
今週中に出来ます。
軍政府
仲村委員は北谷の軍の居ない所を調査して見たか。
仲村委員
近い中に調査します。
軍政府
労務部の引続は明日軍政本部でやる事にする。
軍政府
沖縄と外国との通信は中央政府から復活する事になった。
郵便の実施は通貨の施かる六月一日からなる。
切手は軍政府では間に合はないから日本から取寄せる事にしスタンプは沖縄のスタンプを押す。
切手の種類及使用量を調査しておく。
上陸前の沖縄の使用量を調査する事は出来ないか。
平田委員
概略の調査は出来ます。
軍政府
何時頃まで調査出来るか。
平田委員
水曜日まで出来ます。
軍政府
郵便料も早く決定して貰いたい。
小包糧も早く決定して置く。
調査の方法がなければ米国の郵便料を基礎としてもよい。現在の為替相場は日本の十五倍になって居るから。
護得久委員
日本の郵便料によったら如何。
軍政府
日本も其為替相場によって居る筈である。
財務の金庫番は民警官十二名でやる事になって居る。
テント、食糧を世話する事になって居る。
護得久委員
金庫の傍に電灯の設備をしたい。
警官用一人宛毛布三枚、ベット及び布団各一人宛一個宛請求す。
軍政府
海運乗組員は如何なったか。
仲宗根委員
今調査中である。
軍政府
早く調査する方法を講ぜられたい。
仲宗根委員
承知しました。
軍政府
船を遊ばすわけにもいけないから早く乗組員を準備して置く。
最高指揮官から布哇に対し乗組員は沖縄に居るからと通知を発したから面目に関する事であるから早く準備して置く様に。
差当り四十五人で間に合ふから技術員其外は後程でもよい。
経験者でなくともよいから準備しておく。
大島や先島方面にも居るや否や。
仲宗根委員
居ると思ふ。
軍政府
船の名前はL・S・Tで四隻配置す。
軍政府
知花高直氏への手紙を志喜屋委員長に渡す。
當山委員
体育協会設立許可願の書類を提出す。
軍政府
屋嘉氏なる者が九州へ公用で行き帰へって来て報告書をウルマ新聞に載せる事になって居るが此の人を知って居るや否や。
米軍上陸後公用を帯びて行って居る。
又吉委員で屋嘉氏を調査して貰いたい。
ムーリー大佐は不快に居る。
志喜屋委員長
元県会議員の集りを願ひたい。
軍政府
議員が死んだ時は任命であったか又は選挙であったか。
仲宗根委員
選挙であった。
軍政府
県議の任期は四年であったか、満四年か。
當山委員
然り満四年であった。
軍政府
任期は何時であるか。
比嘉委員
今年四月一日であった。
軍政府
一年延期する事が出来たか。
仲村委員
緊急勅令又は法律を以て延期する事が出来た。
軍政府
ムーリー大佐は延期する権限を持ち得るかも知れない。
一年延期した時欠員が1/6以上出来た場合は如何なるか。
糸数委員
欠員の時は選挙す。
軍政府
県議は部、課長になり得たか。
糸数委員
なり得ない。
(コールドウェル少佐臨席)
軍政府(ワッキンス少佐)
コールドウェル少佐の来席は、ムーリー大佐に於て決定すべき大きな重要問題があったためである。
軍政府に於ける今朝の問題は沖縄に昔の知事に代るべき時期が到来した事である。
沖縄の中央機関を作る第一歩である。
ムーリー大佐の意見としては知事になる人は民意に訴へなければならないと。
此問題は如何にしてやるか、如何にして推薦するか。沖縄の中央機関は通貨制の前に施行されなければならないが、来る水曜日(十日)に市町村長及諮詢委員全部及又吉委員の調べた人々(財務部以下各部十部より三人宛選出した人々)を集めて木曜日(十一日)に推薦しようと思ふ。
三人の候補者を推薦す、即ち、第一、第二、第三の順序に、三回に亘り第一、第二、第三、の候補者を選ぶ。
此結果をムーリー大佐に報告す。
ムーリー大佐は知事を任命する権限を持って居るが而し民意を汲むだけの事である。
此の方法で行けば沖縄の行政機構は満足に行くのではないか。
此の組織を慎重にするのが住民の幸福になるからである。
総て慎重にやりたい。
当日はムーリー大佐、カールドウェル少佐も臨席して推薦に対する希望と目的を述べる。
推薦会に於て諮詢委員が人格を以てやれば他の人々も其に準じてやる筈だ。
推薦会は大きな問題であるから如何なる影響を齎すかが分る。
選挙に臨む人が公平でなく策動で行く時は沖縄は救へないであらう。
木曜日の集りは公的でなく、ムーリー大佐の希望を述べて其通り行ふのであって決定でないから非公式である。
組織もない会合だから志喜屋委員長を座長に推したいが如何?
全委員
賛成々々異議なし。
軍政府
三人の候補者を推薦し報告も志喜屋委員長でムーリー大佐にやる事にする。
全委員
賛成。
軍政府
当日の式次は明朝志喜屋委員長、又吉委員と打合はす。
会場は如何にするか。
明朝ワッキンス少佐と会場を調査す。午前十一時頃。
軍政府
元県議の集を延期せよ。
其後は何日でもよろしい。
当日の総べての集りは延期せよ。
仲宗根委員
石川市の食糧配給情況が悪いからよろしくお願ひします。
配給情況の表を提出す。
軍政府
配給の少い理由は何故か。
仲宗根委員
市長助役も陳情に来る事であった。
理由は分らない。市でも分らない。
軍政府
食糧のことは以前は地区隊長であったが今は軍政府の係将校が握って居る。
皆の意見としては貯蔵品を置く所がなくて貯蔵しないのか。
又は貯蔵がないのか。
護得久委員
市長の話によると市長が米千袋を願ったら与へるとの事であったさうだが事実は百袋しかくれなかった。
石川の倉庫には貯蔵品がないと思ふ。
前門委員
裁判所関係の家族輸送に車二台を拝借させて戴きたい。
軍政府
よろしい。
志喜屋委員長
八重山住民でサイパンから来た者六〇人(在コステキャンプ)。
在住本島 五〇人。
計一一〇人が八重山に帰へりたいと云って居ますが。
軍政府
八重山に行く船に便乗しか出来ないが。
軍政府
代議員は本島のみで先島は含まない。
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