- 組織名
- 沖縄諮詢会
- 開催日
- 1946年04月03日
(昭和21年)
- 会議名
- 経済小委員会 1946年4月3日
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- 議事録
- 経済小委員会 〔執行機関〕
四月三日(水)午前九時。
出席 志喜屋、安谷屋、糸数、護得久、仲宗根、松岡、比嘉の諸委員。
軍政府 ローレンス少佐、ワイズ氏。
諮詢事項
軍政府
此前執行機関に移った、工業、水産、商務、農務、財政各部の課長及書記までの人事組合せは出来たか否か。
比嘉農務部長の所は提出になって居る。
護得久委員
私の所は目下人選中であります。
糸数委員
商務部の私の方は希望を添へて土曜日までに提出します。
水産部は水産部長に任したい。
安谷屋委員
私の所は人が足りないで目下交渉中であるが来週の中頃までに提出します。
軍政府
山城東栄氏は何所に居るか。
糸数委員
本日来ます。
軍政府(ローレンス少佐)
山城氏と面談の上水産部長を決定す。
課長職員は部長の権限で決定してよい。諮詢会に諮らなくってもよい。
目的は幾人で組織するか、及び人選も部長でやる。
軍政府で否認はしない。
組織条件として、
1.最少限度の人員で組織する事。
2.給料支払になって困る事のない様に。
軍政府(ワイズ氏)
銀行機構は護得久委員と私の意見を加味して作り金曜日に打合す。
又は土曜日でもよい。
護得久委員
土曜日の九時から願ひたい。
軍政府(ワイズ氏)
銀行の株組織につき各村に株を持たし其株は人口に比例して有たしたいが今移動の関係もあるから人口比例にする事は如何ものか。
護得久委員
私が研究して諮詢会に諮り其後軍政府と相談したい。
土曜日の九時に回答します。
軍政府(ワイズ氏)
中央銀行の資本を百万円にして入口が増加し又必要な時に増資したら如何。
護得久委員
土曜日に回答します。
軍政府(ワイズ氏)
百万円を資本にして其後必要があれば増資する。
皆様に意見があったら伺ひませう。
比嘉委員
農業会及水産組合に資本はないが、之は銀行から借入れなければならないが如何なるか。
軍政府(ワイズ氏)
借入れば全部銀行から借入れる。
組合費が出て来る、生産から出て来る。
水産組合及農業組合の借入れは銀行一本筋でやって行く。
比嘉委員
農業は再建で莫大な資金が入る。返済も長期に亘るが如何なるか。
糸数委員
財政計画によるのであるが土曜日まで財政計画の説明をして貰いたい。
護得久委員
各部から資金の必要分を纒めて出さなければ財政計画は出来ない。
軍政府(ワイズ氏)
十五年や二十年の長期の貸付も軍政府の許可を得れば出来る。
機構を急ぐ理由は五月一日から実施するのである。
それで各部門共遺憾なく研究して貰いたい。
護得久委員の銀行関係につき重役、銀行長等も早く検討されたい。
銀行は出来るだけ早く設立し五月一日から開業の出来る様にされたい。
軍政府(ローレンス少佐)
軍政府で負担する予算を護得久委員で研究されたい。
安谷屋委員
段々人員も増加するが予算になると之は如何なるか。
護得久委員
予算を編成するに各部に聴かなければならないから来々週になるかも知らない。
軍政府
今は最少限度の人員にして追加予算で行く事にする。
松岡委員
工務部、社会事業部は各村に多数の人員を要するが軍政府て直轄にするや否や。
護得久委員
現在の在庫品より救済部の分を差引いて残りを町村に渡し、其利益を以て町村財政を賄ったら如何。
軍政府
現在の在庫品がいくらあるか知らないが之を以て方針は立てられない。
仲宗根委員
在庫品はいくらもないが。
軍政府
建築材等も護得久委員の云ふ通りなるか。
軍政府
予算を護得久委員の所で作る事。
各部予算を立てる時は五月一日現在で立てる事。
予算の会計年度は四月から翌年三月迄でゞあったらそれでよいが而し毎月の予算を編成されたい。
(月によって縮小膨張もある筈だから)。
十一ケ月の予算を編成されたい。
日本の通り四月から翌年三月迄での予算を立てる。
人件費及事業計画費も立てられたい。
現在本島に二種類の製材所がある。
一は生産を目的とするもので産業部を持って居る。
一は建築を目的とするもので工務部が持って居る。
護得久委員
何所かの部で持った方がよい安谷屋委員の部でか。
建築は工務部で持ったら如何。
安谷屋委員
生産の方は民に有たした方がよいと思ふが。
工務の場合は建築の目的であるからそれでよい。
後に研究した方がよいと思ふ。
糸数委員
民営に移す前提で官営でやって居たら如何。
そして収支償ふ時民営に移したら如何。
暫くは官営でやったら如何です。
軍政府
二ケ月程官営にして其後民営に移す事にする。
生産を目的とする製材は山から切出す事は農務でやり製材をするのは産業に属すると思ふが如何。
比嘉委員
専業で山から切出す人は居ないし又造林との関係もあるから一本立に行かなければならないと思ふ。
安谷屋委員
比嘉委員に聴きたい。
通貨が出ると建築も自分でやり又請負等も出て来るが其時はどうなるか。
比嘉委員
加工原料になるものを製材する。
軍政府
商品化(家具等の製造)は安谷屋委員でやり加工材は比嘉委員が有つ事にしたら如何。
建築製材は工務部で有つ。
安谷屋・比嘉両委員
それでよい。
軍政府
安谷屋委員の方でやる事は製材と見ないで、比嘉委員の方を製材とする。
松岡委員
製材所の板は販売するや否や。
軍政府
株にするものなら販売してもよい。復興の建築材は無償である。
米国から入る材は家具には使用しない。
仲宗根委員
生活費の調査を提出す。(軍政府へ)
軍政府
糸数委員へ質くが、物品の価額はどうなったか。
糸数委員
天願の倉庫を見たい。
蒲団が綿であるか否か、洋服の生地の関係等につき。
之は未決定である。
安谷屋委員
此前決定した賃銀は最低か標準賃銀であるや否や。
従業員には十七、八歳の未成年者も居るし又成年も居るが此等の賃銀は如何なるか。
軍政府
同じ仕事をやるなら年齢の関係はない。
当分は同一でやり後に賃銀の階級をつける。
目的は金融機関にある。
安谷屋委員
セメントのロスでタイルを作るから其廃物を貰い受けたい。
軍政府
マヂヤ氏に話す事にする。
志喜屋委員長
各部の部、局、課の名称を統一する事。
(午后零時半、於食堂)
糸数委員
渡久地工場長に川平朝惟氏を適当な後任を得る迄で推薦をしたいが皆様御了解を得て貰いたい。
全委員
異議なし。
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