- 組織名
- 沖縄諮詢会
- 開催日
- 1946年03月04日
(昭和21年)
- 会議名
- 諮詢会協議会 1946年3月4日
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- 議事録
- 諮詢会協議会 〔学校・軍民交際取締・中央官庁〕
三月四日(月)午后一時。
出席 志喜屋、又吉、松岡、山城、仲宗根、安谷屋、糸数、大宜見、前門、平田、當山、比嘉、護得久、仲村の諸委員。
病欠 知花委員。
協議事項
仲宗根委員
救済機構修正案につき説明し委員の了解を求む。
全委員
異議なし。
山城委員
別表により各地区ハイスクール新入生徒数決定の件。
採用生徒は男女合併数。
久米島は一、二年は仝島で、三、四学年は糸満ハイスクールで教育す。
伊平屋は一、二年生は仝島で、三、四学年は石川ハイスクールで教育す。
久米島は糸満校の、伊平屋は石川校の分校になる。
慶良間は本人の希望により本島のハイスクールで教育し、分校置くには生徒数が少ない。
地区単位に募集す。
ハイスクール一、二年は普通教育、三、四年は分科教育にす。
大宜見委員
一、二年から直ちに分科教育をしたら如何。
仲宗根委員
大宜見委員と同説。
(午后二時)
軍政府 ワッキンス少佐、バーテホーフ氏(通訳部係)。
諮詢事項
軍政府
バーテホーフ氏を紹介す。
先日ムーリー大佐の運転手は如何なりましたか。
松岡委員
石川労務所長の小橋川氏を紹介す。
軍政府
急がなくてもよいから悠々と適任者を探して貰いたい。
志喜屋委員長
小橋川氏は留任運動があった様ですから悠々と探しませう。
軍政府
仲宗根委員の人口調査から見ると適齢者の若人が少ないが如何なる理由か。
仲宗根委員
召集されて減って居ると思ふ。
軍政府
サイパン方面から来た者に若人も居るや否や。
大宜見委員
居ます。
軍政府
兵隊になって居た者か又は移住民であったか。
當山委員
南方で兵隊に召集された者が多い。
仲村委員
召集された者は少ないでせう。
軍政府
若人に通訳の出来る者が居りはすまいかと思って聴いた。
財政部の側にある倉庫は護得久委員に属するから鍵は探して見る。
山城委員
カンセットの鍵がなくて困って居るから御配慮をお願ひしたい。
全部で二十四個必要である。
軍政府
会議室の庭は如何にするか。
志喜屋委員長
造らせます。
又吉委員
仲地氏に作らせます。
軍政府
会議室の落成式を挙げませう。
通信部の会議は何時か。
平田委員
明後水曜日午前九時から開く事になって居ますからバークホーフ氏の来臨を願ひます。
軍政府
以前に帆船を塩屋港を中心として国頭方面の運輸にする件であったが申請を忘れて居たが申請する事にする。
舟の容積を知って居るや否や。
平田委員
知りませぬ。
軍政府
田井等総務の平良氏が知って居る筈だ。
平田委員
明日調査します。
軍政府
米軍及沖縄住民との接触交際取締の規定につき。
此規定は昨年(一九四五)五月二日付を以て米軍には発布になった。
第一条、米軍は品位を高めて沖縄住民から敬愛される事。
第二条、米軍が住民と交際する事は厳重な処罪をする。
親交を結んではならない。
米軍は住民に対し疑念を以て当れ。
道路でも何処でも交ってはいけない。
米軍が住民に物を与へる事を厳禁す。
七月一日の発布に、五月二日発令になったものゝ再認識である。
凡ての行動は住民から敬愛される態度を持せ。
疑念を以て住民に当れ。
住民から挨拶を受けても答礼するな。
物を付与するな。
厳格な態度で当れ。
住民と会話も公的の外はするな。
昨年四月中旬頃米軍将校が宜野座でメーヤーとお茶を喫して居たのを撮影されて布哇に送られた。
米軍将校が之を見て住民と交際して居ると云ふ事で慌て出した。
八月二十二日の発令に、乗者の場合も疑念のない様に住民を乗せる。
取締法令は孰れも効力を失って居ない。而し米軍は誰も此法令を守って居ない。
以上の法令を改正する必要があるのではないか。
軍政府では研究中である。
又吉委員の提出した戸籍様式はよく出来た。
印刷は如何にするか。
又吉委員
紙さへ下さるれば如何かします。
軍政府
暫定処置として番号でやったら如何。
又吉委員
謄写版でやります。
提出した形式によってやらなければなりませぬから徐々にやります。
軍政府
沖縄県庁所在地につきて意見を聴する必要がある。
那覇は除外して貰いたい。現在の見透しでは那覇は見込ない。将来は可能あるかも知れないが今の所では見透しが付かない。勝連半島、中城湾に面した所、北谷、読谷山は現在見込みない。陸軍駐屯地区は問題外で、出来ない。
陸軍側に海軍が喰込んで居るが之は困難である。
那覇は陸軍地区である。当分は東恩納が中央になるが将来の事も考慮して置く方がよい。
糸数委員
真和志は如何なるか。
軍政府
判然と分らない。
仲村委員
近く真和志は移動する事になって居る。巡査を派遣する事になって居る。
軍政府
住民地区は中央所在地として考慮してよい。
志喜屋委員長
軍政府は此所(東恩納)から移動するや否や。
軍政府
此の地区に軍政府の在る事は間違ひない(具志川)。
東恩納は当分である。
前門委員
軍政府と中央機関とは一所にならなければならないか。
軍政府
現在は近くに在るが将来は近くなくてもよい。
軍政府と沖縄中央政府と近くなくてもよい理由は副司令官と知事との交渉だから近くなくてもよい。
当分は軍政府と諮詢会との関係であるから近くにあるのである。
仲村委員
中央官庁の位置は民衆の落付きに関心を持つが何時頃まで中央の所在地を決める見込ですか。
軍政府
軍政府の問題でなく諮詢会の問題であるから該会の方から示して貰いたい。
糸数委員
那覇住民の移動先を決定して貰いたい。
軍政府
係に聴いて見る。諮詢会では如何考へて居るか。
又吉委員
真和志と倶に真和志に移動させて貰いたい。
糸数委員
糸満に居る具志堅氏を採用したい。
軍政府
増員してよい。
仲宗根委員
救済機構を提出す。
如何なる人を救済するかは二、三日中に立案して諮詢会にかけて提出す。
1、布哇から来て居る救済物資が天願に来て野曝になって居るとの事であるが早く配給して貰いたい。又は倉庫に入れる様取計られたい。
2、米の入貨四万屯来て居るとの事であるが(仲本為美氏の話)早く配給して貰いたい。
3、粟国は食糧不足との事であるから配給をして貰いたい。
米軍は六月上陸して十一月迄で駐屯して居た。
戦前の人口は二千六百五十人余であったが戦後は一千人も増して食糧困難だから救済して貰いたい。
芋作もして居たが暴風のため苗もなくなり而し再作したが之も夏頃からの補給しか出来ない。
住宅も半分は破壊されてゐるのでテントを補給して貰いたい。
仲村委員
粟国は従来警官一人の所に現在は三十人も置いてある之は盗が多い故である。又之は資物の不足からである。
労力不足であるから本島に居る粟国の若人を帰へして貰いたい。
軍政府
粟国の若者は何に居るか。
仲宗根委員
私の方で軍政府に出してある。
仲村委員
粟国は交通杜絶だから船一隻御配慮して貰いたい。
軍政府
以上の問題は正式私(ワッキンス少佐)に云はなくともよいから早速アーレン少尉に話す様にして貰いたい。
山城委員
粟国は教員不足の故本島との交通のため船一隻御配慮をお願ひす。
安谷屋委員
復興工芸品展覧会を来る九、十日の両日に開きます。
護得久委員
首里へテント運搬トラックお願ひす。
松岡委員
諮詢委員住宅へ電気モーター下付のお願ひ。
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