戦後初期会議録

組織名
沖縄諮詢会
開催日
1946年02月01日 
(昭和21年)
会議名
諮詢会協議会 1946年2月1日 目録詳細 画像を見る
議事録
諮詢会協議会 〔行政機構・軍民協議〕

  二月一日(金)午前十時。
  出席  志喜屋、又吉、松岡、前門、山城、平田、糸数、大宜見、比嘉、當山、仲宗根、護得久の諸委員。
  公用他出 仲村、安谷屋両委員(仲村委員・伊波の本部、安谷屋委員・東恩納)。
  病欠 知花委員。
協議事項
 志喜屋委員長
  商・工別々に独立するや否やにつきて本日軍政府に回答しなければなりませぬが、安谷屋委員としては商、工別にするとなれば工業は私(安谷屋)が担当してもよいが、将来商をも兼務しなければならない時は商の方は糸数委員にお願ひしたいと。
 仲宗根委員
  商の内容性質からして財政部に兼務せしめたら如何?
 當山委員
  松岡委員の工務とは如何なる関係になって居るか。
 松岡委員
  私の工務部は工場等を設立するがその運用は安谷屋委員の工業に属す。
 仲宗根委員
  生産を盛ならしむる理由で商・工を別々に独立せしめるとしたら、糸数委員も水産の方面に忙しいと云ふ事になるから寧ろ商は財政部に兼任させたら如何。
 松岡委員
  商・工別々にする事にして若し商を兼務する事にしたら軍政府は何人にさせるかと聞ひたら如何。
 志喜屋委員長
  又吉委員にお聞きする事は、地方総務と云ふ事がはっきりしない事ですが。
 松岡委員
  軍政府よりの原文を朗読しつゝ訳して云ふ様、一月十二日を以て軍政府民政部を廃して総務と改めた。
  総務の責任は政治、諮詢、移動、送還、翻訳、通訳、救済を含む。
  法務、労務、産業は独立。
  当分財政、マーケット、配給は総務が見る事になって居る。
 仲宗根委員
  物価に対しては諮詢会で協議決定して軍政府に質すことにしませう。
 松岡委員
  暫くサイパンのやり方を沖縄にも準じてやる様にしたら如何。

  (午后二時)
  出席  志喜屋、松岡、又吉、山城、仲村、糸数、安谷屋、比嘉、仲宗根、平田、當山、護得久、大宜見、前門の諸委員。
  病欠 知花委員。
  軍政府 ワッキンス少佐。
協議事項
 軍政府
  簡易裁判所の件はムーリー大佐に申請されて居るから上級裁判も計画されて貰いたい。
 前門委員
  軍政府の誰と連絡すればよいのですか。
 軍政府
  私(ワッキンス)と連絡すればよい。
  車を輸送部から借出す時は週末に軍政府に帰へす事になって居るから一週間後に再交渉をやって見る。
  ジープ二台については軍政府の云ふ事も聞かなければならない。
  トラック一台と時間の件を此の次にお願ひしたい。
 仲村委員
  委員の証明書(パスポート)使用の件につきて(但警察部の使用取決め法)。一、他人に譲渡せざる事。二、紛失の時は直に届出ずる事。三、退職の時は返納する事。
 軍政府
  諮詢会役職員の証明書は早く名簿を作って仲村部長に提出する様にしよ。
  私(ワッキンス少佐)から憲兵隊長に話はつけてあるから。
  山田真山氏は。
 當山委員
  住宅が出来上ってから来る事になって居る。
 軍政府
  本年の冬は例年通りの温度か。
 當山、護得久両委員
  例年より暖かであり、雨も少い。
 軍政府
  昨日各部(水産、工務、衛生、農務、商工、教育、警察)に上げた組織機構は諮詢会に纒めて置かれたい。外の部の方で参考に見るために。
  海軍から帆船(山原舟)の航行の許可を得て塩屋港を中心に国頭方面の陸上交通の不便な所の輸送に使用する様にする。
  又吉委員は人口調査の形式を研究して居るや否や。
 又吉委員
  目下研究中である。
 仲宗根委員
  東村の郵便物はどうなって居るか。
 軍政府
  辺土名地区になって居るから辺土名から行く。
 松岡委員
  東恩納での昼食はどうなりますか。
 軍政府
  教育部は如何にして居るか。
 山城委員
  古川氏が係で軍から支給されて居る。
 軍政府
  警察部は。
 仲村委員
  石川市から配給を受けて居る。
 比嘉委員
  パン焼きの諸道具を残して払下げする様にして貰いたい。
 軍政府
  松岡委員行って其諸道具や竈を見て貰いたい。
 山城委員
  石川市からの配給になるとシーレーション(Can)のみになって飽きますが何とか方法を講じて貰いたい。
 松岡委員
  次の連絡会議は何所で開くや否や。
 軍政府
  月曜日の会議は此所(石川現事務所)で開く。其都度連絡をする。
 又吉委員
  地方総務につきあちこちから質疑があって困って居ますが。
 軍政府
 志喜屋委員長
  商工部の分離につきては分離してよい。
 軍政府
  工は執行機関に直ちに移り、商は諮詢になる。
 志喜屋委員長
  台湾在住の沖縄島民から帰へりたいから協力してくれとの陳情書が来て居ますが。
 軍政府
  軍政府としても台湾との連絡は困難であるが。
  (ワッキンス少佐帰府)
 護得久委員
  旅費支給規定案を提出す。
 大宜見委員
  当分日当を廃し、実費にしたら如何。
 全委員
  異議なし。
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