- 組織名
- 沖縄諮詢会
- 開催日
- 1946年01月04日
(昭和21年)
- 会議名
- 諮詢会協議会 1946年1月4日
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- 議事録
- 諮詢会協議会 〔税制・運輸・軍民協議〕
一月四日(金)午前八時。
出席 志喜屋、又吉、大宜見、山城、平田、仲宗根、仲村、当山、護得久、安谷屋、前門の諸委員。
公用他出 松岡、比嘉、糸数の三委員。
病欠 知花委員。
協議事項
所得税法査定に関する件。
護得久委員
所得税法及其率を朗読す。
志喜屋委員長
六千円以上の率は越えた部分に対し1/10を累加すると云ふ意味でせうか。
護得久委員
然り。
仲宗根委員
十六歳とは満なりや否や。
護得久委員
満十六歳の意である。
全委員
該税率に異議なし。
(午前九時より)
軍政府 ローレンス大尉外二名臨席。
所得税に対し協議す。
来週水曜九日迄で各部の俸給階級及び仕事の種類を軍政府に提出する事。
原案は其前日火曜八日迄で作製し置く事。
(ローレンス大尉外二名退席帰府)
安谷屋委員
(1)販売制度になると、工場が人民に払下げになると思ふが之に対し方針を以てしなければトラブルが起ると思ふが如何なるものでせうか。
之を従来の業者に優先的に払下げさせ度いと思ふが如何?
(2)生鮮食糧(軍政府取扱の配給物資を除く)を自由販売にせしめたら如何。
(2)の問題に対しては研究する余地あるを以て後日に譲ることにした。
(午后二時)
出席 志喜屋、又吉、仲宗根、安谷屋、糸数、平田、山城、護得久、當山、前門の諸委員。
比嘉委員中途より出席。
公用他出 仲村、松岡両委員。
軍政府 ワッキンス少佐。
協議事項
軍政府
各村に郵便局を設置するが平田委員に一任す。
離島へ移動すべき住民の世話役として諮詢会で選定をして係将校と協力せしめられたい。
成る可く早く願ひたい。
平田委員
久米島、慶良間から移動につき陳情に来て居る。
久米島は吉永氏、慶良間は大城氏で、船を運行して来て居るが本島との交通運輸の便を計って貰いたいと。
其船を軍政府が取上げ通信用とし又便乗者の便をも計って貰いたい。
船の大きさは40噸で90馬力である。
軍政府
研究して来週月曜日に回答する。
先日の会合で満洲、台湾、グァム等に居る沖縄出身兵と通信が出来るや否やに対し、生存して居れば、ジュネーブの国際赤十字社に記録されて居る筈だ。
諮詢会の孰れかの部で名簿と居所(何処に居たか)とを表に作って提出すれば軍政府からジューネーブ赤十字社に送ってやる。
捕虜になった者は全部記入し、兵以外の者は分らない。
或は一ヶ年以上もかゝるかも知れない。
諮詢会用の時計を探して居るが容易に見当らない。
沖縄の地図を描いて事務所に貼って置かれたい。
沖縄の村の制度を復起させたいと思ふ。
人口が以前とは相違がある様で若し小さい村は併合してもよいと思ふが又吉委員で研究して貰いたい。
金武村の様に大きな村もあれば南部には又小さい村もある。大きいものは分割してもよい。
村には歴史あり、親密な関係もあるから、より以上の理由があれば分割併合してよい。
又吉委員
原案に賛成であるから分割併合の原案を又吉委員が作り諮詢会で検討協議し成案を得る様にしたい。
軍政府
當山、又吉、比嘉、護得久諸委員の事務所建築資材はどうなったか。
當山委員
中央倉庫に資材なきため未着手である。
軍政府
外に資材が得らるか否か材料数量を明朝提出する様に。
山田真山氏は病気である。
ハナ大尉は山田、糸数両氏の家族を石川に連れて来たいと。
美術の部を置き之を文化部に入れたい。
近い中首里は作戦部隊から軍政府に払下げになる見込みである。
カールドウェル少佐とも話したが首里が沖縄人の手に移ることは結構である。
又吉委員
那覇は久茂地川の東方は移動が出来るとの話もありますが。
軍政府
那覇は軍引揚げの最終であると思ふが。(軍政府・カールドウェル少佐、憲兵隊長、及び松岡、仲村両委員同乗来所。当日四氏打合せの事項を報告す)
軍政府(ワッキンス少佐)
本日、カールドウェル少佐、憲兵隊長、松岡委員、仲村委員四人が打合せをした。
沖縄の中央警察部を組織し之を憲兵隊長の下に置く。
警察部長を置き四課を設く。
地方警察の命令は中央から受け、憲兵は憲兵本部から受く。一方は民事、一方は軍部となる。
部長、課長、署長及び署員を如何なる方法で選んだらよいか。
若し選ぶ方法を決定した場合、第一、第二、第三の候補者を挙げて貰いたい。
此の選定方法は諮詢会でやるか、委員を挙げてやるか、又軍政府でやるか。
孰れにしても三人の候補者を挙げて貰いたい。
候補者の詮衡方法は来る月曜日迄でに報告して貰いたい。
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