- 組織名
- 沖縄諮詢会
- 開催日
- 1945年12月05日
(昭和20年)
- 会議名
- 諮詢会協議会 1945年12月5日
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- 議事録
- 諮詢会協議会 〔交通・配給・引揚・土地・他〕
十二月五日(水)午前九時。
出席 志喜屋、又吉、護得久、山城、平田、大宜見、仲宗根、知花、當山の諸委員。
公用他出 糸数委員。
安谷屋、仲村、前門の三委員は各担当将校と打合会。
協議事項
志喜屋委員長
小使、給仕等が雇いにくいがどうすればよいか。
護得久委員
軍政本部の係将校に御願ひして志として小使、給仕に何か物でも出してやる様にお願ひしたら如何。
松岡委員
本日ワッキンス大尉にお願ひして見ませう。
乗車の件につき通達す。
郵便物、新聞、軍関係、教育関係、通訳、委員は何時でも調査に行ける(平田部長と連絡を取る)。
二日以上宿泊する場合は目的を明かにすること。
委員が単独で連れて来た場合も目的を明かにする事。
部員が乗る時は二日前に申込むこと。
委員の家族で急用ありて乗車する場合は平田部長と連絡して貰いたい。
通信部は車の出る二日前に乗車人名、行先、目的地をローマ字で報告する事(役職員の場合)。
車は十二名乗、十名乗。
志喜屋委員長
先日ストリート少佐の送別会の時彼のお話を聴て考へなければならぬことがありませぬか。
護得久委員
其の事については触れぬ方がよいと思ふ。
仲宗根委員
配給機構統一計画案につき研究。
別紙印刷物により現在各市の配給状態及び改革案を説明す。
(A、B、C、の改革案の内、全委員Bの案に賛成す)。
而して之を諮詢会案として翻訳(英文)し軍政府に提出する事にす。
社会事業部仕事上の系統図により説明す。
護得久委員
中央倉庫の書記の態度はもっと親切な態度を以てやって貰いたい。
官僚的態度を緩和して貰いたい。
(午后二時再会)
出席 志喜屋、又吉、山城、仲宗根、平田、護得久、安谷屋、比嘉、前門、知花、當山の諸委員。
公用他出 糸数、松岡、大宜見の三委員。
軍政府 ワッキンス大尉。
協議事項
志喜屋委員長
朝鮮に居る沖縄人は米軍の保護により何の被害もなかったことに感謝してゐます。
台湾に居る沖縄人の状態も聞きたいのですが。
軍政府
先島に行って居る船が行ったらよいが。
海軍少将の島民に対する布告を通達す。
此の通達は比嘉秀平氏和訳して読み上げる。
今日までの布告が徹底されなかったらもっと徹底する方法はないか。
志喜屋委員長
此の布告は市長―区長―班長―住民へと徹底する様にさせたい。
軍政府
上陸以来、桑の木や蚕等を見て居ないが如何にして養蚕するか。
比嘉委員
久米島・平安座・伊平屋等に桑はあり名護の冷蔵庫に種子も残って居るから来春から養蚕の計画を立てたいと思ふ。
軍政府
輸入しないでよいか。
比嘉委員
名護の冷蔵庫に種蚕があるから一、二ヶ年には大分普及する見込である。
軍政府
沖縄で使用するか、又は輸出をするのか。
比嘉委員
当分は自家用だが将来は種蚕も糸も輸出する考へである。
軍政府
民間にさせるのか、何処で織らすのか。
比嘉委員
民間でさせる考へである。
軍政府
土地所有権につき誰がどの土地を持って居たかを調査したい。
比嘉委員
各部落で委員を設けて調査させる方がよいと思ふ。
軍政府
土地台帳も失せ人も死に、道路も広くなり飛行場も出来たので容易の仕事でないだらう。
台帳を手に入れる方法はないか。
此の問題はムーレー大佐の命で諮詢会に相談してやる様にとのことである。
軍が全部引上ぐれば各所有者に帰へすべく調査をなすのである。
仲村委員
各部落の委員に調査させれば困難でないだらう。
軍政府
出来得れば明後金曜日まで概略の調査方法を具体的に報告して欲しい。
志喜屋委員長
書記、給仕、小使等の待遇につき御考慮をお願ひしたい。
仲宗根委員
市は市の配給所より受け、諮詢会は軍政府直属だから中央倉庫から支給やって貰いたい。
護得久委員
委員が他地区へ行く時の通行証を御下付あらんことをお願ひしたい。
軍政府
相談して然する様にしたい。
山城委員
ハイスクールで元の中学生は教育出来るが、農林学校の生徒は名護の高等農学に収容して救って貰いたい。
安谷屋委員
兼城の織筵業者の家族は古知屋から四〇〇人移動が遅れて居るが早く移動する様取計って貰いたい。
而して何故遅れたか。
軍政府
調査します。
志喜屋委員長
米国を理解したいことから時折米国の風俗習慣、礼儀作法等をお話して下さい。
仲村委員
来る十日から警察学校も開校になり委員からも講師をお願ひしてありますから車を貸して下さい。
軍政府
考へて置きます。
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