戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1949年03月03日 
(昭和24年)
会議名
部長会議 1949年3月3日 目録詳細 画像を見る
議事録
部長会議〔改正俸給案・琉球大学〕

  一九四九年三月三日(木)午前九時半
  出 席 志喜屋知事、島袋官房長、又吉総務、比嘉渉外、当銘財政、冨名腰企画、安次富社会事業、平田通信、前門司法、池原衛生部長代理、仲村警察、山城文教、当間経済、柴田工務課長、安里人事課長。
    ※四日の定例会議、一日繰上げ開催。
協議事項
 官房長
  物は六倍になり、俸給を三倍にした。家族手当なし。各部庶務課長の決めた此の案を安里人事課長から説明してもらふ。
 人事課長
  改正俸給案(別紙)の説明。
 総務部長
  運転手を月給にしてもらいたい。手当、賞与支給よりは本俸を上げてもらいたい。
  知事六〇〇〇円は如何。
 全員
  賛意表明、決定す。
 司法部長
  裁判長一人だけ部長並にしてもらいたい。
 全員
  賛成、決定。尚ほ検事長は一級下げて九五〇円を二八五〇円(新)。
 人事課長
  各部二、三名均衡のとれない者あり。改正の時期に便乗して昇給を願ふが混乱する。一応これでやって後で是正する。
 財政部長
  三月十五日までに是非軍に提出せねばならぬ。財政部に七日迄に出すように。
 渉外局長
  此の表の八五〇円以上は皆率を三倍にしたら。
 全員
  賛成、決定。
  九五〇を二八五〇に、九〇〇を二七〇〇に、八五〇を二五五〇に。
 警察部長
  増俸制度を設けてもらいたい。
 人事課長
  予算にそのゆとりなし。
 財政部長・渉外局長
  その規定は作っておく必要があると思ふ。
 官房長
  話かはって民政府の便所をつくってもらいたい。
 工務課長
  昨日人事課長と話した。近く作る。
 官房長
  去る火曜日の連絡会議の内容報告。
 知事
  民司法部より軍司法部への書類提出の件、軍より返戻された。今後知事を経由してもらいたい。
 司法部長
  市町村制にぬけたところを軍司法部に起案してほしいと出した。
 総務部長
  委員会にあの件はかけた筈。良心的に知事を経て提出してほしい。
 総務部長
  沖縄議会議員、昨日辞職届提出の件報告。その理由書朗読す(島袋)。
 渉外
  稲嶺一郎氏(現沖縄人連盟総本部副会長、元満鉄社員)の沖縄訪問に関する電文(極東軍司令官発、ライカム司令官宛)報告説明。
 文教
  琉球大学について、案を作って皆様にはかる。
 渉外
  米国より教師派遣の件(二人)比嘉善雄氏より通信があった。
  軍政府フライマス氏の回答ではミードさんにとってもらふことが一番よからうと。
 経済
  企業免許の件で料理屋が既に四〇軒も出てゐる。
  今の食糧事情で軍のチエス大佐はどうみるか。自由企業だから阻むわけにもいかんが。
 警察
  許したらどうか。後は経営が困難で消滅すると思ふ。
 司法
  自由企業だから認可せぬわけにいかん。
 渉外
  石川の火災罹災者に先日一戸当毛布四枚、食糧品等、ラヽ品からやった。
 警察
  先日の知事諭告ききめがあった。婦人会の活動効果あり。
 社会事業
  婦人の方は精神面のみでもいかん。物の面でミシン等考慮してもらいたいとロバートさんに話した。
  グリーン女史等良案だとほめてゐた。
 警察
  米飛行機がDDT散布の為低空飛行の際投石するものありとの注意を受けた。文教部長さんも学校の子供達に警告してもらいたい。
                 ――以上――
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