- 組織名
- 沖縄民政府
- 開催日
- 1949年02月21日
(昭和24年)
- 会議名
- 軍政府経済部ハーパー女史と会見 1949年2月21日
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- 議事録
- 軍政府経済部ハーパー女史と会見
一九四九年二月二十一日(月)午前十時半
〔出 席〕知事、副知事、官房長、経済部長、企画局長。
〔軍政府〕ハーパー女史、マーチン中佐。
〔会見内容〕
女史
今此処にゐる人の名前と職名を書いて提出して下さい(船越局長認めて提出す)。
女史
経済通の人が要る。調査してゐるのはアメリカの大へん必要なものである。その為めにはこっちのことが分らねばならぬ。
経済部長
崎間君はどう。
女史
崎間君も助けにはなる。なるべく専属が欲しい。
O・C・AとMGは同じ仕事だ。一週一回と言はず度々助けてくれ。当間さんも来てくれ。
渉外局長
船越君は企画局長である――紹介。
企画局長
調査課で社会・経済の資料を集めた時はヘルプの意味で差上げる。
女史
来る三月一日から十一日までの間に、全琉球経済会議を開く予定。沖縄が中心になるので沖縄だけの問題をその前に聞いてみるつもり。
来る木曜午前十時沖縄だけの問題を討議する。
当間部長で人選決定、崎間君も是非加へてくれ。
崎間君と六人、この人達は全琉球の時にも出ること。
女史
お土産話。実は一月の予定だったが陸軍省に延期させられて満三カ月ゐた。向ふでは琉球の皆様のことを聞きたいといふのでひきとめた。
マーチン中佐も此の間行かれた。
経済局で仕事した。日本、朝鮮等の代表が来た。
自分(ハーパー氏)は琉球代表としてやった。
陸軍省といっても国務省や色んな人と折衝して、重大な会議に列席した。逐一報告する。
結局向ふで自分がやったことは琉球の存在について知らしめることが主眼であった。随分、骨折った。各省廻っておかげで琉球について興味と関心をもつようになった。
琉球の経済情況は段々よくなる。特に復興資金はアメリカとしては出来るだけ増やそうとしてゐる。
自らの手で復興が出来るようやってあげようと力こぶを入れてゐる。有望と思ふ。
これまでは琉球に関する復興資金は全部日本のものに包含されてゐた。今度はアメリカから直接こちらの軍政府へ来る。独立の態度がとれたのは経済的の一進歩である。
一九五〇年の復興予算を幾らにするかと各省ともいろいろ合議してゐる。琉球に幾らやると判っきり言ふことになる。
戦前の琉球とは余り知られなかった。これからは注目される。昔は日本の勢力範囲だった。今は異る。
アメリカでも興味をもってゐるのは、MGと民の協力してやってゐることである。民のほんとに要求するのは大いに歓迎するところだから、確実な資料等蒐めて大いにやってくれ。
マーチン中佐の此の間の話、軍の払下げ品については、使ってよろしいと決定した。
その会議の時も自分はゐて丁度よかったと思った。
琉球では是非之が要るといったので。
これから質疑応答にしよう。
渉外
先日のロイヤル長官との会見概要を話す。
女史
ロイヤル長官にはお会ひした。自分から琉球についての予備知識を与へた。
マーチン中佐
船の問題で海運の方はもっとうまくやらねばならないとネルソンといふ人が来てゐる。増船計画は進む。グリーンさんの所まで書類はきてゐる。
渉外
(ロイヤル長官と知事会見談中の教育面の問答を話したところ)。
女史
教育面はまだいい方だらう。
経済
さっきの船の話は漁船ですか。
マーチン中佐
よくは分らない。輸送船も関連してゐよう。
列島間貿易によく注意してゐる。計画の中に入ってゐる。今既に買いつけたもの、これから買ふもの等詳細報告が来てゐる。オフィスに来たまへ一緒に(経済部長へ)みよう。
女史
崎間・宮里氏は援助してくれる。
村の係を訓練して、確実な統計を要求してほしい。
市町村長に充分納得させてくれ。リポートに基準を置いてアメリカはやるのだ。これがなければ何の興味も関心もアメリカとしては持てない。あまり暇のかかるものでもない。市町村もその位の統計は必要だ。
統計は確実にやってほしい。きまった日に提出のこと。
次の市町村長会には自分もマーチンさんも入って一緒に話さうぢゃないか。アクトンさんも来てもらって軍の財政の事も話してもらったら。
当間さんが努力してゐることに対し、われわれは支持しませう。免許の方はどうですか。
経済
却々はかどらない。
マーチン中佐
免許の事務を促進させる様にして、実地の調査は後からするように。不届はいけない。
経済
書類の方が却々うまく行かない。
マーチン中佐
指令にある手数料の件は資本金の何%といふのは天井を示す。それを超えてはならぬといふ意味で皆が皆それ丈けとはいわぬ。例へば依託販売等は金がかからない。
実地調査の際注意して実情に即したやり方をしてほしい。
マーチン中佐
三万七千五百トン位のスクラップがオードランスにある。陸軍が入用なだけをやって、その残を民政府にやる。それでも大したもの、工業用のが主である。払下げまでに二、三カ月はかかる。待ってほしい。軍から民に資材をやる場合は知事を通してやる。
くれる方の代表も、ライカムの方も来てヱバレットさんと連絡して受けとるよう内々に承諾してゐる。
女史
皆さんはよく軍をたづねて来てくれる。特に企画局の人は。
マーチン中佐
スキャップの専門家の話では島内品は増え、一九五〇年からは補給品は半減するといってゐた。
沖縄では害虫、害鳥、早ばつ等あって八百万~一千万ドルを許可してもらいたいと陳情してある。
幾分かは減らされるんぢゃないか。
マーチン中佐
復興用のセメントの件は噂でほんとぢゃない。
MG用でなく、アーミー用である。
ここの復興のセメントぢゃなかった。はっきりしてゐる。
日本から建築資材、セメント等くることになってゐる。
――以上――
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