- 組織名
- 沖縄民政府
- 開催日
- 1948年01月21日
(昭和23年)
- 会議名
- 経済懇談会 1948年1月21日
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- 議事録
- 経済懇談会〔経済に関する質疑応答〕
一月二十一日(水)午後二時
出 席 志喜屋知事、又吉、島袋官房長、平良、宮里(貿易庁長)、安谷屋、玉城、糸数(青重)、石橋の各部長及課長。
軍政府 ウイルソン中佐、仲村渠ヨシ通訳。
民経済部とウイルソン中佐との経済に関し質疑応答。
一、工業資材輸入の見透しについて(工業部提出)
軍政府
二点から制限がある。
1 経済の関係から。
2 輸送の関係から。
経済の関係は六ケ敷くなって来た。
マーシャル案は全世界を救済することであった。
陸軍省もマック司令部も此案を支持して来た。
経済の件は通常予算に入れらるべきである。
日本よりも欧州の方が戦災は大きい。
食糧、肥料、家畜、衣類、種物、医薬、教育に必要なること等は通常予算に含まれて居る。
此費用が一ケ年三〇〇〇万弗である。
其外に沖縄産業復興費として二〇〇〇万弗を要求した。
輸送船の入港する所は那覇と勝連港であるが、食糧を主として居るが減食の後機械類は入れられるだらう。
安谷屋部長
漆や紙より等の輸入が欲しい。
二、村売店を個人経営に移したら如何(商務部提出)
軍政府
軍政府では自由販売を研究して来たが現在では進んで来て居る。村売店も自由に移したいと云ったら財政部の方で税の関係から反対して来た。
四政府の経済を統一にしたい。
許可になったら村売店は米国輸入物資のみ取扱はしたい。
軍案が許可になったら四政府の代表者を集めて協議したい。
三、食糧物資の補給は何時迄でか(商務)
軍政府
米軍の居る限り沖縄人の必要とする物資は続く。
米国の帰属外にならない限り最少限度の生活の補給はする。
四、日本及外国よりの輸入の可能如何
軍政府
日本の輸出するものしか出来ない。
日本の必要なものは沖縄も必要である。肥料があるが、沖縄から原料を出して其代りに肥料を送らす。材木も其通りである。費用のかゝらないものを入れる(例 ディーゼルエンヂン)。
日本からの輸入も限度があるから米国品と組合して限度にゆとりを取る。
沖縄も産業を盛にして輸出しなければならない。
安谷屋部長
先づ資材を入れると産業が復興するから資材から輸入されたい。
軍政府
同感である。而し現在の所輸入は出来ない。
五、漁船の急造計画(水産部提出)
軍政府
造船は願って居るが二〇〇〇万ボールド呎の材木を要求して居る。
漁船方面に注意を払って居る。生産の重要性を有って居る。機械は二五〇馬力を入れる。
六、台湾との貿易の件如何(水産部)
軍政府
台湾は支那であるから支那を通じてやって居るが、而し麻以外は望薄である。
七、家畜輸入の件如何(農務部)
軍政府
家畜輸入の予算が取れたら考へたい。
豪州からの二五〇頭(牛)は来ると通知を受けた。
馬七五〇頭入れたいと注文した。日本に豚を注文したが一頭二五〇弗とのことで断った。
米国では一頭四〇弗乃至五〇弗であるが、而し運賃が一頭二〇〇弗である。
一九四九年度の予算は家畜を入れることに良好と思ふ。
◎米国からの物資については運賃は含まれてない。
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