戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1947年10月31日 
(昭和22年)
会議名
部長会議 1947年10月31日 目録詳細 画像を見る
議事録
部長会議〔バス・職員整理委員会・倉庫〕

  十月三十一日(金)午前九時
  出 席 志喜屋知事、島袋官房長、比嘉秀、山田、松岡、糸数、護得久、当銘、宮里、當銘(財)、比嘉永、安里(工業)、大嶺(水)、大宜見、前門、當山、平田、仲村、山城、平良、又吉、桑江の各部長及代理。
協議事項
 島袋官房長
  軍連報告。
  ロータベルグ少佐は、情報課は官房に置いた方がよいと云はれた。
  紡績業もやりたいと軍政府では話があると。
  大東の燐鉱は日本から積出しに来たと。
  ジョルダン少佐は自由経済がよいとの私見を有って居る。
  知事から肉類、油類の配給方を御願ひされた。
 松岡部長
  バスの件につきクレーグ副長官から呼ばれて、
   1 料金が廉いと思ふが如何(途中乗車が多いが)。
   2 辺土名線を辺土まで延長したら如何。
     (1) 辺土迄で延長することはよいが経費が取れるか。
     (2) 住民のため欠損してもよいか。
     瀬嵩から嘉陽迄で佐敷線を延長する。
   私としては、
   1 料金を値上げすることは出来ない。
   2 延長の方は今の所車が不足である。
   3 四台増車すれば出来る。
 仲村部長
  料金の件は現在の方でよいと思ふが。
 全部長
  異議なし。
 島袋官房長
  整理職員の就職斡旋方の委員会を設置したい。
 大宜見部長
  職員整理よりも税外収入を考慮されたい。
 島袋官房長
  税外収入も考へ復興費も御願ひし只職員の整理のみを考へて居るのではない。凡て万全を期してやりたい。只今の批評は当らないと思ふ。
 護得久部長
  税外収入の説明をなす。
  学校の授業料、バス収入等。
  以上の収入だけで二三〇万円程度である。
 當山部長
  整理委員会の委員を厳密に人選されたい。
  何故なれば人事に不公平があると思はれる。
 前門部長
  整理委員会設置には賛成である。
  富籤の制度は如何。
 護得久部長
  現在の社会情勢としては尚早と思ふ。
 山城部長
  ハイスクール迄は教育の機会均等を与へる為め授業料を徴収しないと教育隊長は言はれて居る。
 大宜見部長
  往診料を取りますか如何するか。
 護得久部長
  取らない方がよいと思ふ。
 平良部長
  補給部は復興費に入れるか如何か。
 當銘課長(財政)
  未だ交渉して居ませぬ。
 平良部長
  天願倉庫を半官半民にしたいとの陳情書が出て居ますが知事は如何御考へですか。
 志喜屋知事
  判然と考へて居ませぬ。
  税外収入になることを考へても居る。
  地方倉庫を半官半民にすると云ふこともあるが。
 糸数部長
  若し二十五%の利益を軍政府がくれたら其一割を民政府に納めて半官半民にし商人も立起らせたい。
 護得久部長
  現在の所米国品を商人の手に渡すことは如何がと思ふ。
 平良部長
  現在の税に尚ほ自治を築きたい。
  税率の高いことを部長自身で陳情を提出したら如何なるものか。
 護得久部長
  高い理由は。
 平良部長
  高い理由はない。直観的に高い。
 志喜屋知事
  知事公選を伺ひ、若し公選するならば其知事に新機構を任せたい。
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