戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1947年06月13日 
(昭和22年)
会議名
軍民連絡会議 1947年6月13日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民連絡会議〔税・選挙・土産品売店〕

  六月十三日(金)午後二時半
  出 席 志喜屋知事、又吉部長、島袋官房長、比嘉秀平課長。
  軍政府 レートン中佐、東通訳。
諮詢事項
 軍政府
 ◎三和村は全地域へ帰還することが許された。
 ◎金武の飛行場の裏手の方に禁止区域を広げると云ふ案があるが、来週調査して徹底させるから、それ迄でに同地域の部落の状態(戸数・人口等)を調査しておく様にされたい。
 ◎沖縄住民がラヂオを聴くことを許してくれとの要求があったが、聞くことは差支へない。但し受信器を持った人は届出をなすこと。放送は無論禁じられて居る。
 ◎開拓庁予算に関する書類を渡す。
 ◎読谷の喜納で爆弾の箱や雷管を住民が勝手に取って居る。其自身非常に危険でもあり見付かり次第射撃される筈であるから警告を発せられたい。
  七月一日は海軍から陸軍に移管された記念日である。当日民政府は半休を許される。尚午後二時から知念高校で野球がある。
  当日クレーグ大佐から各部長を午後四時半から招待しティーパーティーを行ふ。各部長名簿を提出されたい。その晩は映画を見せたいと思ふが場所に就いては知事の方で選定して貰いたい。
  但し以上は未決定であるから公表は差控へて貰いたい。
 志喜屋知事
  税制に関して陳情書を提出しましたが如何なりましたか。
 軍政府
  クレーグ大佐の事務所に持って行ったが如何なったか分らない。
 志喜屋知事
  昨日沖縄議会を開いたが其席上で税率が余り高いと云ふ話でした。
 軍政府
  税は軍政府のために徴収するのでなくて沖縄のためにであり自営するのが原則だと思ふ。
 志喜屋知事
  其理屈はよく存じて居るが現在の沖縄の状態では余り高くては住民が生活し得ない。次第に高くしていった方がよいではないかと思ふが。
 軍政府
  税率其他についても知事から出した民政府の案に基いて施行された筈であるがよく調査して見ます。
 志喜屋知事
  沖縄議会で選挙を早くやりたいとの要求がありましたが。
 軍政府
  軍政府でも出来るだけ準備の日数を縮めて早くやりたいと思って居る。
  大体八月一日迄でに準備を完了し九月中旬には施行することが出来ると思ふ。
 志喜屋知事
  本日のうるま新聞に台湾からの帰還者が持って来た旧紙幣が無効になったと云ふ記事がありますがそれに関する指令を貰いたい。
 軍政府
  其件はよく知らない。調査して見ます。
 又吉部長
  本部村の分村問題につき陳情書を提出しましたが如何なりましたか。
 軍政府
  研究中である。クレイグ大佐にもまだお伝へしてありませぬ。

  六月十六日(月)午後一時半
 クレーグ副長官から志喜屋知事及安谷屋部長軍政本部へ呼ばる
諮詢事項
 軍政府
  土産品売店を開始したが値段もよいし、増産すべく新聞、学校、市町村長等に通知を発して奨励されたい。
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