戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1947年05月21日 
(昭和22年)
会議名
軍民連絡会議 1947年5月21日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民連絡会議〔米沖人商取引・販売店・西表開発〕

  五月二十一日(水)午前十時
  出 席 志喜屋知事、又吉部長、島袋官房長、比嘉秀平課長。
  軍政府 スコット少佐(ウイルソン中佐代)。
  欠 席 比嘉通訳、津嘉山課長。
  記録者 喜瀬事務官補。
諮詢事項
 軍政府
  経済内令第二号第五項に関して。
  米人及沖縄人との商取引が出来る様に現在案を作って居ます。其れに依って孰れ商店が開かれ取引が出来る様になるだらう。
  副長官のサインが済めば正式に通達しますが、副長官が承認するや否やは分りませぬ。
  L・C・Tは西表へ石炭積みに出帆しました。石炭は商務部へ来て、商務から一般に配給する筈です。工業面が其の配給を受けるのに優先的を持って居ると思ひます。
 志喜屋知事
  ウイルソン中佐は東京からワシントン迄で行かれますか。
 軍政府
  東京での委員会から数名選ばれてワシントン迄で行くことになって居るが、ウイルソン中佐は行くか否かは分らない。多分行かないで来週帰へられるのではないかと思ふ。
 志喜屋知事
  沖縄の土産品販売店に関する指令に就いてゞすが、同販売店は比嘉至栄氏によって経営され、安谷屋工業部長が協力すべきものではありませぬか。
 軍政府
  私の考も大体然うです。比嘉氏が経営し安谷屋部長が協力する。若し安谷屋部長が経営することになると知事の了解が要るから。
 志喜屋知事
  販売店で働く人達の給料は如何なりますか。民政府と関係がありますか。
 軍政府
  現在比嘉氏と働いて居る二人と比嘉氏の分は引続き軍政府の方で支払ひ他の人の分は販売店の利益で賄ふ。
  売上金は全部民財政部へ収められる。
  生産者への製品の支払は財政部から引出してやるのであるが之は全部比嘉氏がやる。
  軍政府から民財政部へ係が一人派遣され販売店の売上代金の弗を円に換金する仕事に携はる。
  安谷屋部長は金銭関係の仕事には全然関係がない。
  安谷屋部長の携はるべき仕事は製品を多く出すことだけである。
  現在比嘉氏がやって居るP・Xの報告が財政部に行って居る筈です。其の利益は大したものだらうと思ふ。(生産者から二十四円で買上げ、七六円で売って居る。)
 志喜屋知事
  西表開発の予算に関して。
  ポスト中佐は該予算は特別予算として軍政府から支払ふと云はれたが、軍財政部のリース中佐は民政府通常予算として八〇〇万円に含まれて居ると言って居たさうですが何れが正しいか判然としない。知事は特別予算として計上されることを希望して居ます。
 軍政府
  西表開発予算のことは以前は経済部で始末して居たが、工務部へ移管されたので此事に関してはよく分らない。工務部長ウエルチ中佐と打合せて御返事します。
 志喜屋知事
  西表開発予算も開拓庁と同様に取扱はれる様希望します。
 ◎先に○○○船長の減刑の件につきてウイルソン中佐を通じて陳情したが、同船長は数週間前に解放されて帰へって来た。非常に感謝して居ます。
  一年半の判決であったが四、五日で解放されました。
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