戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1947年05月09日 
(昭和22年)
会議名
部長会議 1947年5月9日 目録詳細 画像を見る
議事録
部長会議〔匿名投書・沖縄財団〕

  五月九日(金)午前九時
  出 席 志喜屋知事、島袋官房長、護得久、平良、平田、當銘、前門、山田、仲原(開拓庁)、知念(水産)、安里(文教)、宮良(工務)、高嶺(警察)、比嘉農務部長、當山、大宜見、安谷屋、又吉、比嘉翻訳課長、各部長。
協議事項
 島袋官房長
  五月五日於知念ハイスクール民間の懇談会の要項を報告す。
   1 道義昴揚の件。
   2 民意代表機関設置の件。
   3 生活安定の件。
  民政府は行政府であって政府ではないのに責任ある政府の如く考へて居るものがある。
  通貨切替へに付き民政府の努力も知らず民政府は何をして居るかと云ふ者もある。
  特配の不正配給を止めよ。
  日用品を配給されたいと。
 糸数部長
  軍政府からの法令は一応有職者に配布されたい。
 島袋官房長
  副部長は専任でなく課長に兼任されたい。
  理由は副部長なる職は民政府が必要を感じて軍政府に設置方を申請したものでなく軍政府から提出されたものであるから。
  次の様な匿名投書が知事宛に来て居ます。内容を摘出すれば次の通りである。
   1 一月分の給料未払の件。
   2 町村の御祝騒ぎで物資配給不正の件。
   3 途中乗車利用の件。
   4 早く請負事業に移されたい。
 松岡部長
 ◎車は道を通る者は乗せるなと軍政府の命令である。
 ◎請負事業も未許可で将来のことである。
 又吉部長
  運転手の給料が安いが何とか方法はないか。
 松岡部長
  事務兼務をさせたらよいと思ふが。
 大宜見部長
  通勤用の車を出されたい。
  帰へりは午後四時四十分として。
 松岡部長
  板材は売ると云って居る(軍政府)。一軒十一坪以内を限度として。
 糸数部長
  部長が辞めた時家がないから官舎を払下て貰ったら如何ですか。
 志喜屋知事
  東京に沖縄財団が出来て在沖縄の郵貯・恩給・戦災保険等を取ってくれると云はれて居るが。
  個人々々としては依頼したい人々も居ると思ふが如何しますか。
  之を住民に周知せしめたら如何と思ふが。
 護得久部長
  財政部で纒めて軍政府を通じマッカサー司令部から沖縄財団を通じて渡す様にしたら如何なものでせうか。
 又吉部長
  軍政府も軍政府で纒めて請求する意向の様である。
  護得久部長の御意見に同意である。
 前門部長
  該件につき確実味があるや否や。
 護得久部長
  それは判然としない。
 ◎軍政府から呼ばれて、下給日給者に対して給料支払って居るのに未だ一、二月分の賃銀を支払って居ないから早く支払ふ様にせよと。
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