- 組織名
- 沖縄民政府
- 開催日
- 1947年04月30日
（昭和22年）
- 会議名
- 軍民連絡会議 1947年4月30日
目録詳細 
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- 議事録
- 軍民連絡会議〔コカ園・予算縮小〕
四月三十日（水）午前十時
出 席 志喜屋知事、又吉部長、島袋官房長、比嘉翻訳課長。
欠 席 津嘉山課長。
記録者 喜瀬事務官補。
軍政府 ウイルソン中佐。
諮詢事項
軍政府
沖縄の経済問題に関する協議でヨーウエル中尉、ホーイ大尉と私と三人が来る日曜日にマック司令部に行くことになって居る。而して三人の中代表者一人は東京からワシントン迄で行くことになって居る。私は家族も此所に居るし学校へ通って居る都合もあるので東京迄で云って引返へす積りで居る。郷里へ帰へるなら一年程家に居たい。家を出てから六年にもなる。
郷里で暫く勉強して又沖縄へ帰へって来たい。而して自分が蒔いた種子が如何なって居るかを見たい。
志喜屋知事
東京へ行かれても沖縄のためによろしくお願ひします。
軍政府
沖縄に興味を有ち非常に愉快に思って居る。世紀の経済地磐を立直すために奮闘して居ます。
今回の旅行の用件は沖縄救済の問題を協議するためであるが向ふの人を説伏して見せたいと思ふ。
又日本は景色のよい所だと聞いて居るが季節もよいし東京の景色も見たい。
志喜屋知事
水産連合会長山城東榮氏が辞めましたが。
水産部長の玉城氏は其後任に台湾から帰還した與儀喜宣氏を推薦して居ます。
軍政府
山城氏の辞めた理由は何ですか。
志喜屋知事
燃料の配給に不公平があった為めでせう。
軍政府
其件は山城氏がやったのでなく部下がやったと云ふ話ですが。責任を感じて辞めると云ふことなら私として異存はありませぬ。
水産部係のアシュモア大尉に話して見ませう。
志喜屋知事
コカ園の件につき警察部で調査した所十人程の首謀者が居た。詳細な報告は警察を通じて軍政府の保安部へ提出する筈です。
軍政府
先日ヘードン准将、カトリン大尉外数名で与儀試験場、壺屋、糸満を視察したが、其途中与儀試験場の裏側にある燃料積場に使用された地域を直接民へ譲渡された。レートン中佐もよく知らない筈です。此の事は極内密にして頂く様に。
壺屋は大変よくやって居ました。
志喜屋知事
民政府は軍政府から家屋の材料を貰ったが家屋所有権認定の資材として必要ですが実際に民に払下げたと云ふ指令を戴きたい。
軍政府
軍政府工務係のウエルチ大佐に話して見ませう。
志喜屋知事
布哇から野菜種子が来ましたが聞くのが遅ったので昨日感謝状を送った。
漁具類も近く来ると云ふ話であるが着いたら直ぐお知らせを願ひたい。
軍政府
種子は来たが漁具は未だ来ない。来たら一緒に授受式を知事並に関係部長と共に撮影し布哇へ送って新聞等にも掲げた方が有意義だと思ふ。
志喜屋知事
予算縮小に関する指令を貰ったが民財政部では既に準備をして居る。
而し文教部（校舎建築等の関係で）外二、三の部では通常予算では維持出来ない。臨時事業があるがよろしくお願ひしたい。
軍政府
財政部の方の管理であるので私としては判然とお答へすることは出来ない。私個人の意見としては知事からクレーグ大佐宛文書で「削減は行ったが校舎建築等特別の事情のため追加予算が必要である旨」陳情したらよいでせう。
志喜屋知事
Ｎ・Ｏ・Ｂ内に在る宇堅部落に対し民政府財政部では課税しようとして居るが如何なるものでせうか。
軍政府
軍政府財政部でも研究して居ることと思ひます。
私としては御返事出来兼ねます。
志喜屋知事
Ｆ・Ｓ九五号の船長の減刑につきて商務から陳情書を軍政府に提出したいと云って居ますが提出してよいか否かをお伺ひします。
軍政府
之には二つの方法があると思ひます。
一、海軍部長のショーン少佐に話して、其人が此の件に同情すれば可能であり、然もなければ無効だと思ふ。私の方でショーン少佐に話して見ませう。
二、民の最高判事に相談して法律的に執行猶予又は減刑が可能であるか否かを調べた後で提出した方がよいでせう。
軍政府
◎一九四九年迄での各部の需要品を色々要求して来たが、該件につきて当方でも要求して貰ひ受けようとして居る。民政府の要求書に記入して居ないもので軍政府で要求しようとして居るものもあり、又要求しても来るか来ないか分らないものもある。
若し来ないものがあったら其の代りに他のものでも受け取らうと思って居る。東京やワシントンに行くのも補給計画の協議のためである。
結果は予算が承認されるか否かであるが六月か七月にならなければ分らない。
軍政府では色々要求のために非常に忙しいから右の結果が分る迄では民政府の方からあまり要求しない様に各部長及住民にもお伝へを願ひたい。
大東島や西表にも多くのものが行って居るが未だ承認されて居ない。又外にも承認されて居ないものがある。一緒に承認を得たいと思って居る。兎角承認された予算はものを代へてゞも全部取りたいと思ふ。
◎ヘードン准将が応接間としてライカムに小さい家を持って居るが、其中に沖縄の製品を陳列し小さい博物館を持ちたいと云って居る。之は沖縄の紹介にもなるし非常に大切であると思ふ。
クレーグ大佐も同様軍政府内に小博物館を持ちたいと云って居る。
皆様の御協力を得て色々集めたいと思ひますが知事も御協力なる様お願ひします。
軍政府ではスコット少佐が係になる筈です。
ウイルソン中佐東京行日程。
来る日曜 出発
五月五日 沖縄関係の会議
〃 八日 沖縄を含むフィリピン関係の会議
〃十八日 一人ワシントンへ折衝のため出発
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