戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1946年10月04日 
(昭和21年)
会議名
定例部長会議 1946年10月4日 目録詳細 画像を見る
議事録
定例部長会議〔インフレ防止他〕

  十月四日(金)午前九時
  出 席 志喜屋知事、島袋、當山、糸数、玉城、比嘉秀、司法、大宜見、比嘉永、仲村、当銘、護得久、平田、山城、又吉、松岡、安谷屋各部長。
協議事項
 志喜屋知事
  皆様にお願ひします。
  復興事業が進捗しつゝある。
  職員の寄付は強うるものに非ず。故に各部長で部員によろしく取計ひを願ひます。一ケ月間は共に苦しむ心情で了解されたい。
  青年学校設立の時に此の時期を見たら如何と思ふ。
 比嘉永部長
  三ケ月に分納したら如何です。
 大宜見部長
  私が納得の行くまで待って貰いたい。
 護得久部長
  寄付金が欠けると会計の報告が困るから其点御注意を願ひます。
 大宜見部長
  此の事業によりインフレーが生ずると思ふから経済対策をやられたい。
 護得久部長
  帰還者も相当の通貨を持って来るので之を民政府で貯金を勧誘されたい。彼等の所持金は一億円以上に上るのではないかと思ふ。
  今の中に生産も計りインフレーを防止されたい。
 大宜見部長
  インフレー防止を具体的にお願ひします。
 護得久部長
  インフレーの防止策は二点である。
   一、通貨の縮小。
   二、主要食糧の一人当りの最高額の所有を決定すること。増産の奨励。
 比嘉農務部長
  インフレーと増産に対し、家畜の移入を計れば通貨の吸収が出来ると思ふ。
  現在は物々交換になって居る。個人の物々交換を厳に取締ること。
 護得久部長
  増産関係の資材を早く移入されたい。
  沖縄の物資が先島、日本へ流れて行く。
  物資の少い所から流れて行くと益々困る。
  此のブローカーを警察で厳に取締られたい。
 志喜屋知事
  民政府移転につきて。
 伊藝秘書課長
  移転計画の説明をなす。
 全部長
  異議なし。
 大宜見部長
  出勤時間を厳格にやられたい。
 又吉部長
  帰還者に対する報告。
 志喜屋知事
  帰還将校の就職につきての軍政府意向報告。
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