戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1946年09月11日 
(昭和21年)
会議名
軍民連絡会議 1946年9月11日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民連絡会議〔復興案・闇・貿易〕

  九月十一日(水)午前九時
  出 席 志喜屋知事、安谷屋部長
  軍政府 ウイルソン中佐。
諮詢事項
 軍政府
  安谷屋部長は人形の着物の生地を受取ったか。
 安谷屋部長
  未だ受取って居ない。
 軍政府
  幾程必要か。
 安谷屋部長
  人形一、〇〇〇個分。
  着物一四三ヤード。
  帯地五〇ヤード。
 志喜屋知事
  復興案通過に対しお礼を申述ぶ。
 軍政府
  全部通過した。たゞ一、二点は不許可だが。
 ◎本週末其金が財務部に来るだらう。
 志喜屋知事
  闇取引につき警察、市町村と協力して取締って居る。久米島にも警官を発して一ケ月程厳重取締まる。
 軍政府
  久米島の闇取締を報告されたい。真珠が欲しい。
 志喜屋知事
  以前真珠養殖して居たが、収支償はないため止めた(八重山方面で)。
 軍政府
  此養殖に費用が要るなら要求せよ。
 志喜屋知事
  案が出来たら提出す。
 軍政府
  久米島に自然の真珠があったら取って置く様にされたい。
 志喜屋知事
  八重山開発を研究して居るが案が出来たら提出す。
  農務部へブルトーゼー、トラクター等の下付のお礼を述ぶ。
  大東島の職員は赴任した。
  港川の粟石採掘機をお願ひしたい。
 軍政府
  安谷屋部長からハウス中佐に書面を提出せば届ける。
 安谷屋部長
  ダイナマイトも欲しい。
 軍政府
  未許可なら許可なるべく努力す。
 志喜屋知事
  軍の職員の住宅を作るべく工作隊を組織して居る。
 軍政府
  瓦とブルトーゼー払ったか。
 安谷屋部長
  払った。
 軍政府
  ブルトーゼーは。
 安谷屋部長
  ブルトーゼーは故障して工務部に返へし復貸すべく頼んだ。
 軍政府
 ◎軍からトラックの要求がある時は各プールから集めなくてもよい。(松岡部長へ伝へる様に)。
 ◎トラックが若し農務部で二〇台必要ある時は農務隊長・輸送隊長・民工務部に命ずるよりも、知事で統制取ってやられたい。
 ◎民政府のなすべきことは軍政府に世話をさせない方がよい。
 ◎甘藷は一斤十六銭のとを三十銭で卸し三十三銭の小売値にすることに農務隊長が話して居たが、私(ウイルソン中佐)も努力す。
 ◎知事が承知せば許可す。但六週間。
  国頭方面から島尻方面に輸送す。
  文書を以て提出する様にせよ。
  農連を通じて北部から南部に六週間送る。
  理由は、
   一、南部地区の甘藷を成熟させるため。
   二、闇取引を防止するため。
   簡単で箇条書でよい。
 軍政府
 ◎ホーイ大尉が東京から帰へって来たがマック司令部の許可を得て、大島・先島・沖縄を一組として日本と貿易す。
  各島から一人宛委員を出して協議す。ホーイ大尉が中心となる。各島単独には日本と貿易は出来ない。代表者は凡ゆる面を見、又外交的の人物を委員にす。宮古・八重山は一人の代表でよい。宮古・八重山は一区域になって居る。
 志喜屋知事
  財政部から酒タンク用としてセメント一〇〇袋をお願ひしたい。
 軍政府
  リース少佐を通じ文書を以て提出せよ。
  セメントは軍政府でも困って居る。或は得られないかも知れない。理由を具して提出せよ。
上へ戻る