- 組織名
- 沖縄民政府
- 開催日
- 1946年08月10日
(昭和21年)
- 会議名
- 経済委員会 1946年8月10日
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- 議事録
- 経済委員会〔農産物他〕
八月十日(土)午前九時
出 席 志喜屋知事、糸数、仲村、當銘、玉城、山田(総務社会課長)、伊志嶺(司法)、松岡、比嘉、護得久、大城(工業)の諸部長。
協議事項
志喜屋知事
農産物供出に関する件。
比嘉部長
商務の西平・仲宗根両氏が来て受入疎開者に本島生産物を配給せよとの軍政府の話であった。
私は精米するに三年程要す(本島の籾)から今度は米国の物資で補ふ様にと云った。
1 現在の米の値段を改定しないと藷も同様に供出しない。
2 買出しが盛んである。殊に佐敷・知念が困って居る。
A 国頭地方は藷があるから南部に送り出す方法を取り、
B 国頭地区には当分赤点を配給せざること。
此のA・Bの二点を知事の職権で処理出来ればやって欲しい。
護得久部長
生産物価は村長対村長の相談によってやるか。
臨時の物価を以て早く有無相通ぜられたい。
凡そ二ケ月でも施行することは出来ないか。
糸数部長
物価は目下軍政府で研究中とのことである。
志喜屋知事
1 物価。
2 国頭地区には赤点を除く。
3 物価は村長村長の協議により。
糸数部長
軍から与へられたるカロリーにも触れるから其点も考慮されたい。
護得久部長
遅配及米国食に不馴のための理由として藷を配給したい。
糸数部長
国頭地方には赤点を省いて南部方面に増配する。
松岡部長
農務では各村の作付段別の報告を取って居るか。
比嘉部長
農務では国頭地方では一段歩八斗、南部では五斗の供出は通達して居る。
坪刈の成績は不明である。
仲村部長
一期作の供出の予想は困難と思ふ。
護得久部長
物価の開きは民政府で補助をすることにし其補填は財政部の収入で補ふことが出来ると思ふ。
山田課長
遅配は全島に亘って居る。
各地区の養老・孤児院からの報告を説明す。
志喜屋知事
供出させるに如何にするか。物価を決定するか。
糸数・護得久両部長
藷の値段を決定すればよい。
志喜屋知事
米の値段は如何するか。
糸数部長
米の値段は軍政府が決定する。
志喜屋知事
藷の値は幾程にするか。
護得久部長
最高三十銭とす。
全委員
異議なし。
護得久部長
十万円は毎月補助出来る。
糸数部長
六月分の食糧品代四〇〇万円来て居るが現金は三〇〇万円しかない。残り一〇〇万円は財政部にお願ひしたい。
護得久部長
財政部で貸出してよい。
志喜屋知事
藷の差額の補助になると運営上六ケ敷くなるが。
糸数部長
差額の補助については知事・財政部長相談の上でやられたら。
志喜屋知事
米に対しては如何するか。保留するか。
比嘉部長
米を作る所には米を配給しなければよい。
玉城部長
石川の水産部の配給を調べて見ると団体の特配が多い。
志喜屋知事
国頭地方の赤点の配給は如何に停止するか。
護得久部長
社会事業部方面と非農家は従前通りやる。
比嘉部長
集荷料は三銭認めて欲しい。
志喜屋知事
財政部の補助に廻はせばよい。
中央倉庫を置かずに各村に。
糸数部長
一地区に亘る物品が個々に分ける仕事があるから目下の所中央倉庫を置かなければならない。
松岡部長
元海軍の輸送機構に直したい。
志喜屋知事
松岡・糸数両部長でレートン大佐に現在の機構を話されたい。
糸数部長
民政府を移すことは徐々にしたら如何。
軍政府に出張所を各部共置く。
松岡部長
場所は民政府としては不適当である。
別墅地帯で聖人の住むべき所である。
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