戦後初期会議録

組織名
沖縄民政府
開催日
1946年07月01日 
(昭和21年)
会議名
軍民連絡会議 1946年7月1日 目録詳細 画像を見る
議事録
軍民連絡会議〔軍政府陸軍移管・土地所有権認定〕

  七月一日(月)午後二時
  出 席 志喜屋知事、又吉副知事。
  軍政府 ワトキンス少佐、後任のラブリー少佐。
諮詢事項
 軍政府
  軍政府の交替であるが陸軍政府は海軍政府の取った政策の精神を踏襲するものである。而し方法に於ては変更あるかも知れない。
  本日の移管式に知事のやられた話は陸軍に印象を与へ沖縄に敬意を表す。此話はたった一つの特記すべきものである。
  うるま新聞に陸軍が沖縄再建のために働くことを期待し又住民も陸軍政府の期待に副ふ様にと云ふ諭告を出す。
 志喜屋知事
  私も同感である。
 軍政府
  日本へ帰還の四名は補充したか。
 又吉部長
  補充しました。
 軍政府
  日本に帰還したい者は何人居るか。
 又吉部長
  其人名を提出します(日本人二三七人、沖縄人九八人)。
 軍政府
  沖縄人が日本人と結婚して居る者は送還につき如何にすべきかを副長官に対し伺を提出すべきである。
 志喜屋知事
  日本人が沖縄人と結婚して沖縄に居残りたいと云ふ者が居るが之等は如何にすべきか。
 軍政府
  以上の件につき明日(火)バートフ氏が午前九時から副知事と打合せに来る。
 ◎具志川村長は如何なったか。
 又吉部長
  何とも報告がありませぬ。
 軍政府
  松岡部長が通行証明書を発行して居るがM・Pが知らないで取上げられる。
 ◎土地所有権認定は進捗して居るか。
 又吉部長
  進捗しつゝある。
 軍政府
  戸口調査は如何。
 又吉部長
  着手して居る。
  新聞社の活字の所有につきて説明す。
 軍政府
  島氏の新聞社長につきて知事・副知事は如何に考へて居るか。
 志喜屋知事
  島氏は日本に帰へりたいと云って居る。
 又吉部長
  瀬長亀次郎氏に社長を譲りたいと云って居る。
 軍政府
  社長の後任は知事・副知事の推薦により副長官の許可を受けること。
 志喜屋知事
  重要な件と思ふからよく注意します。
 又吉部長
 ◎金武寺を復活させて貰いたい。
  博物館にある仏像を返還して貰いたい。
 軍政府
  沖縄歴史の上から寺を復活させたい。
  中城々址を荒さない様に注意させる。
 志喜屋知事
 ◎宮古・八重山の支庁長が来て沖縄と行政を一にすることには反対でないが、若し軍政府が二人の話を聴取されるなら此所に呼んでもよいが。
 軍政府
 ◎先島の住民が反対であらうか否かに不関、軍政府では一にすることは政策として決定して居る。
 志喜屋知事
  首里の米六〇〇俵(酒造用スポイル)は正式に貰ったものでまだ処置はして居ない。
  読谷山にC・Pに連れられて行った一〇〇人は何所から行ったか目下調査中である。
  壺屋は灰皿を作らないで食器類を作らす。
   本日午前十時から軍政府に於て軍政府陸海軍移管式挙行。
   民政府知事以下各部長出席。
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