- 組織名
- 宮古群島議会
- 開催日
- 1952年03月30日
(昭和27年)
- 会議名
- 第12回宮古群島議会(臨時会)[2] 研究会、本会議
- 議事録
- 第二日目(一九五二年三月三十日)
◎議長(玉城玄教君) 研究会を開催します。(午前十一時)
問題は議案第一二七号の直営農場の民営移管についてです。どうぞ御慎重に御審議下さい。
◎農場長(大城喜助君) 議案の説明をなす。
◎平良金一君 平良市の関係地はどうなっていますか。
○農場長(大城喜助君) 副知事が相談することになっています。
◎議長(玉城玄教君) 問題は土地ですね大体どうなっていますか。
○農場長(大城喜助君) 耕作面積は全部で八三七反□□でその中平良市のものが七一反六畝です。
◎砂川玄仁君 副知事さんにお伺いしませう。直営農場は吾々には忘れきれない農場であります。現在□□さんが相当苦しんだりして過去の問題等もあると思いますが今迄折衝して来た事実をお知らせ下さい。
○副知事(東風平惠令君) 政府の解消に伴って中央の機構にも入らないし、平良市も目前に三大事業が発足しているので関係者が経営して民営に移す方がよい。即ち、そのまま貸付けしたがよいとの事です。それで今後若しこの案が本会議で議決になれば平良市に年限をつけて契約をしようと思って居り、その目安はついて居ります。
◎砂川玄仁君 目安はついていますね。考えてもらいたいのは年限を何ヶ年にするかということですよ。作物は一ヶ年、二ヶ年出来るのではないからその点充分考えてもらって参考までに申します。
尚負債も全部でせうね。
○副知事(東風平惠令君) そうです。
○砂川玄仁君 ざっくばらんに申し上げますが普通の人は出来ない問題だからよくその方面に力を入れて下さい。
◎池城朝清君 大城さん、負債の問題になりますが、成程移管は議会としては喜んで居りますが要は皆様の□□の問題と思いますがその辺どんなもんですか。
○農場長(大城喜助君) 負債の償還の問題ですが一九五一年度の予算書にも書いてあります通りで、更に労力等の作業合理化を図って日夜設計して居ります。三月二十七日作付状況をお願い申し上げます。琉銀への支払二一八万円等経理部問題等一切の負債も考慮して今年度は有効な経営をして行く計画を持っています。五三年度以降の五ヶ年間にわたって砂糖の販路が一斤一三、四円で行けば負債償還は大丈夫と思って居ります。
◎池城朝清君 政府の方も何時でも負債の問題で積極的に援助して下さい。
○副知事(東風平惠令君) 承知しました。
◎議長(玉城玄教君) それでは色々負債等も考慮に入れて政府として援助して下さい。
○副知事(東風平惠令君) 八十万から五十万を引いた三十万をば町村組合に引継ぐとして開設してからの地料は考えて行くということにしませう。
◎福里芳夫君 それでよいでせうが、その割当は交付金□□に割当てたらどうですか。
◎池城朝清君 それは困る。人口の少ない処あたりはとても困ると思うがね。
◎議長(玉城玄教君) それでは民移官は賛成しませう。割当方法については副知事がすることにして平良市の地料は農場がもつようにしませう。
四月以降は議会もないでせうし、今後どういう風にして行きませうか。色々と陳情したり中央政府に御願いしたりしなければならないと思うが、倶楽部としてすることにしたらどうでせうか。沖縄も倶楽部みたいにしているらしいです。
◎砂川玄仁君 大いに賛成ですね。尚今後は議会として招集は出来ないでせうから倶楽部の会長と云うか、委員長と云うか、そういうものを決めて置かねばならないでせう。それで私の考えとしては現在の議長を会長とし副議長を副会長としたがよいと思うがどうでせう。
(「賛成」の声あり)
◎議長(玉城玄教君) 尚予備費から十万を出してもらって運営して行くようにしませう。
◎池城朝清君 六月まで残務整理して行く人が居られると思うがそういう人をば七月からどうするつもりか。
○副知事(東風平惠令君) それはどうにも出来ないでせう。止むを得ないでせう。それでは予備費の中事務整理費として十万円を追加してもらって結局三十万円にするようにしませう。
◎議長(玉城玄教君) それでは委員会はこれ位にしてこれで終ります。(午後零時)
本会議
◎議長(玉城玄教君) 開会します。出席は全員です。
議案第一二〇号、一二一号、一二二号、一二三号、一二四号、一二五号、一二六号、一二七号議案を一括上程します。
◎砂川玄仁君 第一二〇号議案から第一二四号議案までは決算のことであります。監査委員により適切なる運営と認め、第一二五号、第一二六号は予算上の事で原案通りにし、第一二七号議案につきましては今日までやって来た方に移管されたらと思います。以上討論質疑を省きまして原案通り確定したい。
○議長(玉城玄教君) 少し休会します。
開会します。(午後零時三十分)
◎下地敏之君 第一二七号は議決してそれに何者に移管されるかはっきり意思表示がないので条件を付けてもらいませう。
○農場長(大城喜助君) それでは次の通り条件をつけて置きませう。「金三十万円は各市町村に還元し、その方法は知事代理に一任する事とし、平良市に対する地料は譲受人が之を引き受ける。」
◎議長(玉城玄教君) 尚移管されるのは「大城喜助外□人」としてはっきり移管するようにしませう。
○下地敏之君 賛成
◎議長(玉城玄教君) それではこれで閉会します。
◎副知事(東風平惠令君) どうも長い間御審議下さいまして有難うございました。(午後零時六分)
一九五二年三月三十日
宮古群島議会議長 玉城 玄教(印)
一番議員 平良 金一(印)
二番議員 福里 芳夫サイン
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