戦後初期会議録

組織名
八重山議会
開催日
1949年02月28日 
(昭和24年)
会議名
1949年2月25日-3月9日八重山議会[3]
議事録
  二月二十八日
◎議長 開会致します。(午前九時二十分)
 昨日議員各位から御希望がございましたので、軍政官の方へ御尋ね致しました。其結果を申上げますと、軍政のために出来た色々の施設及び部課の経費は軍政府自体が当然持つべきものであると云ふ事でした。即ち翻訳官、経理課等の人件費、其他軍補給物資揚陸等に要する諸経費、軍布告違反者に対する諸費用、宮古連絡所の費用等は吾々で支出しなくても良い様になった。
◎九番議員 軍政府負担の人々の人件費は幾ら位でありますか。
○議長 一般会計から人件費一六〇、二九〇円出ています。此の問題に就て色々質問なり御意見等があると思いますから休憩致します。
  (休憩して一問一答をなす。)
○議長 開会致します。
◎五番議員 今まで色々話を聴いていますと、予算案の研究は必要に迫られて来ています。軍政府に対する民政府自体の折衝もあるし、郡民全体に対する負担も相当にあるので部課長さん方はもっと検討して欲しいと思ふ。それから、もう一つは昨日吾々は民政府の予算に就て憂ふるところがありまして、先任軍政官に陳情すべきではないかと協議致しましたがどう致しますか。
◎六番議員 まだ貰えそうな事もあるんではないかと思ふ。吾々議員は人民の声として当然陳情すべきである。吾々議員側も是非訴へなければいけないでせう。
  (議長再度軍政府持ちの経費を説明す。)
◎七番議員 民負担の軽減を図る必要から、軍政府へ陳情すべきであると思ふ。
◎五番議員 軍政府への陳情よりは、歳出面に検討を加えた方が良くはないかと思ふ。当然貰へるものは決定しているし、又吾々から陳情するのは行き過ぎた方でもないか。それで議会を休会して各部課と歳出面に検討を加へる必要があるんではないかと思ふ。
○議員一同 五番議員の意見に賛成である。
◎十七番議員 今年度予算編成にあたっての知事の編成方針を御説明乞ふ。
○議長 此れは知事さんが、開会の挨拶に申上げられました。
◎十七番議員 私が質問する理由は、各部各課の予算資料に対し何等真剣に討議されていない事が見受けられるからであります。それは歳出に対し、各部不当な点が見受けられます。薪炭料の如き総務部も財務部も同一場所に湯を沸かしているのに別々に薪炭料を計上してあるとか、治安裁判所の様な二、三名の職員で地方裁判所と棟一つに居り、地方、治安両方併せても十名そこらの人員であるのに、薪炭料、新聞料を別々にするとかと云ふ処があります。吾々は参事会の会計検査の際こう云ふ事を強く云ふた筈であります。今年度は相当歳出に膨張を来たし、其れが住民によって負担しなければいけないと云ふ時、民政府当局は何等歳出面に検討を加えていない様であるので、予算編成に対する知事の意見をおききする次第であります。
 (知事予算編成の方針説明す。)
◎六番議員 初め五番議員から出ているのは、どうなりましたか。休会に入ってもらふ様になっていますが、どんなものでせうか。
◎議長 予算の編成をして貰ふと云ふ点から必要でありますから、休会致します。(午前十時十分)
 (休会後一般質疑応答に入る。)
 休会中の質疑応答の概要
一 水産奨励費一五〇、〇〇〇円の使途に就て
二 衛生部撲滅費の使途に就て
三 教育問題(農林高等学校卒業生に対する教員免許状交付の件)(ジュニア校使途の件)
四 山城議員の事業部に関しての質疑応答
上へ戻る