- 組織名
- 八重山議会
- 開催日
- 1948年02月26日
(昭和23年)
- 会議名
- 1948年2月24日-26日八重山議会[2]
- 議事録
- 二月二十六日午前十時十五分
◎議長 一昨日に引続き開会致します。
(出席議員は二番、五番、六番、七番、八番、十番、十一番、十四番、十五番、十六番、十七番、十八番、議員以上出席をなす。)
◎六番議員 資金問題に就ては沖縄銀行(ママ)が出来たら資金の融通は出来ないものか。
○財務部長 資金の借入運用と云ふ事は財務単独でどの位の資金が入るかと云ふ事は出来ない。
支店が出来た場合には借入金額借入方法等を有志の方の集りを願ひ計画したらと思っている。
○土木農林部長 マクラム軍政官より四十八年に於て復興する予算を出せとあった。市町村長に集って貰ひ意見を見てやった。
(復興予算の内容説明あり)
◎十七番議員 民政府は各事業部をおき将来も事業を続けて行かれるのか又漸次縮小して単に行政官庁にするか。
○商工経理部長 将来に於ては官営を民に移す積りである。
◎十七番議員 参事会に於ても養豚の問題がありましたが、宮古では子豚を民間に飼育されているとの事であります。本郡もそう云ふ資金が出来たら又は琉球銀行(ママ)でも出来たら此の計画をされる積りであるか、前には単に話であったがそれの真なるかどうか承りたい。又現在民間で必要でそうして値段の甚しいのは塩であるが、沖縄からも来ないしどうしても自給自足せなければならない状態である。事業も小さいながら此の生産方面にも考へなければならないと思ふ。
民政府経営出来なければそれに代るべき者にさせてもらひたい。
○議長 宮古の終戦後豚が終戦前より多くなっているのは宮古の畜産計画が良かったと云はなければならない。八重山に於ても畜産計画を立ててやらなければならないと思っています。資金の問題になるが資金を借入れてやらなければならないか、又やるべきだったら資金を借入てやる、それも民政府でやるか、各種団体に貸付けてやるべきであるか研究をせねばならないと思ひまして差控へました。
◎十七番議員 略内容を知る事が出来ました。今後計画される事は遅いと思ひます。此れはこれまでに既に計画がなされて居なければならないと思ふのです。
今迄に研究されて一定の方針を定められるべきである。養豚も同じであります。郡民の八%(ママ)は農民の現状であります。養豚は増産の計画を早めてもらひたい。これは本郡の将来にとり最も火急の問題ではないかと思ひます。教育関係の費も二一〇、〇〇〇円余で全総予算の四割何分となる。これは八重山将来の為に当局が慎重を期されて居られる事と思ふが、私個人として憂慮に堪へないのは大方低い待遇を受けている。学校職員の退職が続出しているがそれはどうしてか民政府職員にはなくて学校職員にはどうしてそれがあるのかそれを承りたい。
○教育厚生部長 初等学校職員が退職続出したのは事実でありますが、其やめられるのは相当の理由があって辞められるのであって、家事の都合でやめるもの女には結婚でやめる者がある。家事の都合では俸給では生活出来ないから農業をしてやるとの事である。三月になって退職するのがあるとの事であるがそれに対して補充をしている。本年は教員の養成をやる積りである。教員には退職があるが民政府職員にはないとの事であるが、教員には数が多いからそう見えるのではないかと思ふ。
◎十七番議員 学年半に退職者が出た為に保護者が会をひらき保護者が幾分かの補助をされた。教育厚生部長から保護者会に対して待遇補助に就て公文があったがそれに就ては民政府に十分な待遇は出来ないが、保護者会としてどの位出来るかどの程度出してもらへるか位あって欲しいのであった。唯一片の公文を出されたまま放っておくから学校別々にやり、その為に多い所もあり少い所もあると云ふ状態である。又それは何時迄続けて行かなければならないものであるか、これを続けて行かなければ折角の子弟も止めさせなければならない様になるがと思はれるのもある。四月以後どうするか初等学校だからそれだけ初級高校、高校とありますが教育部長の御意見と御信念を承りたい。
○教育厚生部長 登野城石垣校とも話合った。他の俸給者との関係も考へられて二、三百円程度ならよいだらうと考へて父兄会に申しました。
初級高等学校は一、〇〇〇円位だと云ふ話は聞いているがまだ決定はして居ないと思ひます。
◎十七番議員 唯今の部長のお話は意外で初級高等学校は父兄会で決定したそうである。両初等学校と同じ職員でありながら大きな差額があったので初級と高級も同じにしようと云ふ事(ママ)へる必要がある。
高校に於ても校長と話したが結論としては初級と同じ様にして貰ひたいとの事であったが、総会が少かったので文書を以て父兄にはしようとなった。責任者の部長がもっと積極的に出られるのが一番よかった。唯一片の文書を出されただけであるからこんなに困るのである。同じ教育の問題であるが此の事は四月以降も続けてやって行かれるのであるか。これは他町村から通ふ生徒の事は吾々より負担が多いと思はれるがそれらに就ても考慮を払っているか承りたい。
○教育厚生部長 唯今のものは教育審議会でもつくり十分研究してやって行きたいと思ふ。予算の大部分を使ってもやって行きたいと思っている。生活問題其他に就ては教育審議会でも持ってやらなければ今私から申上げられません。
(十七番議員より休会の申出ありて皆にはかり、午前十一時二十五分議長休会を宣す。)
(午前十一時五十分議長開会を宣す。)
◎十六番議員 商工経理部各課の運営を研究する必要がある。事業部の新鮮味がなく事業部はむしろ上り目でなく下り目にあるのは、その運営を研究する必要があると思ふ。昨年の一個人の所得税は最高五、〇〇〇円になって居るが今年は一〇、〇〇〇円位になるのではないかと思はれます。
税額の増額と云ふのは八重山の経費を全部担税額に置く様になると思ふ。経理部長より将来民間に移すとの話もある様であるが、それはほんとに事業を民間に移すか又は根本方針をたてなければならないとの事は感謝するが、過渡期の時は官営事業は良いが民間事業が勃興する時はそれに押され勝ちである。造船課の一、二〇〇、〇〇〇円は少い。一隻のみでもその位は出来る様に思ふ。輸入税の増額は五割以上の収入は出来るのではないかと思ふ。試験場の充実は郡民として感謝する。土地が小なる所では技術による開拓が重大で技術を実際化する。それは試験場を中心とした理論の実際化でなければならないと思ふ。
◎六番議員 動議を提出します。科目別に審議して貰ひたいと思ひますがどうですか。
(此の動議に全員賛成す。)
◎議長 一般質問はこれで打切ります。これから科目別に入って行きます。
◎五番議員 給料の内容は一般職員との給料とどんな関係があるか説明して欲しい。
○部長(教育厚生部長カ) 臨時英語理数教員養成の教員の給料は七〇〇円程度であります。
◎五番議員 これは初教養成か。七〇〇円俸給としたらジュニア、シニア教頭と如何なる関係があるか。
○部長(教育厚生部長カ) 教頭級ですね。
◎六番議員 新規事業だから説明して欲しい。
○部長(教育厚生部長カ) 専任教官二人、生徒は英語二十名、理数二十名シニアに置き養成したい。
今の所六ヶ月でやる積りである。入学資格は中学シニア二年修了生、旧制度の実業学校修了者から募集したい。
◎十七番議員 民政府の事業に就ては其の主任は内容は知って居られるが、部長は余り知っていられない様である。此の事業部の経営は一般郡民にとっての影響は非常に大きい。事業経費の節減方を十分研究されたい。参事会も又会計検査の役目もあるから、共にそう云ふ研究にも参事会も入れてもらひたい。
○議長 意見を入れて十分にやって行きたいと思ひます。
◎十四番議員 市町村財政交付金は形式的であるか現実にあるか。
○議長 現実のものである。前年度のものはマラリア撲滅に寄附にあたる。
○衛生部長 与那国町はない。
◎十七番議員 財務部の税収の官吏が与那国に行って職務忠実で知事の賞を得たが、其後不穏の事をきくが公務執行妨害の事があったときくがそれに対して警察は不問にするか。最近与那国の収税事務官は常置であるか。此処から派遣しなければならないか。又、これが随時応援に行かなければならないか。
○財務部長 与那国は租納にある。久部良とは遠い。徴税されないものもあるとの事ですが、それに対して租納から出張するが馬賃だけで二〇〇円どうしても釣合がない。それで常置員からも久部良に是非常置して欲しいと申出ている。又此処に出張して出て来ると向ふで仕事が出来なくなるので嘱託を一人久部良におく事にする。
○議長 公務執行妨害は実情調査して警察部に命じてやって行きたい。
◎十六番議員 民政府に於て返済される金は一七〇、〇〇〇円とありますがその他にもありますか。
○議長 新年度に於てはありません。
◎二番議員 納税奨励に就てはどうして居るか。
○財務部長 部落に於て関係者を集めて知事等からも講演や懇談をやりしている。年度末に成績の良い所には奨励金を交付している。
◎二番議員 少くはないか。
○財務部長 金額は徴収額のいくら差上げるとしている。
◎六番議員 職業指導に就て説明して欲しい。
○厚生課長 前年のものを申上げたら御わかりになると思ひます。現在店頭に飾られている市場(ママ)かであります。昨年厚生利用又家庭内の副業指導で竹細工を石垣市に一日講習会をやりました。竹富から希望がありそこでもやり又与那国にもやって居ります。其効果を上げて居ります。今後民の厚生方面に又埋もれた資源の開発をしたいと思ふ。
◎五番議員 農林学校の実習費一五、〇〇〇円の少い理由は。
○教育厚生部長 学級数が女が少い為である。
◎十六番議員 前年度には警察には機密費があったが今年はなく交際費はあるが、機密費が交際費になったのか。
○議長 機密費とはないそうです。
◎十七番議員 農林部の費用で八重山郡で一番農業生産物で足りず是非増産して欲しいと思ふのは大豆である。現在は宮古から輸入されて居る。土木農林部では郡民生活に必要な作物に対して重点的に増産計画をさるべきではないかと思ふ。実際満州大豆、鹿児島大豆が入らない今日では自給自足をせなければならないのであり、今度の播種期に於てその種子を次期に得る様願ひたい。尚大豆は生産方面、農地ともに一挙両得になる結果になる。現在八重山で家庭で醤油を作るにも宮古から大豆を仰いでいる現状で、何とかしてこれを十分増せしむる計画を樹てて欲しい。復興事業の為に山林は伐材(採カ)されて其後何等施されていない。それで保安林の増産費等も考慮に入られているかどうか承りたい。
○土木農林部長 大豆は本案の主要農作物の中に入れてあります。大豆も費用をかり植え(ママ)である。それの種子をとり増殖を計る予定で計画をたててある。
◎十番議員 野鼠の害で防虫害の薬品は入っているか。
○土木農林部長 入って居る。
◎十五番議員 煙草作付統制費八、〇〇〇円と云ふのはどう云ふ統制ですか、煙草を少くするのですか。
○農務課長 少くするのでなく増して良い煙草をつくらうとするのである。煙草の面積を統制して少くするのでなく煙草耕作組合をつくらしその五割を米葉にしようとするのである。
◎六番議員 畜産関係でヨークシャーが入ったがそれはどうなったでせうか。
○土木農林部長 農林高等学校にハンプシャーを軍政府より得て飼育させて居る。係がやっている。成績が優秀であります。八重山に優良種を送ってやらうと云ふ事がありました。まだはっきりした事はきて居ません。
○十七番議員 大豆の事は民間でやるか民政府でやるか。
○農務課長 落花生は委託し直営して居ます。二月に播種してあります。
◎二番議員 肥料増産に就ては如何にされているか。鰹の廃物を集めそれを肥料製造する考へはないか。
○土木農林部長 緑肥等奨励している。尚肥料増産の為に資源の調査をなし、出来るだけ天然資源開発等考へる。試験場で肥料研究書等を編さんさせて農民の頭のきりかへでもしようと考へている。
◎十七番議員 農事試験場には水田がないとの事であるが何とかして水田を得てやって貰ひたい。優良稲種が一般農家に普及されて居るが□(劣カ)化してしまふのである。本郡としては品種更新の準備の為にも是非水田を手に入れてやって貰ひたい。白水開墾はどうなったか。労力ばかりでなくして機械技術とも米国のもの等を入れてやる準備計画はないか。
○土木農林部長 昨年四月試験場は出来たばかりで、本年度は水田を何とかして是非手に入れたいと一生懸命にしたが得られなかった。近い中是非手にいれたいと思っている。白水開拓ですが組合でも作ってやって行ける様にしたいと思っています。
○農務課長 品種更新では民政府としても十分力を入れて居ります。一石四斗として各町村に採種圃設置させ二〇町歩程設置しています。二三〇石で四二〇町歩の更新が出来ている。吉野種は分けつ少く収量も少い。台中四十五号は割合によく全般的に普及されている。民政府で継続的に原種を持ってやって行きたいと思っている。
◎十七番議員 自分の知る範囲では十分更新出来ていない様に思はれる。それは農民の自覚のたりない為であるかも知れないが十分願ふ。尚、白水開拓に就ては知事へお願ひしますが、農務係の大尉が調査されたが白水は組合等では開拓は出来ないと思ふ。軍政府にお願ひしてもらって開拓して貰ひたい。八重山は畜力の貧弱からしてトラクター、ブルドーザーを何とかしてもらって名蔵川、宮良川の水を利用をして貰ふ様に申請して貰ひたい。
○知事 昨年一月中旬カドソン農務部長、比嘉民政府農務部長が調査し近く出来る開拓庁でなさるとの事であった。帰りがけに寄りましたが現住している人々に名蔵に一箇所そこは有病地であるから一箇所開拓したいとの事であった。二回目一九四七年五月頃であったが私が沖縄に行った時開拓庁では八重山を開拓したいとの話であった。第三回浦崎純氏がこられ名蔵方面の開拓をされるものと思ったが伊原間にされるとの事で名蔵が消えた。いつ開拓庁がされるかわからない。ブルドーザー、グレイダーをやるとのお話があった。最近ブルドーザーはないがグレイダーは修理して近く送るとの事で、トラクターは二台八重山にやるとの話がありましたがまだない。どうしても機械力でやらなければならないと思ひます。それでお話を申上げます。
(午後零時五十分休会)
○議長 開会致します。
◎七番議員 私心配するのは台湾が去った後与那国は伝染病防疫陣の第一線であるが、それに対して部長の意見を承りたい。
○衛生部長 此の予算は昨年の十月頃与那国の事は考へなかった。是非与那国には嘱託を置きたいと思っています。支所と祖納出張所を久部良、鬚川におき又伝染病予防関係から是非隔離病舎の恒久的のものをつくりたいと思ふ。今度の予算にはない。祖納支所を入れてあるだけで又財源が見つかったらやって行きたい。
◎十番議員 慈善病院費とは。
○衛生部長 六〇、〇〇〇円と出してあるが既に宮古には出来て居ります。内容は医師、看護婦その他六〇、〇〇〇円になります。医官が物色できるかどうかそれを心配しています。若し八重山から物色出来なければ宮古から物色しても良いと思っています。
◎十七番議員 マラリア撲滅費でありますが此れは総予算はいくらと見込み、年次計画を樹て何年位でやると大体見当をつけ、毎年毎年いくらとして計画を樹てられてやって居られるのか。
○衛生部長 マラリア撲滅は何年で出来ると云ふ事はむつかしい。マラリア撲滅は郡民の協力が絶対に必要でそれが絶対的であれば早く出来る、そうでなければ遅くなる。昨年十月もらったので石垣島のマラリア撲滅の細胞は出来ている。今年度は西表、与那国、小浜オール八重山の細胞組織を完成して見たいと思っている。尚石垣島は三月一日を期してやる。これから西表、与那国にもやって行きたい。
◎十七番議員 果して何年後に撲滅出来るかと言ふのではなく其年其年予算に依り計画を樹てているのか、又は年次計画により計画されているのか、要はこれは重大問題であるからこれは大事業であるから、その時その時では難しいから、少くとも計画的にやって行かなければ大事業はむつかしいのではないかと申上げる。
○衛生部長 民政府でない費は仕方がないのですから、もらっている予算で効果を果したいと思って居ります。或る程度今年の十月頃迄は建設期であるから其後は縮小こそすれ膨大はしないと思ひます。
◎六番議員 有病地には実施されて居るので蚊も蠅もいないとの事で非常に良いと思ふが。市内見た様な所で人口稠密の所にもDDTの余裕があったら散布して貰ひたい。一般家庭にも出来ないか。
○衛生部長 これは有病地にのであります。余裕があったら入れるが先づ有病地第一であります。
◎十一番議員 海運業と漁業、航路問題は最も重要な問題で暴風雨の最も多い石垣島であるから尚大切である。昨年度に於ける暴風雨による被害財産は二、〇〇〇、〇〇〇円程度である。この被害を除く為に航路の安全をはかる計画に就てお伺ひ致します。
今一つは事務分掌の事でありますが水産課で試験施行をする様になっているが、それは水産課でやるべきか又運輸課でか逓信部でやるべきか。
○議長 唯今の質問は尤もと思ひます。航路安全の為の灯台は今逓信部でやって居ります。
○十一番議員 如何なる計画でか。
○逓信部長 現在灯台はランプで間に合せて居るが光度が小さい。それで今度はほんとうの基礎工事をやって見たいと思っている。それに対するセメント等が得られるかどうか。光度に就ては電灯設備をやって見たいと考へその資材を得たいと今して居る。併し急に完全なものは出来ない、今少しでも良いものをと考へている。
◎十一番議員 尚今感じているのは桟橋の先の方のあかりであるが、それを何とか常夜灯にして貰へないか。
○逓信部長 それも大切な事で何とかしようと考へて居ります。
○議長 水産会等でやって戴くかと思ったがそれより費用の事もありますのでやっぱり民政府でやったのが良いと思ひその方も考へて居ります。
◎十一番議員 水産の試験の方はどうなるのか。
○議長 それは貴方の方では如何ですか。
○十一番議員 運輸課で運輸関係でやるのがほんとうか、又は逓信部でやるのがほんとうか、その方法は。
○議長 運輸課でやってもらう方が至当でないかと考へている。
◎十五番議員 海員試験問題についてですが専任の試験官がおってなされるのか、此の試験は当民政府に施行されるのであるが、それだけ旧日本時代の様に権威のあるもので又されるのか。
○商工課長 出来るだけ機関部、甲板部に分け民間人で試験委員等作ってやる積りであります。
○十五番議員 試験委員になる資格のある人が居るか。
○商工課長 旧日本時代の様にそれぞれの専門の人は居らないかと思ふが、八重山で出来るだけの試験官になれる人は大丈夫居られると思ふ。
(午後一時五十分 休会)
(午後三時 開会)
◎十五番議員 罰金を予算面に表はしてはどうかと思ふが。
○議長 それは軍政府でも知って居ります。
◎十一番議員 鰹節に対して物品税をつけてあるがその点につき伺ひたい。
○税務課長 それは戦前では一割五分つけて居た。鰹節一ヶ年の製造高を調べようとしたがまだ出来ない。これは生活必需品に入れてないぜいたく品の中に入れられて居る。それは製造課税に入れられて居る。
◎十一番議員 沖縄には水産物中鰹節程要求して居るのはないのである。現実に即して研究して貰ひたい。出荷税もつけられている。それでは二重税になる。
○税務課長 生産奨励をして居るのは鰹節ばかりでない、あらゆる生産に奨励して居る。出荷税はその税法の下にしている。これも出荷物に対して課税しても産業に支障をきたす事がないと思っている。
軍政府より鰹節を除く外は総て税をかけれと来ています。まだ決定はしていないが何れそうなるのではないかと思ひます。
◎十七番議員 出荷税に製造税と二重になるが、どちらかにした方が良くはないか。
◎十五番議員 出荷に対して貿易品第一としては鰹節に対しては免税して、尚奨励金を出して貰はなければならない時に二重税にするのは充分考へて貰ひたい。出荷税とあるが入荷税はないがどうした事か。
(午後三時十五分 休会)
(午後三時二十五分 開会)
◎十一番議員 財務当局としてどこまでもぜいたく品としてどこまでもされる積りか、財政の許される範囲は将来考へられるのか。
◎十五番議員 悪性ブローカー調査して、それに対する課税は。
○財務部長 ブローカー調査してあります。彼等の所得に対して調査しつつあり委員会にかける積りであります。ブローカーの仕事は十分に調査仕兼るが、それにしても出来るだけ十分に調査してあるから、その事は所得税に課する事と思ひます。
◎十七番議員 出荷税に関してであるが復興に関する事で西表の材木等で、松材等戦後の復旧と云ふ様な事から見方上で郡外に出すべきであると思ひます。当局のそれに対する出荷税に対する御考へは。
○土木農林部長 仲間川下流に変更、同山は復興に関してはその資材に関して、八重山復興の関係上宮古に出して居ない。最近殆ど許可していない。又最近山師等の労賃の関係上出して居ない材が三割、薪炭一割程度である。
◎十七番議員 大濱伊原間辺から出していたのはどうしているか。
○土木農林部長 松材は出していたが他は出していません。
◎十七番議員 民政府の方針としては出さしめない方針か出す方針か。
○土木農林部長 出さしめない方針であります。
◎議長 御話もない様ですから一般会計歳出歳入の方はこれで打切り、特別会計歳出歳入に就てお願ひ致します。
○財務部長 別途会計でありますから、その課に於て計画をやって居ります。それでその内容に就ては経営者に御聴きとりをお願ひします。
◎十六番議員 此のまま原案可決して貰ひます。
◎議長 皆さんいかがですか。
(全議員賛成。原案可決)
◎議長 では諮問案第二号に移ります。
(総務課長朗読す。)
○十五番議員 第七条の離島の者が入った時は入れて貰はない様にして貰ひたい。
○議長 商品にはかける。
○十五番議員 商品として持ってくるのはないはずです。
○議長 あるはずです。
○十五番議員 米麦を持ってくる時はどうするか。
○商工課長 とります。
○十四番議員 第三条ですが生産者は必ずそうなるがなんとかして欲しい。
○五番議員 一回一回と払ふ事より一年分のパス券を発行する事はどうですか、事務的の事ですか。
○財務部長 それは事務的に出来ると思ひます。
○十五番議員 離島民の負担軽減を計られる事をお願ひする。
◎議長 諮問案第一号、第二号何か異議がありますか。
○全議員 異議なし。
◎議長 満場異議なく原案可決して貰って有難ふございます。
◎知事 二日間にわたり審議していただいて第一号、第二号通過させて貰ひ有難ふございます。第二号は出来るだけ早く実現させたいと思ひます。第一号は軍政府の認可を得て行政面に皆さんの御期待に即応する様致す積りであります。
(午後四時十五分 閉会)
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